【一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2020年2月)】
2020年2月28日
うぃルス新型コロナに花ミモザ
=伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
全小中高の休校要請を報じた新聞各紙
このところはコロナウイルス、コロナウイルスでなんだか、どこも街そのものの顔が失せ、意気消沈してしまっている。東日本大震災と福島第一原発の事故が起きたあと、さまよう如く歩いた被災地。町民という町民が避難し、もぬけの殻になった楢葉町はじめ大熊、双葉、南相馬町など被災地が沈黙して沈んでいたあのころの被災地をさえ、想起させる町の佇まいである。
第一、目の前の全てに元気がない。マスクをした通行人の一人ひとりが何かを恐れている。そんな感じさえするのだ。原発事故が起きた東日本の空を今も浮遊する放射能が、こちらでは新型コロナウイルスに化けて大気という大気のなかを浮遊してでもいるのだろうか。
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かといって、いつまでも不愉快な顔ばかりをしているわけにもいくまい。そう思って、私はきょうスーパーに出向いて24本入りのお茶(綾鷹)を一箱購入、舞のお店に寄ったあとは、ある編集子とお会いし、私が現在執筆中であるコラムの件につきあれやこれやと話し合い、つい先ほど帰宅した。
そんなわけで、きょうは暗い、心が沈潜するような話は、もうやめておこう。
そう言えば、きのうは社交ダンスのレッスン日。先生曰く「音楽に合わせることもむろん大切だけれど。ダンスは何より、互いのからだとからだで感じあうことこそが大切。感じれば感じた分だけ、うまくなるわよ」とのことだった。【からだで感じる】。なるほど、分かるような気もする。
これも、きのう27日の夜。川崎に住む長男夫妻から舞に誕生日のお花(生花)が届いた。舞は2月29日生まれだから、バースデーは4年に一度しかない。ことしはあす本物の誕生日が来るからか。ひときわ立派な花で、彼女はうれしそうである。4年に1歳ずつ年を取るのでいよいよ十代もど真ん中。〝17〟の春を迎える。脳内出血に始まり、脳の大手術、静脈瘤乖離、その他いろいろあったが、そのつど克服して宝のような今がある。
最近では、互いによく顔の似た俳句猫シロちゃん(俳号「白」、彼女はシロのことを猫ではなく、白狐だという)との幸せな毎日で日々、俳句の句作にも励んでいる。ますます若く不死鳥の如く蘇ってくれたら、と願っているのである。元気で〝20歳〟を迎えてほしく思う。そのためにも、コロナウイルスなどに引っかかるわけにはいかない。
舞の誕生日祝いで送られてきた生花
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新型コロナウイルスの感染者はその後も世界各地で増え続けている。このうち日本人の感染者は28日夜現在でクルーズ船関係が705人(うち死者6人)、それ以外が219人(同5人)に。北海道の鈴木知事は「道民の大切な命、健康を守るためだ」として本日から来月19日までの3週間の緊急非常事態宣言を発し、「外出を控えるように」と道民に外出の自粛を呼びかけた。
金沢市の山野之義市長は28日午前の記者会見で市立小、中、高校について「現時点で2日からの休校は考えていない」と述べ、「首相の危機感は共有するが、これは大きな社会実験。行政が新しいことをやるには実証実験などで慎重にやらないといけない。市民、市内の議論ともにあまりに時間がない」とも語ったという。一方、千葉県千葉市では28日、小中学校や幼稚園など市立の全61校の休校や休園が始まった。学校再開は3月12日としているが、市は「対応を検討する」としている。休校は札幌市などでも始まった。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が27日、新型コロナウイルスによる肺炎について「パンデミック(世界的大流行)になる可能性を秘めている」と改めて警告。感染封じ込めに向けて「分かれ目になる重要な時期だ」と述べ、各国に一層の警戒を呼びかけたという。
(WHOは、その後28日=日本時間29日未明=になり、新型コロナウイルスによる肺炎の地域別危険性評価で世界全体を「高い」から最高の「非常に高い」に引き上げた。ウイルス感染が世界各地にに拡大し、死者・感染者数の増加に歯止めがかからないことから、世界的に流行していると認定した形だ)。また、この日は国営イラン通信などが「27日、エブテカール副大統領が感染した」と伝えた。
日本相撲協会の尾車事業部長(元大関琴風)は28日、新型コロナウイルスの感染拡大により開催の可否が検討されている大相撲春場所(3月8日初日・エディオンアリーナ大阪)について「状況は厳しくなっている。相撲協会だけ通常開催というのはあり得ないだろう」と話し、無観客開催か中止の方向性を示した。日本相撲協会は3月1日の臨時理事会で無観客開催か中止を最終決定するという。
名古屋市教委は28日、中止の方針が示されていた市立小中高校などの卒業式について、一転して感染症対策を取ったうえで実施する方針を決め、各校に通知した。
2月27日
春寒や窓は水色絵本なの
=伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
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本日付中日新聞夕刊によれば、とうとう新型コロナウイルスなるヤツ、私が住むここ、愛知県江南市にまで上陸してきたようだ。夕刊には「江南支店行員1人感染 三菱UFJ銀」の2段見出しでこうあった。
――三菱UFJ銀行は二十七日、江南支店(愛知県江南市)の行員一人が新型コロナウイルスに感染していたと発表した。容体は安定している。支店の同僚四十人のうち十人が濃厚接触した疑いがあるとして、二週間の自宅待機と健康状態の経過観察を指示した。
同行は行員の居住区や性別を明らかにしていないが、既に自治体が発表した感染者のうちの一人。二十五日まで勤務し、同日に発熱の症状があったため医療機関を受診した。二十六日夜に陽性が確認された。
行員には最近の海外渡航歴はなく、支店の担当業務で顧客に応対することもあったという。これまでの行動や濃厚接触した可能性のある顧客を詳しく調べ、分かり次第保健所と連携して連絡する。同行は二十七日早朝から支店の消毒作業を行い、本部などから応援を派遣して通常通り午前九時に営業を始めた。……
そして。この日、27日の夜。
安倍晋三首相が、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で突然、3月2日から春休みが明けるまで、全国の小中高校と特別支援学校を臨時休校にするよう要請したというが、私にはどう考えても現場を実際に知らない男の一方的かつ思いつき発言のような気がしてならない。
むろん感染症の専門家によれば、ここ1~2週間が全国的な感染拡大を防ぐかどうかー極めて重要な時なので「こどもたちの健康安全を第一に」という首相の発言も分からぬではない。ただ「仕事をしている親にとっては、休校は日常の家庭生活がマヒしかねない。こどもだって大変になる。そこまで考えての発言か」となると甚だ疑問である。一事が万事、これもまたアベ政治の典型といっていい。
それよりも政府は、この緊急時に国民の誰もがウイルス検査を医療保険付きでしてもらえるようにする、その体制づくりの方が先ではないか。むろん学校教育ではこれ以上の感染を最大限減らすよう手立てをはかることも当然、大切だ。だが、家庭という、どちらかといえば(いや、家族のありようによっては)無法地帯にこどもたちをかえって投げ込んでしまうことになりはしないのか。私は、そこを心配している。
感染症対策本部の会合で臨時休校を要請する安倍首相
突然の要請を疑問視する母親たち=いずれも27日夜のCBC・NEWS23から)
ところで、この新型コロナウイルス。今夜の段階で感染域は世界50の国と地域にまで広がっており、中国での感染者は7万8000人以上に。韓国も1766人(死者13人)、日本も918人(うちクルーズ船が705人。死者8人)と膨れあがっている。そればかりか、アメリカではカリフォルニア州でとうとう〝市中感染〟者が出、サンフランシスコでは非常事態が宣言され、ブラジルでも中南米では初の感染者が出たという。世界は、現段階では南極大陸をのぞく全域で〝コロナウイルス〟の侵入に振り回され、混沌としてきているのである。
今こそ人類の真の英知が試される時でもあるのだ。
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加藤勝信厚生労働相は27日の衆院予算委員会で新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べる検査について、来週にも公的医療保険の適用対象に決定する意向だと明らかにした。
プロ野球中日ドラゴンズの取締役会が27日開かれ、白井文吾オーナー(92)=中日新聞社会長=の退任と、新オーナーに大島宇一郎オーナー代行(55)=中日新聞社社長=の就任を内定。3月の株主総会で正式決定する。2000年3月から務めてきた白井オーナーは、中日新聞社の大島宏彦最高顧問(85)に代わって名誉オーナーに就く。
日本中央競馬会が27日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため29日から当分の間、開催競馬場でのレースを無観客で実施すると発表。内向の世代の作家、古井由吉(ふるい・よしきち)さんが18日、肝細胞がんのため死去。83歳だった。東京都出身。
2月26日
球形の荒野を濡らし春の雨
=伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
新型コロナウイルスの感染者増が止まらず、日一日と世界の空に暗雲がたれこめ、深刻化してきている。本日、夜現在の感染者は世界42の国と地域で実に8万人を越え、死者も2800人に迫っているという。
新聞では連日、コロナウイルス関連のニュースが報じられている(26日付中日新聞)
このままウイルスが拡散の一途をたどれば、人類の行き先さえが危ぶまれてくる。ここにきて。私はなぜか、東日本大震災の時に起きたあの福島第一原発事故を思い出すのである。場合によっては、私たちにとって、あの不幸を上回る危機が訪れるかもしれない。そうなってはいけないし、そうしてもいけないのだ。
正直、私ひとりでは何ともならぬが、ここは全人類の知恵でコロナウイルスを退散させねばならないことだけは確かだ。
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飛散する放射能と汚染大気のなかを逃げ回る人々のように。東京はじめ、北海道、愛知、千葉、神奈川、大阪……と。日本人の死者も既に7人に及んでいる。私たちが住むこの日本の、あの町も、この村も見えないウイルスたちによって確実に毒され、壊されつつある。きのうは、とうとう四国(徳島)でも発症したかと思うと、きょうも、つい先ほど能登半島・七尾に住む友人からのメールによると、どうやら石川県でも感染者が出たらしい、という。
一体全体なんということなのか。発症源の中国・武漢をはじめ、韓国、日本、遠くはイラン、イタリア、米国、オーストラリア……まで世界中の人々がウイルスの恐怖におびえ、ニンゲンたちが逃げ回っている。そんな図が見て取れるのである。ここは神に祈るほか、ないのか。
本日付中日夕刊報道によれば、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、北海道教育委員会が26日の道議会文教委員会で道内すべての公立小中学校を27日から一斉に臨時休校とするよう本日26日中に市町村側に要請することを明らかにしたという。臨時休校は、1週間程度とみられるが道内には約1600の公立の小中学校があり、全て休校となれば異例の事態になる。
また安倍晋三首相もきょう26日、官邸で開いた新型コロナウイルスの対策本部の会合で今後2週間以内に開催される全国的なスポーツ、文化イベントの開催について「大規模な感染リスクがあることを勘案し中止、延期、規模縮小の対応を要請する」と自粛を求める考えを示したという。ほかに26日の東京株式市場は感染拡大を警戒した売りが強まり、日経平均株価(225種)は大幅続落。25日のニューヨーク株式市場も感染拡大の懸念から大幅続落、約4カ月ぶりの安値水準で下げ幅は一時900㌦を超えたという。
スポーツ界もJリーグがJ1、J2の全試合の3月15日までの中止と開催延期を決めたのに続きプロ野球も3月15日までのオープン戦を全試合を無観覧試合にするなど各方面に多大で深刻な影響が相次いで出てきている。
そして。26日付中日新聞夕刊となると。「中国の死者2715人に」「韓国は感染1000人超え」「欧州拡大 イタリア死者11人」「イラン保健省次官感染 前日には記者会見」「入国拒否 韓国・大邱(てぐ)も 新型肺炎 日本、滞在の外国人対象」「米国内 感染拡大を警告」など、いずれもショッキングな見出しとなっている。
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ムバラク元エジプト大統領が25日、死去。91歳だった。30年に及ぶ長期独裁政権を築いたが、2011年の民主化運動「アラブの春」で失脚。中東各国での独裁体制崩壊につながったという。
原子力規制委員会が26日の定例会で東北電力が再稼働をめざす女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)が原発の新規制基準を満たしているとする「審査書」を決定した。
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンべリさん(17)が25日、英オックスフォード大を訪れ、ノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイさん(22)と面会。ふたりはそれぞれ、ツーショット写真をツイッターで公開したという。
法律家を仰天させた検事長定年延長の支離滅裂。「今般、法解釈を変更した」と首相が言い出し、法相以下、その場しのぎの答弁を重ねてほころびは広がるばかり。法治国家の看板は返上しよう。――とは26日付中日夕刊〈夕歩道〉氏。そのとおりである。
2月24日
新型コロナウイルス(COVID19)による感染がその後も世界中で増え続けている。
名古屋高速事務員の衝撃的な感染を報じた23日付中日新聞朝刊
中日新聞本日付朝刊によれば、23日現在で中国本土の7万6936人(死者2442人)をはじめ、日本838人(4人)、韓国602人(6人)、イタリア132人(2人)シンガポール89人、香港74人(2人)、イラン43人(8人)、さらにはタイと米国がそれぞれ35人、台湾が28人(1人)……と既に世界中への、まん延が広がっている。
こうした新型コロナウイルスの感染拡大を受け、韓国政府は23日、感染症に関する危機レベルを、これまでの「警戒」から最高レベルの「深刻」に引き上げ、米国務省も新型コロナウイルスによる肺炎拡大を受け、日本全土と韓国への渡航警戒レベルを四段階で下から二番目の「注意を強化」に1段階引き上げ、感染でより重症化しやすい高齢者や持病のある人に対しては『不要不急の旅行は延期を検討すべきだ』としている。
また、ここにきて気になるのはイタリアとイランでの感染者の急増である。なかでもイタリア北部ロンバルディア州やベネト州などで22日夜から23日にかけ新たに78人もの新型コロナウイルスの感染が確認され、コンテ首相が両州の計11自治体を封鎖、住民約5万人が出入りできないようにする、との発表には驚かされた。
――というわけで、目下のところ、新型コロナウイルスの感染拡大には世界中が振り回されている。ウイルスの発信源となった中国・武漢の町そのものが封鎖され1カ月がたった今なお、世界の各地で深刻な事態が進んでいる、と言っていい。
23日はサウジアラビアの首都リヤドで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれ、その席で「肺炎を引き起こす新型コロナウイルスを含む世界的なリスクへの監視を強化する」との共同声明を表明、採択して閉幕。
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『名古屋高速の事務員感染 新型肺炎 同僚52人濃厚接触か 5料金所閉鎖』『陰性の女性下船後発症 クルーズ船 別の23人検査漏れ』(23日付中日朝刊)『クルーズ船3人目死者 肺炎で80代日本人男性』『都内の職員感染で危機感 介護施設相次ぐ「面会禁止」』『名古屋で新たに70代男女が感染 愛知県内、計17人に』『東京大空襲の追悼集会中止 来月9日に予定』(24日付中日朝刊)など。このところは暗い記事ばかりが目立つ。
そんななか、24日付毎日朝刊の『世界最高齢女性 聖火ランナー内定 福岡の117歳、車いすで』『祝賀行事なごやかに 即位後初の天皇誕生日』『「熱い反応に感謝」 映画「パラサイト」監督会見』の見出しには、ホッとさせられる。なかでも聖火ランナー内定の話は、福岡市の老人ホームで過ごす世界最高齢の田中力子(かね)さんが東京五輪の聖火ランナーの候補に内定したとのニュースで力子さんは5月12日に福岡市近郊の福岡県志免町を走るというホットニュースである。
世界最高齢女性の聖火ランナー内定を報じた24日付毎日朝刊
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天皇陛下が60歳の誕生日を迎えられた23日午後、皇族や三権の長、閣僚らが集まっての祝宴が皇居宮殿・豊明殿で開かれた。天皇誕生日は例年、皇居で一般参賀と記帳が行われるが、ことしは新型コロナウイルスの感染防止のため、中止された。
米大統領選に向けた民主党候補者選びの第3戦となる西部ネバダ州党員集会が22日行われ、左派サンダース上院議員(78)が2位以下を引き離して、圧勝。ニューハンプシャー州に続く連勝で、カリフォルニア、テキサス両州の予備選などが集中する3月3日の「スーパー・チューズデー」に向け、大きな弾みをつけた。
2011年のニュージーランド地震で日本人28人を含む115人が死亡したビル倒壊を巡り、被災地クライストチャーチのダルジール市長が23日、地元で遺族と非公開で面会し、初めて公式に謝罪した。25日には東京で日本の遺族にも謝罪する。
2月20日
白梅の彩どり蒼く夜を照らす
シャカシャカとお点前菓子は寒紅梅
=伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
2月20日。きょうは、歌舞伎の日、旅券の日なのだそうだ。
源氏の戦勝踊りとして800年前から続く岐阜県揖斐川町の「谷汲踊」が18日、雪が舞うなか、谷汲山華厳寺近く広場であったという。鳳凰の羽に見立てた高さ4㍍の飾り「シナイ」を背負い、腹に抱えた太鼓を鳴らしながら、かねや笛の音色が響くなか、「シナイ」を空中でしならせながら踊る姿がなんとも見ごたえがある。25年ほど前、大垣にいたころに舞と見に訪れたことがある。それだけに、19日付の朝刊紙面を懐かしく思った。
新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で高齢者を中心とした乗客らの下船が19日始まった。21日までで、初日の対象者はウイルス検査で陰性が確認された約500人。乗客らは感染者が確認された5日から健康観察期間の14日間、客室で足止めされていた。当初約3700人いた乗客乗員のうち、感染者は連日増え、計621人に及んでいる(19日夜現在)。
また、19日は、これより先の18日夜、一足先に「ダイヤモンド・プリンセス」を下船した乗員乗客ら32人が19日未明、滞在先として受け入れを表明した愛知県岡崎市の藤田医科大岡崎医療センター(4月1日開院予定)に到着。院長に就任予定の守瀬善一医師が会見。「乗客のうち4人に肺炎の疑いがあり、精密検査と治療のため県内の医療機関に搬送した、と明らかにした。
これとは別に中国政府は20日、新型コロナウイルスによる肺炎の死者が前日から114人増えて2118人に。感染者も394人増えて7万4576人なった、と発表。中国全体での重症者は1万2000人近くで依然、深刻な状況が続いているという。またロシア政府は18日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、中国人の入国を20日から当面禁止する、と発表。労働や観光、就学などを目的とする中国人の入国を禁じ、国内での感染拡大を防ぐという。
中日新聞の20日付夕刊によれば、ポンペオ米国務長官が19日、新型肺炎の報道を巡り中国政府が米紙ウォールストリート・ジャーナルの北京駐在記者3人の記者証を取り消したことに関し「同紙記者の排除を避難する」との声明を発表。ポンペオ氏は声明で「成熟し分別のある国は報道機関が事実を報じ、意見を表明することを認めている」と強調。「正しい対応は言論を制限するのではなく、反論を提示することだ。中国の人々が米国人同様、言論の自由を享受することを望んでいる」と訴えた。
ウォールストリート・ジャーナル紙は今月4日付紙面で「中国はアジアの病人」と題し、新型肺炎の経済への影響を論じたコラムを掲載。中国外務省の耿爽(こうそう)副報道局長は19日の定例会見で「人種差別的な言論を発表し、悪意で中国を攻撃するメディアを中国人民は歓迎しない」と述べ、記者証を取り消したと発表した。
クルーズ船の船内隔離で波紋。当初の判断は「適切」、その後は「残念」とWHO。◇検察官の定年延長について人事院が国会答弁を撤回。首相答弁との食い違い解消するも、つじつま合わせの色濃く。――とは20日付毎日夕刊の〈近事片々〉氏。そのとおりである。
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クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で下船後、入院中だった87歳の男性と84歳の女性が死亡。先に亡くなった80代の女性に続き、新型コロナウイルスによる日本人の死者は3人となった。
大阪地裁は15日、小学校の建設などをめぐり国や大阪府、大阪市の補助金計約1億7000万円をだまし取ったとして詐欺などに問われた学校法人「森友学園」の前理事長籠池泰典(本名・康博)被告(67)と妻諄子(本名・真美)被告(63)の判決で泰典被告に懲役5年、諄子被告に懲役3年、執行猶予5年を言い渡した。求刑はいずれも懲役7年だった。
三重県伊勢市の老舗和菓子メーカー「赤福」の濱田益嗣会長(82)が反社会的勢力との取引の責任を取り、会長職やグループ企業のすべての役職を1月16日付で退任していたことがわかった。
トランプ米政権による中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)製品の使用禁止措置について、米テキサス州の連邦地裁は18日、措置は違憲とのフーウェイの訴えを退けた。
財務省が19日発表した1月の貿易統計によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆3126億円の赤字で、赤字は3カ月連続。新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)拡大の影響が出た可能性もあるという。
警視庁は18日、干し柿などの加工食品のオーナー商法で多額の現金を集めたとして出資法違反(預り金禁止)の疑いで通信販売会社「ケフィア事業振興会」(東京、破産手続き中)の元代表鏑木秀弥容疑者(84)ら幹部の男女9人を逮捕。同社は全国の高齢者ら4万4000人から2200億円を集めていたという。
2月17日
革ジャンに春の雨連れくる人よ
飛梅は良けれウィルス拡散ぞ
=伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
きのうの日曜日。朝からずっと雨。気が滅入るような1日だった。大気のなかを目には見えないウイルスたちがウヨウヨと泳いでいる。そんな錯覚さえ覚えた。明けて、きょうは快晴。お天気次第とは、このことか。ウイルスたちもどこかに消えてしまったようだ。
わが家では、きょう17日午後、シロアリ駆除のための床下コンクリートや木材部分への薬剤(除虫菊)の散布と台所下への墨袋設置などが株式会社アイジーコンサルティング・アフターサービス課のスタッフ(住宅メンテナンス診断士)の手により、丸半日がかりで行われた。これで、シロアリ君たちに破壊される心配は、ほぼなくなった。
【養生中 足元注意】と書かれた青いシーツが住宅内に張り巡らされたあと、床下部分への薬剤散布が始まった
散布中、相棒の部屋に閉じ込められたシロちゃん
デ、シロちゃんと相棒は、作業が終わるまでの間、彼女たちの室内に待機。私は自室でこうして原稿を書きながら終わるのを待った。ついでに、コロナウイルス撲滅のワクチン剤でもあれば、一緒に散布してもらうところだったのに。まだワクチン誕生には時間がかかりそうだ。
日々、刻々と変化する新型コロナウイルスに関する報道紙面(18日付中日朝刊)
厚生労働省からは17日、相談・受診の目安が示された
本日、17日付中日新聞の夕刊によれば、23日の天皇誕生日に皇居・宮殿で実施する両陛下の一般参賀は宮内庁が中止する方向で調整に入った。新型肺炎の感染拡大防止のためだという。また横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の新型コロナウイルス集団感染で藤田医科大学(愛知県豊明市)が近く下船する乗客の一部を同県岡崎市の同大岡崎医療センターに受け入れる方針を固めたという。「人道的な観点からの受け入れで、周辺住民には丁寧に説明したい」とのこと。200人規模になるという。助け合いの世の中のお手本になればよいと思う。
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まったくもって日本、いや世界中が〝新型コロナウイルス〟のオンパレードである。ラジオやテレビから聞こえてくるニュースを報じるアナウンサーの声といえば、まず話し始めが「新型コロナウイルスの感染者は、その後も増え……」といった具合である。それしかニュースがないのか、と言いたいところだが、世間を、いや世界中を震撼させ、もっぱら、この地球上に生きるニンゲンたちにとっては最大の関心事だ。ウイルスこそが、今の〝時の主役〟だけに、これも仕方ないか。そのこともよくは承知しているはずではあるのだが。あ~あ、と思わずためいきが出てしまう。これは全ての日本人に共通した心理ではなかろうか。
新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染がこのところ、死者、感染者とも世界的に日に日に増え、とどまるところを知らない。テレビ、ラジオニュースでアナウンサーが報じるたびごとに、その絶対数は増えていくのである。
ウイルスに人間たちが「これでもか」「これでもか」と襲われている。このところは、そんな被害妄想的観念が頭のなかを駆け回り始めている。一体全体、この先ウイルスたちの行きつくところは、どこなのか。それこそ、神のみぞ知る。そんな事態となりつつある。
そうしたなか、社会に目を移せば、私たち人類が住む、この地球自体が明らかに元気が急激に失せてきている、そんな気さえする。と同時に、その一方で今こそ国境を超え、我々ニンゲンたちの叡智が試される時ではないのか。ニンゲンとウイルスとのそれこそ死闘が始まりつつあるのだ、と。そんなことをさえ思ってしまう。
※16日
「中国での死者は、きのう142人増え1665人に。感染者も2009人増え6万8500人になりました。このうち湖北省での重体は1957人。中国では臨時医療施設の設置に追われています」「クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスで新たに70人の感染が確認され、合わせて355人になりました。2600人のうち428人は米国人」等など。
正直言って報道は目まぐるしく、現況がどうなっているのかが、わからない。そんな毎日が続く。いま現在どうなっているのかとなると、半ば混迷の中を突っ走っている気がせぬでもない。裏を返せば、それだけ危機的状態にあるということなのだろう。ここは感染事案に携わる全ての人々に今少しの余裕が与えられたら、と思う。これでは関わる全ての人々が大変である。
※17日
17日付中日新聞朝刊の見出しだけを拾ってみると。
【新型肺炎「国内発生の早期」 不要不急の集会避けて 専門家会議座長 受診目安きょう公表】【尾張の60代男性感染 ハワイから帰国女性の知人 女性の行動経路を名古屋市詳細調査】【簡易キット「数週間で完成」愛知医大客員教授が見通し】【横浜の客船退避便 広がる カナダ・香港派遣決定 新型肺炎 豪、台湾も追随か 米チャーター便羽田着 帰国第5便武漢へ出発】【米国人の感染確認で困惑 カンボジア下船終了不透明に】
【新型肺炎 経済へ影響懸念 全国世論調査 自営・自由業者9割】【中国頼み 工作機械苦境 新型肺炎「影響まだ読めない」】【中国感染7万人迫る 台湾で初の死者】【習氏の4月訪日 準備継続で一致 日中外相会談】
【新型肺炎「まさか わが町で」 覆う感染と風評不安 和歌山・湯浅町「しょうゆ発祥の地」観光客まばら】【新たな感染 和歌山なし】【帰国者一時滞在 千葉のホテル 再開へ消毒】【中国「母子感染なし」「母子感染 武漢大発表 発症9人が出産】【海外メディア「待機で感染」 クルーズ船への対応 相次ぐ批判 「恐れの巣窟」 批判に押され】【重症リスク高い人を検査 森島恒雄 愛知医大客員教授】
いずれにせよ、現段階は「国内発生の早期の段階。さらに進行していくことが考えられる。風邪の症状を感じたらまずは自宅療養。だるさ、発熱、呼吸器症状が出たら(厚労省などの)相談センターに電話してほしい」とは、専門家会議の脇田隆字座長(国立感染症研究所長)の言である。
17日付新聞各紙で報じられた感染症に対する受診・相談の考え方
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神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件で殺人罪などに問われた元施設職員植松聖被告(30)の裁判員裁判の論告求刑公判が17日、横浜地裁で開かれ、検察側は死刑を求刑。
安倍晋三首相が17日の衆院予算委員会で12日の予算委で立憲民主党の辻元清美氏の質問を受けた直後に「意味のない質問だ」とやじを飛ばした問題について「辻元氏に対し、質疑終了後、不規則な発言をしたことをおわびする」と謝罪。
新型コロナウイルスの感染が広がるクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から退避した米国人乗客らが17日朝、米政府チャーター機2機で羽田空港を出発し、帰国の途についた。船から退避した米国人乗客ら約340人は17日午前1時40分ごろ、自衛隊のバス10台に乗り、赤色灯をつけたパトカーに先導されて横浜港を離れた。米ワシントン・ポストによると、米国人乗船者約400人のうち44人が感染しているという。
16日までドイツ南部ミュンヘンで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」で自国第一主義を掲げるトランプ米政権への欧州の不信感が改めて浮き彫りに。崩壊の危機にあるイラン核合意や内戦の出口が見えないシリアなど国際社会が抱える課題が山積するなか、多国間協調の枠組みが揺らいでいる。
朝鮮中央通信は16日、故金正日総書記の生誕78年を迎え、金正恩朝鮮労働党委員長が金総書記と故金日成主席の遺体が安置されている平壌の錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を訪れた、と伝えた。正恩氏の動静が伝えられたのは3週間ぶり。同行メンバーの規模が例年より少ない点については北朝鮮当局が新型コロナウイルスの流入を防ぐ大々的な対策を取っているためだ、としている。
共同通信が15、16両日実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は41・0%で1月の前回調査から8・3%下落。桜を見る会の疑惑に関しても安倍晋三首相が十分に説明しているとは思わない、が84・5%と高く、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う日本経済の影響についても「懸念」「ある程度懸念」との回答が計82・5%に及んだ。
東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権20㌔競歩が16日、神戸市の六甲アイランド甲南大西側コースで行われ、女子で日本記録保持者の岡田久美子(ビックカメラ)が1時間29分56秒で6連覇。東京五輪代表に決まった。2大会連続の出場となる。
青梅マラソンが16日、東京都青梅市で行われ、30㌔の部女子で東京五輪マラソン代表の23歳、前田穂南(天満屋)が1時間38分35秒の日本新記録で圧勝。
カーリングの日本選手権最終日が16日、長野県の軽井沢アイスパークで決勝が行われ、2年連続で同じ顔合わせとなった女子は平昌冬季五輪銅メダルのロコ・ソラーレが前回優勝の中部電力を延長の末、7―6で下し、4年ぶり2度目の優勝を飾った。
2月14日
金曜日。バレンタインデーである。
わが家の白狐シロちゃんは、人間社会のそんなことはつゆ知らず(いや、シロは何でも知っている―ので、バレンタインデーのことも知っているかもしれない)、私が車で外に出ようと玄関先に出ると一目散に走ってきた。
危ない、あぶない。昔、わが家の飼い猫で、ある日突然、車に轢かれて死んでしまった〝てまり〟みたいに車に轢かれてしまったらどうするんだ、と私。叱りつける一方で頭をさすってやり、家の中に入れてやる。
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新型コロナウイルスによる肺炎=COVID(コビッド)19=の感染者はその後も増え続け、中国国家衛生健康委員会の発表によれば、13日現在で感染者が5万9804人(その後、14日には6万3000人に)、死者も1367人(同1380人)に。このうち湖北省での感染者は前日から1万4840人、死者は242人増加したという。
感染者の広がりは日本でも深刻化。厚生労働省は13日夜、ウイルスに感染した神奈川県在住の80代の日本人女性が死亡したと発表。同ウイルスによる死者は国内ではこれが初で、記者会見した加藤勝信厚労相は、感染経路は不明としたうえで「最近の渡航歴はなく、国内で感染した可能性を踏まえ調査する。国内で流行しているという疫学的情報は集まっていない」とも述べている。
このほか、横浜港に着岸しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での感染者が新たに44人増えて計218人になるなど事態の悪化も目立つ。こうした中、先に日本に入港を拒否されていた香港発のクルーズ船「ウエステルダム」が13日、カンボジア南部のシアヌークビル港に到着。地元住民の歓待のなか、下船後はチャーター便でプノンペンに移動し、それぞれが帰国の途につく予定だ、という。日本は入港を拒否したのに、カンボジアは国をあげ、受け入れたのである。
いずれにせよ、このところのコロナウイルスの終わりのない感染拡大化への日本の対応などを見るかぎり、感染者の果てなき増加は、やはり恐るべき事態だといってよく、愛知県の大村知事も14日の記者会見で「くるべきものがきた。緊迫感を持っていかねば」と話している。為政者としての姿勢が、よく伝わる発言でもあった。
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そして。コロナウイルス以外のこのところの大ニュースといえば、だ。プロ野球の南海(現ソフトバンク)で戦後初の三冠王に輝き、引退後はヤクルト、楽天などで監督を務め3度の日本一を達成したノムさん、すなわち野村克也さんの【死】であろう。
「ボクにとって、プロの世界に入ったときの最初の監督(楽天)。本当にイチからいろいろ教えていただきました」と感謝の気持ちを口にしたのは、米大リーグ・ヤンキースの田中将大投手(31)だ。野村さんは11日午前3時半、虚血性心不全のため東京都内の病院で死去、多くのファンを悲しませた。84歳だった。当然のことながら、後日、お別れの会が開かれるという。
おやすらかに。合掌―
オーストラリアの森林火災で大被害を受けたコアラを救おう、とシドニーと姉妹都市の名古屋市が始めた募金に賛同の輪が広がる。14日付中日新聞朝刊によれば、オーストラリアの出身選手がいる名古屋グランパスが16日、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スタジアムで行われる今季初の公式戦での募金活動を名古屋市に提案。東海地方のラジオ局で活躍する同国出身のDJクリス・グレンさんらも駆けつけ、支援を呼びかけることになったという。
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名古屋市が14日、市内在住の60代無職日本人男性の新型コロナウイルス感染を確認した、と発表。東海3県での日本人の感染確認はこれが最初。男性は入院中で、発熱やせきが続いているという。また厚生労働省もこの日、新型肺炎の日本人感染者が東京や神奈川、和歌山、愛知など6都道県で新たに計7人確認されたと発表した。これとは別に政府チャーター第3便で帰国した邦人1人も感染が確認されるなど感染の拡大化が続いている。
政府は13日、横浜港大黒ふ頭に着岸、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」船内で待機する乗客乗員約3400人のうち、陰性が確認された80歳以上の希望者について14日から下船させると発表した。当初は全員待機を求めていたが、体調悪化への懸念から方針を一転したという。また、この日は新たに日本人29人を含む44人の感染も確認。ウイルス検査で判明した船内感染者は日本人110人を含む計218人となった。
愛知県内の最高齢だった蒲郡市の女性、牧原志やう(じょう)さんが12日、112歳で死去。これにより、愛知県内の最高齢は岡崎市の110歳の男性、巴(ともえ)一作さんとなった。ちなみに国内の最高齢者は福岡市の117歳、田中力子(かね)さん。
3月8日に行われる名古屋ウィメンズマラソン2020の大会事務局が13日、世界選手権代表の安藤友香(25)=岐阜県海津市出身、ワコール=ら招待選手17人を発表。この女子マラソンは、東京五輪の残り1枠を懸け、争われる。
警視庁は13日、シンガー・ソングライター槙原敬之(本名・範之)容疑者(50)=東京都渋谷区神宮前=を覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕した。槇原容疑者は1990年にデビューし「どんなときも。」などのヒット曲で知られる。1999年8月にも覚せい剤取締法違反容疑で現行犯逮捕されている。
愛知県岩倉市教委が同市川井町の下田南遺跡で飛鳥から奈良時代の建物跡22棟などが見つかったと発表。これだけ大規模で見つかるのは珍しく、市教委は豪族など有力者がこの地域を支配していた可能性もあるとみているという。
2月10日
中国国家衛生健康委員会の10日の発表によると、中国武漢市を発生源に感染が始まった新型コロナウイルスによる中国本土での死者が908人、感染者も4万人超と2002~03年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の世界全体の死者747人を大きく上回った。本日付中日新聞夕刊によれば、「10日は中国各地で企業活動が再開されたが、人の移動機会が増えることで感染拡大が懸念される。」という。
発表によれば、感染者数は4万171人、症状が重い人は6484人。9日だけで死者は97人増えた。また「発生源とされる湖北省の死者は871人で中国全体の死者の大半を占めている。同省武漢市では、感染の疑いがあった60代日本人男性が死亡している」とも続けている。
一方、これとは別に横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の場合。確認済み感染者は136人(10日現在)に及んでいるという。厚生労働省では現在、船内で待機する約3600人の乗客乗員全員に対し、下船時のウイルス検査の実施を検討していると明らかにしたが、全員検査を実施した場合、結果を待ってからの下船になるという。それだけに、加藤勝信厚労相は検討理由につき「国民の不安や懸念にしっかり対応する必要がある」と述べている。
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10日朝、名古屋と岐阜でようやく初雪が観測された。
夕刊によれば、「今季は記録的な暖冬が続き、名古屋市は119年ぶりに観測史上最も遅い記録(1901年1月21日)を更新していたという。また岐阜市も2月3日に観測方法を変更するまで最も遅い初雪の記録(1935年1月16日)を85年ぶりに更新。平年からは名古屋が52日、岐阜が62日遅いという。名古屋地方気象台によると、名古屋市ではこの日早朝、氷点下1・7度まで冷え込み、午前10時25分に職員が降雪を確認した。
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10日朝、全国のJR券売機やみどりの窓口でクレジットカードが使えなくなるシステム障害が発生。JR各社のシステムを扱う鉄道情報システムによると、午前8時40分過ぎ、復旧したという。
インターネット通販サイト「楽天市場」を運営する楽天(東京)が一定額以上を購入した利用者への送料を一律無料とする方針を決めたことについて公正取引委員会が10日、独禁法違反(優越的地位の乱用)の疑いが強まったとして同社を立ち入り検査。
フィギュアスケートの4大陸選手権最終日が9日、ソウルで行われ、男子の部で羽生結弦(ANA)が7日のショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位の187・60点をマークし合計296・42点で初優勝。男子で初めてジュニア、シニアの主要国際大会全制覇を達成した。
親子4代プロ棋士誕生。張栩(ちょうう)九段の長女心澄(こすみ)さん(13)。超新星に高まる期待。――とは、10日付毎日夕刊【近事片々】から。
2月8日
通学路アスファルトからすみれそう
=伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
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東海地方はきのう7日朝、各地で今季最低の気温を記録。名古屋市で氷点下2・2度、岐阜市で同2・9度、大津市で同1・5度、三重県津市でも同0・3度など、どこも今季最低となった。岐阜県高山市の旧荘川村の六厩(むまや)では氷点下19・3度まで下がり、名古屋城のお堀では一面うっすらと氷が張った。
暖冬だという割りには、きのうきょうと結構、寒い。
犬山の「シオン犬山」で先日、突然、心筋梗塞で亡くなった高校時代のクラスメートの葬儀が行われ列席した同窓会『二石会』の有志16人を代表して石田祥二さんが弔事を読み、亡き友を送った。人の命ははかなく、不意に訪れた別れに友たちは皆、涙した。逝ったのは石田正俊さんで、生前はいくつになっても静かで人を包み込むほどに温厚な人柄で、級友からは「まさとし、まさとし」「まあ~ちゃん」「まあ~ちゃん」と呼び親しまれ、若き日々の凛々しかったあの柔道着姿も忘れられない。
10年ほど前には楽田の新築間もない石田祥二邸でまさとしと祥二、私の三人で一升瓶を空にしたこともあった。ほかに私の本も読んで頂くなど大変、お世話になった。感謝のしようもない。高校時代には、わずかの間ではあったが、同じ柔道部員でもあった。その「まさとし」が旅だった。
いまは、ただただ手を合わせ、合掌である。いつまでも、おやすらかに、ネ。まさとし!
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8日。大阪天満宮で針供養。
中国湖北省武漢市を発信源に発症した新型コロナウイルスによる新型肺炎の感染者が世界中にまん延し、日に日に増加する一方である。この先どこまで拡大していくのか、と思うとやはり心配だ。
中日新聞のきょう、8日付朝刊の「7日、新型コロナウイルスによる(中国人の)肺炎の感染者が3万1161人、死者が636人になった」が、夕刊では「中国国家衛生健康委員会が8日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が3万4546人、死者が722人になったと発表した」といった具合で感染者と死者は、こうしている間にも際限もなく増えてゆく。
中国では連日、3000人規模で新たな感染者が確認されている―とも報道しているが、中国国家衛生健康委員会はこれでも「感染拡大のピークはまだ来ていない」との見方だ。こんご感染者、そして死者が世界的規模でどこまで増えていくかとなると、空恐ろしい気がする。このまま新型肺炎の感染者増が終息しなければ、それこそ東京オリンピックの開催さえ危ぶまれかねない。
集団感染の拡大は横浜港に停泊中の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」船内でも同じで、本日付中日新聞朝刊は1面トップ扱いで『クルーズ船集団感染拡大 新型肺炎計61人、経路複数か 香港発の客船に入港回避を要請』などの見出しを打って報道している。このうち入港回避を養成された香港発のクルーズ船「ウエステルダム」(乗客1455人、乗員802人)は船内での感染は確認されていないとしているが、横浜への寄港後の今月15日から予定していた次のクルーズは中止するという。
新型肺炎の感染拡大を報じた8日付の朝夕刊
また朝刊2面では『新型肺炎警鐘の医師死亡 中国政府は火消し躍起 統制 高まる批判』の見出し付きで武漢市で新型肺炎の流行にいち早く気付き警鐘を鳴らしながらも、7日未明に新型肺炎で亡くなった眼科医李文亮(りぶんりょう)さん=33歳=の死に触れ、『「デマを流した」として当局の処分を受けた李さんの〝悲しい死〟は政府の情報統制がもたらした悲劇だ』と中国共産党への強烈な批判記事となっている。
新型肺炎の暗いニュースは、これに留まらず、本日8日付中日夕刊1面では『武漢で入院 日本人死亡 新型肺炎疑い60代男性』『半数が潜伏期に感染か 北大推計「隔離に限界」』と次々に報じられるありさまとなっている。なんたることか。なんたることだと喚いたところで、もはやどうにもならず「この先、なるようになれ」といったアキラメ機運が出てこなければよいがとさえ、思う。
『クルーズ客 不安 焦燥 新型肺炎 薬待つ人まだ300人』『乗客の3人新たに感染』『米国人「早く下船させて」』『船内待機対応 WHO(世界保健機関)「理解」』など等。もはや船内待機者にも限界がきているのではないか。早い対応が望まれるのだが。どうしてよいものか。ここは人類がひとつ心になって、思案のしどころでもある。
なんとか窮地を救う、脱出する手立てを考えてほしい。
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米大リーグのマリナーズなどで活躍し昨年3月に現役を引退したイチローさん(46)=本名鈴木一朗=が7日、プロ経験者が大学、高校野球の指導者になるために必要な資格回復を日本学生野球協会から認定された。
東京五輪の聖火リレーで3月12日から古代五輪発祥の地、ギリシャ西部オリンピアをスタートする同国選出の第1走者に射撃で2016年リオデジャネイロ五輪金メダルのアナ・コラカキ選手(23歳)が決まった。6日に発表した同国オリンピック委員会によれば、史上初めて女性が務めるという。
尾張徳川家ゆかりのひな人形やひな飾りを公開する特別展「尾張徳川家の雛まつり」(中日新聞社など主催)が8日、名古屋市東区の徳川美術館で始まった。4月5日まで。
9日(日本時間10日)に米ロサンゼルスで開かれる第92回アカデミー賞授賞式で俳優の松たか子さんがアニメ映画「アナと雪の女王2」の主題歌「イントゥ・ジ・アンノウン」を歌う。日本人が同授賞式で歌うのは初めて。
2月6日
ひとりしか渡れぬ川や春浅し
=伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
木曜日。暖冬とはいえ、とても寒い日だ。
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東海地方は6日、冬型の気圧配置に覆われ、強い寒気が流れ込み、今冬一番の冷え込みとなった。
愛知県稲沢市の尾張大国霊=おわりおおくにたま=神社(国府宮)では、この寒さのなか、数千人の下帯姿の男たちが壮烈なもみ合いを繰り広げる「国府宮はだか祭り」が行われ、境内は熱気と興奮、歓声に包まれた。
夕刊報道によれば、岐阜県の場合、飛騨の河合(氷点下5・9度)、白川(同5・8度)、神岡(同5・6度)などで平年並みの気温で今季最低を記録したという。ほかに名古屋の0・7度、三重県熊野新鹿の1・3度なども今季最低だった。
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中国政府が新型コロナウイルスの発生源である湖北省武漢市を封鎖してから、この日で2週間となった。同省では武漢市以外でも外出や交通の厳しい制限などが実施されているが、感染拡大や死者の増加は止まってはいない。
というわけで、新型コロナウイルスによる感染者が拡大の一途だ。厚生労働省によると、横浜港に着岸中の豪華クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の集団感染は、船内ウイルス検査で新たに10人が陽性と確認され、既に下船し感染が確認された香港人男性をのぞき、感染者は計20人となり、こんごさらに増える恐れがあるという。乗客乗員約3700人は依然、船内で待機しているという。
また中国国家衛生健康委員会はこの日、新型肺炎の感染者が28018人、死者も563人に上ったと発表。死者は前日から73人増え、うち湖北省が70人を占め、新たに確認された感染者数は3694人で湖北省は2987人に及んでいるという。
米上院の弾劾裁判が5日、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡って下院が弾劾訴追した「権力乱用」と「議会妨害」の二条項について、いずれも無罪の評決。トランプ氏は罷免を免れ、こんごは大統領選に向け、与野党の攻防の激化が予想される。
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木曜日なので午前中、いつものように社交ダンスのレッスンで地元江南市内の公民館へ。
ジルバ、ワルツ、タンゴのレッスンに若先生の指導で打ち込んだ。先週のタンゴ・チェイスの特訓に続き、きょうはジルバの繰り返しが中心だったが、それでも、ほかにワルツのステップを踏む際は、お盆を両手で運ぶように相方とステップを踏むことを繰り返し教えられ、それを順守するうち結構、息が弾んだ。もはや年なのか。いや、そんなはずはない。
終わって。「ハイ、ゴンタさん」と渡されたのは、チョットはいからなチョコレート、ベルギーのベルジャントリュフで少しだけ青春時代に戻ったような。そんな錯覚にとらわれた。義理チョコさんとは承知しつつ、少し恥ずかしい気持ちに襲われたのである。
帰って。犬山市楽田に住む友人から入っていた留守電で「滝高の同級生だった〝いしだまさとし〟さんが、亡くなられた」と知った。なんたることかと、気にしていたら午後9時過ぎ、同窓会「二石会」の丹羽会長から電話が入り「私が代表で葬儀に言ってきます」とのこと。「おつかれさま、ご苦労さまです」とは言いつつも「人の哀れと、この世の非情さ」を身にしみて感じた次第。
なんでも突然の心筋梗塞だったらしい。〝まさとし〟といえば、朴訥で温和、天下一品のやさしさに満ち溢れた好男児だった。その同期の桜が、この世を突然に去った。おやすらかに。合掌.
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英スカイニューズ・テレビ(電子版)が5日、新型コロナウイルスに対するワクチン開発に取り組む英国の研究チームが来週にも動物での実験を始めると伝えたという。チームは「開発に飛躍的進歩があった」として今夏の臨床試験をめざす、と語っているという。
北朝鮮による拉致被害者で神戸市出身の有本恵子さん=失踪当時は23歳=の母、有本嘉代子(ありもと・かよこ)さんが3日午後、心不全で死去。94歳だった。自宅は神戸市長田区。支援団体の「救う会兵庫」が6日、発表した。
ハリウッドの黄金時代を代表するスターのひとりで、俳優のカーク・ダグラスさんが5日、死去。103歳だった。亡くなった場所や死因は明らかにされていない。俳優マイケル・ダグラスさんの父としても知られる。
トルコ・イスタンブールの国際空港で5日、乗客乗員183人が乗ったペガサス航空の国内線旅客機が着陸に失敗し大破。3人が死亡し、179人が負傷。
2月3日
藁つかれ潤むまなこの目刺し焼く
=伊神舞子の〈きょうの俳句minuetto-mi〉から
冬は外春は内とも唱へむか
=相生垣瓜人〈毎日新聞3日付季語刻々 坪内稔典〉から
月曜日。節分である。あすは立春。ことしの恵方は、〝西南西〟だとのこと。しばらくは〝西南西〟を向いて願いが叶うよう、祈り続けてみようか。そして。きょう3日は1972年、氷点下8度の寒さのなか、【虹と雪のバラード】のテーマ曲に支えられ、札幌で冬季五輪の開会式があった、その日である。
滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、男性患者の呼吸器を外し殺害したとして殺人罪に問われ懲役12年が確定、服役した元看護助手西山美香さん(40)=彦根市=の再審初公判が3日、大津地裁で開かれ、西山さんは罪状認否で「患者を殺してはいません」とあらためて無罪を主張、検察側も冒頭陳述で「有罪の新たな立証はせず、確定審や再審での証拠に基づき、裁判所に適切な判断を求める」と主張し、事実上の立証を断念。西山さんの無罪が確実となった。
西山さんは発達障害と軽度の知的障害があり、ともすれば相手に迎合しやすい〝供述弱者〟ではあるが、弁護団は「考え方や気持ち、社会経験の乏しさなどが影響した。供述弱者だけでなく、一般人も虚偽の自白をする危険性はある」と指摘している。ともあれ、西山さん。本当によかったですね。
中国国家衛生健康委員会は2日、中国国内での新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が前日よりも2590人増え1万4380人に、死者も45人増え304人になった、と発表(感染者は、その後も増え続け3日付中日夕刊によれば、死者361人に。感染者も1万7205人に。死者数で中国国内でのSARSの死者349人を上回ったという)。
このうち291人の感染者がいる浙江省温州市は2日から一家族につき一人のみが二日に一度だけ買い物などに外出できるとする外出制限などを始めた。また武漢市は2日、感染者などが隔離措置に従わなかった場合、身柄拘束などの強制措置をとるとする通知を出したという。いやはや、大変な事態に陥っている。
2日はフィリピン政府も新型肺炎で中国人の男性(44歳)が死亡したと発表。中国の国外での新型コロナウイルスによる死者は、これが初めてだという。3日付夕刊によれば、中国湖北省の医療現場でマスクや防護服、医薬品といった医療物資の不足が深刻化。武漢市の赤十字組織に対して「物資が倉庫に滞留し、現場に届いていない」「分配が不公平だ」といった批判が上がっているという。
中東海域に派遣される海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が2日、海自横須賀基地(神奈川県)から出航。約3週間をかけてアラビア海北部やオマーン湾に向かい、2月下旬をめどに現地での情報収集活動を始める。新任務で護衛艦を海外に派遣するのは2009年いらい11年ぶりである。
第69回別府大分マラソンが2日、大分市高崎山うみたまご前から大分市営陸上競技場までの42・195㌔で行われ、初マラソンの吉田祐也(青学大)が2時間8分30秒で日本勢最高の3位となった。優勝はモロッコのハムザ・サリで大会新記録の2時間8分1秒だった。また視覚障害女子は東京パラリンピック出場を確実にしている道下美里(三井住友海上)が43歳にして自らが持つ世界記録を1分52秒も塗り替えた2時間54分22秒で優勝した。
初マラソンで日本勢最高の3位になった青学の吉田祐也さん。ゴールインしたあと、報道陣のインタビューにも応えた(2日午後。CBCテレビ画面から)
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昨日は舞の日曜休みでもあり、白狐娘のシロちゃんと息子に留守を頼み、一緒に買い物に出たその足で久しぶりに私たちの畑、〈エデンの東〉へ寄ってみた。相棒が昨年、赤い球根を蒔えたチューリップは案の定、まだ顔を出してはおらず、タマネギも冬枯れの土地でただ必死に寒さに堪えているようで、まだまだ育つまでには日数がかかる、というのが実感だった。
ただ一角に立つ白梅の木が何とも言えず美しく、かれんな、ちいさな花々を咲かせ、ひとひら、ひとひら風に吹かれているさまには感動をすら覚えた。気がつくと、相棒はいつのまにか花の咲いた小枝を握りしめるように胸に抱いており、その様子がまたお似合いだった。
私は、そんな姿になぜか能登で見た、あの雪割草と、大垣の西濃運輸の社是でも知られる、あの踏まれても踏まれてもなお花を咲かせる福寿草を思い出していたのである。
天空に向かってみごとな花を咲かせた白梅の枝と、冬枯れの畑地の一部=エデンの東にて
そして。きょうは舞の月曜休みをあて、シロアリ撲滅を兼ねた住宅メンテナンスのため岐阜の業者さん(アイジーコンサルティング)に来て頂き、5年に一度のわが家の定期点検とあいなった。点検は家の周囲の目視に始まり、住宅の壁や外回りなど異常の有無、玄関先や床下の状況把握と続いたが、業務に当たってくださった住宅アドバイザーの若者の熱心さには、これまた胸打たれた。アイジーさんには、これまでも桑原さんたちに大変、お世話になってきているだけに、こうして定期的に家を診断して頂けること自体、多少の費用はかかりはするがありがたいことだ、と思う。
とはいえ、わが家も既に建ててから15年ほどになるだけに、この先ナンダカンダと傷んでくることは覚悟せねば……。というわけで、あらためて今月中にシロアリ除去の薬剤散布とキッチン部分の床下に湿気防止用の炭を敷いてもらうことにした。いやはや、時がたつのは早いものだ。前回のシロアリ防止の薬剤散布から、もう5年が過ぎた。それだけ、私たちも年を取ったことになる。
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3日午前5時半ごろ、鹿児島県屋久島町の口永良部(くちのえらぶ)島の新岳火口で火砕流を伴う噴火が発生。気象庁によると、火砕流は火口の南西側900㍍に達したという。「こんにちは赤ちゃん」などで知られる歌手梓みちよ(あずさ・みちよ、本名林美千代さん。福岡市出身)さんが、死去していた。76歳だった。1月29日午後、梓さんのマネジャーが出演番組の打ち合わせで東京都内の自宅を訪ねたところ、亡くなっていたという。葬儀・告別式は近親者で行った。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて連休明けの取引が延期されていた中国・上海の株式市場が3日、再開。連休前に比べて一時、8・7%にまで下落した。バブル経済崩壊後の超就職難で正規雇用の機会に恵まれなかった就職氷河期世代を対象とした厚生労働省の中途採用選考が2日、東京都内の2カ所であり、採用枠10人に1436人が試験に挑んだ。競争率約140倍という狭き門には「採用数が少なすぎる」の声が相次いだ。
三重県尾鷲市の奇祭「ヤーヤ祭り」が2日夜、市内3カ所で始まった。「チョーサじゃ」の掛け声とともに、白装束姿の男衆らが激しく押しあった。練りは3、4両日夜にもある。祭りの起源は戦国時代で、「ヤーヤ」は合戦時に武士が「やーやーわれこそは」と名乗ったのに由来し、「チョーサ」は新年を意味する「超歳」や成人を表す「丁歳」がなまったとされるという。
日本一寒い町とされる北海道陸別町で1~2日にかけ屋外の氷のかまくらなどで1夜を過ごす「人間耐寒テスト」があった。200人が防寒着を着込んで夜を明かしたが、最低気温は氷点下15・8度に。「刺さるような寒さが気持ちよかった」とは、ある男性(72)。
2日午後1時半ごろ、三重県桑名市にある特定抗争指定暴力団山口組ナンバー2の高山清司若頭(72)宅に銃弾が撃ち込まれ、三重県警はまもなく住所不詳で「谷口」を名乗る70歳くらいの男を現行犯逮捕。
福島県郡山市で1日起きた臓器移植用の心臓を運んでいた県警航空隊ヘリの不時着事故(7人が重軽傷)で国の運輸安全委員会の航空事故調査官が2日、現場から数百㍍離れた場所でヘリの部品を発見、不時着直前に落ちたとみて事故との関連を調べている。
2月1日
きさらぎの風三角の耳もつネコ
=伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
ここ尾張の天気は快晴。プロ野球の中日ドラゴンズがきょう、2月1日、沖縄県の北谷、読谷両球場でキャンプイン。就任2年目の与田剛監督のもと、3月20日の開幕に向けてのチームづくりが始まった。
英国が日本時間の1日午前8時(現地時間の1月31日午後11時)に欧州連合(EU)を離脱。前身の欧州共同体(EC)を含め47年間加盟した欧州経済圏からの脱退となった。加盟国がEUから脱退するのは初めてで、第2次世界大戦後から拡大を続けた欧州連合の流れが大きな転換期を迎えたことになる。
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中国湖北省・武漢を発信源とするコロナウイルスによる新型肺炎の感染者は、その後も増え続け、中国国家衛生健康委員会によると、この日、国内の感染者が1万人を突破し1万1791人に、死者も259人になったという。さらに重症者は1795人、感染が疑われる例も1万7988人に上っている。中国政府は春節(旧正月)休暇のUターンラッシュを前に、海外旅行先から帰国できない湖北省や武漢の市民をチャーター機で帰国させることにしたという。また北京市は31日夜、市内の企業に対し今月9日まで社員を在宅勤務させるよう求める通知を出した。米政府も31日、新型肺炎について緊急事態を宣言し、14日以内に中国に滞在したことがある外国人の入国を拒否するなど厳格な措置を取る方針を発表。2日から発動するという。
連日、新型肺炎のニュースを報じるテレビ(2月1日夜のCBCニュースキャスター「緊急事態……新型コロナ追跡!」画面から)
日本でも安倍晋三首相が31日夕、新型肺炎の拡大を踏まえ、外国人の日本への渡航を制限する方針を表明。入国申請時から14日以内に武漢を含む湖北省に滞在歴のある外国人を「当分の間、入国を拒否する」旨を政府の対策本部会合で述べた。と同時に政府は湖北省を除く中国全土の感染症危険情報を【不要不急の渡航の自粛】を求める〈レベル2〉に引き上げ、湖北省は【渡航中止】を勧告する〈レベル3〉を維持。きょう1日から湖北省に滞在歴のある外国人の入国拒否も始めたという。
また厚生労働省によれば、31日は千葉県在住でバスガイドの外国籍の20代女性が新型コロナウイルスに感染したのを確認したと発表。日本国内での感染者はその後も増え20人となった。このうち20代女性の場合、武漢市からの客との明確な接触や滞在歴がなく、武漢に直接関係のない国内初のケース。それだけに、武漢から国内に持ち込まれたウイルスがバス運転手に感染、さらに女性に広がった〝ヒトからヒト〟への三次感染の疑いも十分ありうるという。
一方、世界保健機関(WHO)も1月30日、感染拡大が続く新型コロナウイルスによる肺炎を巡る3回目の緊急委員会を開き、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態に当たる」として緊急事態を宣言。この緊急事態宣言は2019年7月のエボラ出血熱いらいだという。こんごはワクチン開発や治療法の確立、各国間の情報共有に力を入れていくが、渡航制限勧告は見送られたという。
さらにWHOのテドロス事務局長は「保健態勢が整っていない国に感染が広がることを最も懸念している」と強調しつつ「感染拡大を防ぐためにも一致して行動すべき時だ」と表明。世界で拡大する病禍に【恐怖ではなく、事実。風評ではなく、科学だ】と冷静な対応を全世界に向かって呼びかけた。
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政府は1日、新型コロナウイルスによる肺炎などの病気を感染症法の「指定感染症」と検疫法上の「検疫感染症」とするための政令を施行。感染拡大を防ぐために、患者を強制的に入院させたり、就業を制限したりできるようになった。空港や港の検疫でも、感染が疑われる人が見つかれば法律に基づいて検査や診察を指示できる。
三重県が31日、新型コロナウイルスに感染した中国・武漢市出身で県内在住の50代男性について3人の濃厚接触者を特定した、と発表。3人は男性の職場の同僚。県は3人に自宅待機を要請し、経過観察を続けている。東海地方のドラッグストアなどではマスクが異例の売れ行きで各店舗とも品薄状態が続いている。
麻薬取締法違反の罪に問われた女優沢尻エリカ被告(33)が31日、東京地裁で開かれた初公判で「間違いありません」と起訴内容を認め、同時に仕事関係者や家族に謝罪。「女優復帰は考えていない」と明言。検察側は懲役1年6月を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求め即日結審。判決は2月6日に行われる。
三重県志摩市が31日、真珠養殖に必要なアコヤガイを確保するため母貝養殖の実証実験を始める、と発表。昨年、市内の英虞湾でアコヤガイの大量死が発生したため県内で直接入手できる体制を整え、真珠の安定的な生産につなげたい考えだ、という。