【一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2020年3月)】

2020年3月31日
 大津地裁が31日、滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年に男性患者の呼吸器を外して殺害したとされる「呼吸器事件」の裁判をやり直す再審で殺人罪で懲役12年が確定、服役した元看護助手西山美香さん(40)=彦根市=に「不当性を伴う捜査があった疑いが強い」として無罪判決を言い渡した。
 逮捕から15年9カ月ぶりに美香さんの名誉が回復されたが、大西直樹裁判長は判決言い渡し後、「西山さんが逮捕され、今日に至るまでの15年という歳月を無駄にせず、警察・検察・弁護士・裁判官全てが自分の問題として刑事司法を改革していく原動力にしていかねばならない」語り、西山さんも閉廷後「裁判官が『西山さんはもううそをつく必要はないから自分を大切に生きていってください』と涙ながらに言ってくれて、本当にうれしかった」とあふれる涙をぬぐったという。

 新型コロナウイルスの感染拡大で開催が延期された東京オリンピック・パラリンピックについて五輪が来年7月23日~8月8日の17日間、パラリンピックが8月24日~9月5日の13日間とする新日程が30日に決まった。大会組織委員会の森喜朗会長や東京都の小池百合子知事ら日本側が、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長との電話協議で提案し合意。IOCが引き続き開いた臨時理事会で承認した。

 新型コロナウイルスによる感染者の世界的な増加は相変わらずで、本日付中日新聞の夕刊の見出しを追うだけでも「伊の感染10万人超 仏は死者3000人超す」「米の死者3000人超 軍病院船NY到着」「米首都圏も外出禁止令」「米英中韓など渡航中止勧告 外務省」「解雇・雇い止め1000人超 厚労省集計、観光業に打撃」など。深刻度は日に日に増している。
 感染者の増加は日本も同じで、31日は東京でこれまで最多の78人、山形県でも初の感染者を出すなど国内だけで新たに259人の感染者が判明。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗員乗客も含めた感染者数となると、計2933人(死者77人)に及んでいる。

 ただ、そうした中にあって敢えて言うなら「米J&Jワクチン9月までに臨床試験 来年初めの実用化目指す」の見出しが、せめてもの救いか。米製薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が30日に新型コロナウイルスのワクチン開発で9月までにヒトの臨床試験を始める、と発表。来年初めに規制当局の認可を得て早期の実用化をめざし、世界規模で10億本のワクチン供給をめざす―というもので早くも世界中からの期待が集まっているという。

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 政府の中央防災会議の作業部会が31日、富士山で大規模な噴火が発生した場合、首都圏を中心にどのような影響が出るか、シミュレーションした結果を公表。それによると、風向きなどによっては数時間で東京都や神奈川県など首都圏の広範囲で鉄道の運休や停電、断水が発生し都市機能がマヒし、社会的な混乱が起こるという。
 新型コロナウイルス感染による肺炎で死去したタレント志村けんさんの兄知之さん(73)が31日朝、取材に応じ近親者も遺体と対面できない状態が続いている、と明かした。「遺体を安置している病院から『感染予防のためだ』と言われ、このままだと(火葬され)会えないかも知れない」と肩を落としたという。
 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、利用者ら19人を殺害、26人を負傷させたとして殺人罪などに問われた元同園職員、植松聖被告(30)の1審・横浜地裁の死刑判決が、31日午前0時に確定した。弁護人が27日に判決を不服として控訴したが、控訴期限の30日に植松死刑囚自身が控訴を取り下げ、検察側も期限までに控訴しなかったため判決が確定した。
 東京都が31日、都内で新たに78人の新型コロナウイルス感染が判明した、と発表。既に感染していた患者のうち50~70代の男女7人の死亡も明らかにした。また、この日は大阪でも最多の28人が判明、全国の増加幅は初めて200人を超え、240人となった。これで都内の感染者の合計は521人となり、31日に判明した78人のうち感染経路が不明なのは49人で、重症者は1人。
 パ・リーグ各球団の社長が31日、オンライン会議を開き、新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を踏まえ、4月24日の公式戦開幕は難しいとの見解で一致。引き続き、セ・リーグ6球団の幹部らによる事前会議が2日開かれるという。 

3月28日
 一年前のいまごろ、私たちがこうして思いもしなかった目に見えない敵・新型コロナウイルス禍に直面していようとは。一体だれが思ったか。それが。今では新型コロナウイルスの恐怖に脅かされ、日々、戦々恐々として日常の生活までが萎縮し、変形してしまっている。実際、いまは確実にこれまでの平々凡々とした幸せな日々が日本はおろか世界中で音を立てて崩れつつあるのである。ナントカ、これ以上の拡大化を阻止しなければ、との思いは人類に共通といっていい。

 きょうは土曜日。お昼前に突然、降り始めた雨も午後には止んだが、東京、名古屋、大阪……と東京都や首都圏など各県が不要不急の外出自粛を求めた週末ともあってか、日本中が街並みから人びとの数がグンと減り、どこも閑散とした嘘のような1日が過ぎ去っていった。とはいえ、東京都で台東区・永寿総合病院の関係者を中心に新たに63人の感染者が確認されたほか、千葉県下の障害者福祉施設「北総育成園」でも入所者26人と職員31人の計57人の感染が判明するなど、感染の拡大化はなかなかおさまりそうにない。

 デ、きょうは夕刊の新聞見出しから今の新型コロナウイルス禍の現状を知らせる見出しだけを拾い集めて、この日の覚書として記録にとどめておきたい。以下のとおりである。
『米 感染者10万人超え  伊 死者1日で970人 パンデミックの中心に』『伊の103歳女性回復 101歳に続く「希望」』『犬の嗅覚で感染感知? 英大学が研究開始へ』『週末 静まる首都 コロナ外出自粛』『銀座閑散 スーパーは混雑』『若者前夜のバス脱出 「東京から出られなくなるかも」』『トヨタ、米で呼吸器生産支援 医療用フェースシールド量産』『呼吸器製造 GM(自動車大手ゼネラル・モーターズ)に命令 トランプ氏』『新型コロナ 米経済対策法が成立 史上最大 4人家族に最大36万円』『NY株915㌦安 不況懸念』『物不足で防護服なく……米看護師死亡 ごみ袋で代用 同僚ら抗議 NY』『フランス外出禁止、2週間延長』『NY市警職員の1割 病気欠勤』『「今は健康と安全を」 海外から五輪延期に理解』=以上は28日付中日新聞夕刊見出しから
『猫も感染 ベルギー』『首都沈黙 外出自粛 感染は不安 それでも出勤 自衛隊が検疫支援』『米の感染者、10万人超す』『米、人工呼吸器製造命令 GMに 国防生産法適用』『トヨタ生産支援 人工呼吸器 米テスラも』『防護服着られず 男性看護師死亡 ニューヨーク』『ハリウッド閑散 007・ディズニー…公開延期相次ぐ 業界12万人失業 新型コロナ』『240兆円経済対策が成立(トランプ米大統領が27日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する総額2.2兆㌦、約240兆円規模の経済対策法案に署名し、同法が成立した)』『支出遅れるパンデミック(世界的大流行)債 世界銀行創設 債権総額345億円 途上国支援の条件複雑 日本も提唱国』『NY株反落、915㌦安』『リセット東京2020 新高3「みんなで見たかった」 五輪チケット 学校枠見直し』『子ども不安続々 支援団体が約1000人調査 休校「留守番こわい」「外で遊ぶと怒られる」』『IMF「世界経済後退は明白」』『WHO「全世代注意」』=以上は28日付毎日新聞夕刊見出しから

3月27日
 来年も会います花と約束し
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 朝から冷たく、細いこぬか雨がこの大地に、かぼそき雨滴を落とすかの如く降っていたが、なんときょうは【さくらの日】なんだそうだ。この春は新型コロナウイルスによる〝コロナショック〟でそれどころではないが、そういえば、今は桜の季節である。例年なら花見の宴が全国各地で開かれているはずなのだが。
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 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が26日、世界全体で50万人を超えた。24日に40万人に達したばかりで20日の25万人から1週間足らずで倍増。米国が初めて中国、イタリアを上回って世界最多となり、流行の拡大は新たな局面に入った―とは、27日付中日夕刊本紙。

 米が感染最多を報じる27日付中日新聞夕刊1面
 

 日本政府が26日新型コロナウイルスの爆発的感染に備え、改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく対策本部を設置。これにより、国民生活や経済への甚大な影響が認められれば首相が私権制限につながる緊急事態宣言を発令できるようになる。東京都でのこのところの患者急増でこの先爆発的拡大の恐れもあるが、「現時点で宣言を行う状況にはない」という。
 ちなみに日本国内での26日正午現在の新型コロナウイルスの感染者数は、前日より94人増え2110人(うち死者は、同2人増えて57人)。このうち愛知県内の感染者は26日現在157人。うち20人は最近海外に渡航しておらず、感染経路ははっきりしない。
 中部国際空港(愛知県常滑市)が27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月1日以降の国際線が2005年の開港いらい初めてゼロになるとの見通しを明らかにした。

 新型コロナウイルスの感染は、いまや世界199の国と地域で連日増え続け、拡大化が進む。おそらく、ウイルスのなすがままで人類のうろたえぶりもこれに伴って日々、加速化。各国とも必死になって、防御にテンヤワイヤでこの先の見通しがたたない、といったところが正直な現況のようである。
 その証拠に米ジョンズ・ホプキンス大学のシステム科学工学センター(CSSE)の集計によれば、27日昼の時点(日本時間)での新型コロナウイルスの世界感染者がとうとう累計で50万人を突破して53万人以上に。米国が実に8万5000人を超え中国(約8万2000人)を抜いて世界最多の感染国となり、流行の震源地は中国から欧米に移った形で、感染拡大化は一向に収まる気配にないという。
 ちなみに欧州ではイタリアの感染者約8万1000人が最も多く、次いでスペインが約5万8000人、ドイツ約4万4000人と続き、AFP通信の集計だと欧州だけで全体の約半数の27万人以上になるという。また世界の死者も合わせて2万4000人超となっており、イタリア人が約8200人、スペイン約4400人、中国約3300人、イラン約2200人、フランス約1700人、米国約1300人の順。いやはや、恐るべしと言っていい見えない敵・新型コロナウイルスである。

 世界も日本も。刻々と増え続け、絶えず数字も変わっていく新型コロナウイルスの最新感染者数。27日には、とうとう英国のジョンソン首相(55)までが感染。主要国首脳で感染が確認されたのは、同首相が最初だという(28日付中日新聞朝刊から。感染者の数は、これが最新データ)
 

 

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 ここでフランスとネパールから私のフェイスブックに届いた世界のひとコマも記録として留めておこう。
 【フランス】3月25日19時30分、フランス全土の教会の鐘が鳴り響く 今日3月25日19時30分から10分間、新型コロナウイルスへの戦いに向き合うフランス人全員の友愛、希望をのせて鐘の音が響きわたりました。窓辺に火を灯したロウソクが置かれ、フランスの大きな愛と祈りに小さな明かりが灯されました。
 フランス全土の鐘が一斉に鳴らされたのは2015年のシャルリー・エブド氏が殺害されたテロ以来。今までもナポレオンの戦いやヴィクトル・ユーゴーの死、ナチスからの解放後など、フランス全土が一団となって何かを乗り越える際に一斉に鳴らされてきました。今回も歴史的な瞬間の一つとなり、また落ち着いた日常へ一日でも早く戻っていきますように…(丸山凪乃さん・ピアニスト)

 【ネパール】3月24日午前2時09分~ネパール 明日からロックダウン(外出禁止令)~ ~Nepal Lockdown from tomorrow~ いきなり今日の夕方のニュースで明日から8日間、午前6時~午後6時まで外出禁止令が出ました!! 食料品などの生活必需品の買い出しはOKだそうです。ネパールはコロナ感染者はそれほど多くないので、そこまでしなくても…とは思います。せめて2、3日前に発表してほしいわ…明日から在宅ワーク頑張ります。きょうのタメルもほとんど人気なし。(長谷川裕子さん・カトマンズ、旅行業)

 フェイスブックに添付された町の表情
 

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 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として東京都に続き、埼玉、神奈川の両県知事も26日、今週末は不要不急の外出を控えるように、と県民に自粛を呼びかけた(27日には愛知、大阪府知事も)。このうち東京では26日、1日当たり、これまで最多の47人の感染が判明している。
 プロ野球阪神の藤浪晋太郎投手(25)ら3選手が新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査を受けて陽性反応が出たことが26日、わかった。球団所属選手の感染は初めて。最近、嗅覚の異常を訴えていたという。
 タイ政府が26日、新型コロナウイルス予防対策で非常事態令を出した(4月30日まで)スペイン政府が新型コロナウイルスの大流行で国内で不足しているマスクや人工呼吸器など計4億3200万ユーロ―(約520億円)分の医療用具を中国から購入する契約を結んだ。ANS通信によれば、ローマ教王フランシスコ(83)が新型コロナウイルスの検査を受けた。バチカン内の教皇と同じ宿舎に住む聖職者が感染したためで検査結果はまだ出ていないという。
 BBCニュースによれば、マレーシアで発見された密輸されていたセンザンコウから、世界中で流行している新型コロナウイルスに類似したウイルスが検出されたという。学術誌「ネイチャー」に発表された研究で明らかになった。

 本日27日付中日夕刊【あの人に迫る】で28日で放送が終了するNHK連続テレビ小説「スカーレット」のヒロイン・河原喜美子さんのモデルとして知られ、信楽焼の女性陶芸家の草分けでもある神山清子さん(83)が紹介されていた。穴窯を2週間焚き続ける激しい情熱と尽きることのないバイタリティー、白血病で夭折した最愛の長男賢一さんと共に取り組んだ骨髄バンク設立運動など。数々の苦難の人生を乗り越えてきた姿が築山栄太郎記者のペンで見事に活写されていた(写真は横田信哉カメラマン)。

3月25日
 春疾風コロナは吹きて飛ばせぬか
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 日本相撲協会が25日午前、大阪市内で大相撲夏場所(5月10日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇朝乃山(26)=本名石橋広暉、富山県出身、高砂部屋=の大関昇進を理事会の満場一致で決め、令和で初の新大関が誕生。協会から派遣された使者を前に朝乃山は「大関の名に恥じぬよう相撲を愛し、力士として正義を全うし、一生懸命努力します」と力強く口上を述べた。

 この夏に予定されていた東京五輪・パラリンピックがとうとう延期に。安倍晋三首相らが新型コロナウイルスの感染拡大を受け昨夜、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と電話で協議。日本側の「1年程度の延期を軸に検討していただけないか」との提案にIOCが開いた臨時理事会で五輪の【1年程度の延期】が承認され、延期が正式に決まった。延期は、懸命な判断だと思う。
 また五輪延期が固まったことを受け当初、26日に福島県で始まり、121日間をかけ47都道府県、859市区町村を回り、全国で盛り上げる計画だった聖火リレーは中止となった。五輪組織委員会は五輪の新たな日程が決まったあと、来年改めて聖火リレーを行うことにしているという。

 さて。その新型コロナウイルスだが、このところのパンデミック、世界的大流行はますます加速しており、本日付朝刊各紙によれば、中国本土の感染者8万1588人(死者3281人)を最多にイタリア6万3927人(6077人)米国4万6481人(593人)スペイン3万9673人(2696人)ドイツ3万150人(130人)イラン2万4811人(1934人)フランス2万149人(862人)スイス9117人(122人)韓国9037人(120人)英国6733人(336人)…と相変わらず各国とも増え続けており、収まる気配がない。ちなみに日本も、前日から71人(1人)増え、感染者は1920人(53人)になったという=いずれも24日現在。
 また25日朝のNHKニュースによれば、感染国は既に世界198カ国と地域に及んでおり、死者も37万人と40万人に近づいているという。

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 東京都が25日、新たに41人の新型コロナウイルスの感染が確認された、と発表。感染者急増を受け、小池百合子知事が同日夜、都庁で記者会見し「都内は今、〝感染爆発〟をするかしないか、の瀬戸際、重大局面にある。今週末は不要不急の外出を避けるように」と全都民に呼びかけた。1日の感染者41人は、これまで最多だった24日の17人の2倍以上で合計も200人を超えたという。
 イギリスのチャールズ皇太子(71)がコロナウイルスへの感染を公表。タレントの志村けんさん(70)も23日夜、新型コロナウイルス検査の陽性が確認され、肺炎のため東京都内の病院に入院していることがわかった。またスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)も24日、世界的に流行している新型コロナウイルスに「自身も感染した可能性が極めて高い」と明らかにしたという。

 トヨタ自動車とNTTが24日、人や車、サービスなどあらゆるモノがインターネットにつながる次世代都市「スマートシティー」分野で連携するため、資本業務提携をする、と発表。互いに約2000億円を出資して株式を取得。自動車と通信分野の先端技術を持ち寄り、次世代都市のモデルとなる基盤技術を共同で開発し、国内外への普及を目指すという。
 NTTドコモが25日、国内で初めて第五世代(5G)の移動通信システムを使ったスマートフォンサービスを本格的に始めた。

3月23日
 囀りや大仏の手の掌
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

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 名古屋地方気象台が22日、名古屋市で桜が開花した、と発表。昨年と同日で、平年より4日早い。

 このところは、何かとずっと執筆その他で時間を取られ続けたため、きょうは午後の合間をみて久しぶりに愛車で木曽川堤へ出向いた。川岸に立ち、ひとり静かに川の流れを見ていると、なぜか心身ともに洗われる気がするから、不思議なものだ。川面をながれる風の音も、とても心地好く感じられた。まさか。こんな清浄なところに新型コロナウイルスがいるだなんて。ありえないことだ、と確信し帰宅し、またデスクに向かった。

 木曽の流れは、何ら変わることはない。川面がキラキラと光り、永遠のドラマが繰り広げられていた
 

        ☆        ☆

 新型コロナウイルスによる感染者増はその後も留まるところを知らず、本日23日付の中日新聞朝刊によれば、22日には世界全体の感染者数がとうとう30万人を、死者数も1万3000人をそれぞれ超え、その後も感染者は日に日に爆発的に世界全域に拡大化している。
 なかでも中国に次ぐ〈第2の震源地〉となったイタリアでは15日以降、感染者が3万2000人も急増するオーバーシュート(爆発的急増)状態に陥り、22日現在の感染者は前日から5560人増の5万9138人に。死者数も3日連続で600人以上を出し22日も前日から651人増え5476人となり、手のつけられない状態となっている。
 死者が5000人を超えたのは、世界ではイタリアが初めてで、このところは連日、危機的状況が続く。地域別では北部に被害が集中。大都市ミラノがあるロンバルディア州では3456人もが死亡。感染者も最多で2万7206人に及ぶ。またイタリアでは医療現場での人員や人工呼吸器の不足が深刻化。これまでに少なくとも計3359人の医師や看護師が感染、死亡した医師も17人に上るという。ほかに感染者が約2万8000人のスペインや2万4000人の米国、2万2000人のドイツ、2万1000人のイランと、どこも深刻な事態に陥り、人類と見えない敵・ウイルスとの戦争の様相を呈してきている。
 ちなみに日本国内の感染者数は22日正午現在で1810人(うち49人が死亡)。前日に比べ感染者が47人、死者は5人増えた。

 また、こうした新型コロナウイルスによる世界的な感染が拡大するなか、国際オリンピック委員会(IOC)は22日、テレビ会議による臨時理事会を開き、大会の延期を含めた具体的な検討を始めた。4週間以内に結論を出すという。
 日本初の肢体不自由児の子らのための養護施設「ねむの木学園」(静岡県掛川市)を設立し、「ガード下の靴みがき」などのヒット曲でも知られた歌手で俳優の宮城まり子さんが21日午前6時55分、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で亡くなった。93歳。誕生日に亡くなられたという。おやすらかに

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 新型コロナウイルスの感染拡大で史上初の無観覧場所となった大相撲春場所千秋楽が22日、大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で千秋楽を迎え横綱白鵬が2敗で並んでいた横綱鶴竜を寄り切りで破り、13勝2敗として自身の歴代最多記録を更新する44度目の優勝を飾った。また東関脇の朝乃山(26)=本名石橋広暉、富山県出身、高砂部屋=は千秋楽で大関貴景勝を押し倒しで破って11勝目を挙げ、大関昇進を確実にした。昇進の目安とされる直近3場所での33勝には届かず32勝だったが、安定感のある四つ相撲が評価されたという。

 ドイツ政府の報道官が22日、メルケル首相(65)が自主的な自宅隔離に入ると明らかにした。メルケル首相は20日に肺炎球菌の予防接種を受け、その際の医師が新型ウイルスに感染していたことがわかったという。
 米ニューヨーク州のクオモ知事は22日の記者会見で州内の新型コロナウイルス感染者のうち「18歳から49歳までが53%を占める」と述べ、若い世代に注意を促した。スペイン出身の世界的オペラ歌手プラシド・ドミンゴさん(79)が22日、新型コロナウイルスに感染したことを自身のフェイスブックで明らかにした。
 内戦が続き国家分裂状態にあるリビアで新型コロナウイルス対策のため、対立するシラージュ暫定政権と軍事組織「リビア国民軍(LNA)」が、国連の要請に応じて一時休戦を受け入れたという。新型コロナウイルスの恐怖に、両者とも降参した形である。 

3月18日
 道端にマスク落ちているタイヤ跡
 かはたれや阿修羅の像の三寒四温
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

        ☆        ☆
 快晴。青い空を見上げる限り、気持ちの良い日である。なんでも、きょうは【精霊の日】だとか。

 尾張の空は快晴である
 

 新型コロナウイルスのまん延など暗い話ばかりではあるが、少しは明るい話も。きのう17日は、舞に付き添い病院に行ったあと彼岸入りでもあり、ふたりで亡き父の墓参りをし引き続き、私たちの畑〈エデンの東〉へ。そしたら、彼女が以前に蒔いたチューリップが土の中で少し顔を出し始めており、とてもうれしそうだった。そればかりか、〝神の手〟なのか。畑地がきれいに整地されており、なんだか感激してしまった。いつも陰日向となって、私たちを心身から応援してくださっているOさんのおかげに違いなく、私たちは心から感謝したのである。
 帰りの道すがらに見た満開の菜の花もここは天国か、と見違えるほどだった。

 お似合いのマスク姿で〈エデンの東〉を歩き回る相棒と整地された畑地
 
 
 1面に広がった菜の花畑。とてもウイルスに苦しむ地球とは思えない
 

        ☆        ☆
 新型コロナウイルスの感染拡大は、世界経済はもちろんのこと、臨時一斉休校となった学校教育(富山市や静岡市などでは16日から再開)はじめプロ野球やサッカー界、大相撲など各種スポーツや文化芸能をはじめとしたさまざまな催し…など全ての分野で無観覧試合やイベント、行事の中止、延期が続出。各国を結ぶ航空機までが次から次に飛ばなくなってしまう、など日常生活に多大な悪影響となって現れている。
 そんな折も折、きのう17日は日本サッカー協会会長の田嶋幸三さん(62)=ほかに国際サッカー連盟(FIFA)理事や、日本オリンピック委員会(JOC)副会長の要職も=が新型コロナウイルス検査で陽性だったとの発表があった。18日付中日スポーツによれば、田嶋さんは会議への出席や女子W杯の招致活動のため英国やオランダ、米国へ渡航。帰国後は国内で複数の会議に出席しており、コロナ禍がどこまで広がるかは全くの未知数だ―とも報じている。

 こうしたなか、政府・与党は感染拡大を受け、4月にも策定する緊急経済対策として国民1人ずつに現金を配る「現金給付」を盛り込む調整に入ったという。実現すれば、リーマン・ショックを受けた景気刺激策として2009年に1人1万2000円の定額給付金を配布したときいらいで検討中だとされる、それを上回る金額給付が果たして低迷する消費底上げに少しは役立つかどうか。関心がもたれていることも事実だ。

 デ、この〝コロナショック〟。一体いつになったら、終息するのか。いや、一刻も早く終息してほしい、というのが世界共通の願いでもある。それにしても、このところの感染拡大ぶりはどうだ。尋常ならざる緊急時、まさに地球の危機だといっていい。ある欧州の首脳は「これはもはや、ウイルスとの戦争である」とはっきり断言しているが、そのとおりだ。
 というわけで、18日付中日新聞朝刊によれば、新型コロナウイルスの感染者は相変わらず増え続け、17日正午時点での世界の感染者は17万人を大きく上回り、死者も7000人に達しているという。また国内での感染者は1589人(クルーズ船乗船者712人とチャーター機帰国者14人を含む)で、うち36人が死亡した。なかでもイタリアでの感染者急増は目を覆うばかりで、最新のデータによると実に3万1506人が感染、2508人もが尊い命を落とした。
 そればかりか、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため不要不急の理由でのEU入域を30日間、制限する方針を示した。またロシア政府も16日、外国人の入国を18日から5月1日まで禁止する、と発表。ドイツの域外からの入国制限に習い、カナダのトルドー首相も16日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため当面の間、永住権所持者を除く外国人の入国を原則禁止する、と発表した。
 わずかに現段階でひとすじの希望が持てるのは、東大医科学研究所が新型コロナウイルスには急性すい炎などに効く薬、「ナファモスタット」が薬として使える可能性がある、との知見を公表したことか。ナファモスタットは、コロナウイルスの細胞の侵入を防ぎ増殖も止めるというだけに、期待が集まっている。このほか、エイズの発症を抑える薬や、インフルエンザの治療薬も即効薬として役立つ可能性があると言われており、この際、1日も早い実用化を願いたいものである。

 学校法人「森友学園」の国有地売却を担当していた財務省近畿財務局職員、赤木俊夫さん=当時54歳=の妻が18日、佐川宣寿元国税庁長官(62)と国に約1億1千万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴。夫は、パワハラで有名な佐川氏の指示で決裁文書の改ざんを強要され、自殺に追い込まれた―というもので妻は代理人を通じて「これが財務官僚王国 最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ」などと書かれた手書きの遺書を示し「夫が決意した本当のことを知ってほしい」と訴えている。
 子どものインターネットやゲーム依存症対策として、ゲーム利用時間について1日60分までを目安としたルールづくりと順守を各家庭に求める全国初の香川県インターネット・ゲーム依存症対策条例が18日、同県議会で可決、成立した。

 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人(19人が死亡、26人重軽傷)を殺傷し殺人罪などに問われた元施設職員植松聖被告(30)の裁判員裁判で横浜地裁は16日、被告の完全責任能力を認めたうえで求刑通り死刑判決を言い渡した。

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 安倍晋三首相ら先進7カ国の首脳が16日夜、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を巡る緊急のテレビ電話会議を開催。17日未明に首脳声明を発表。それによると、声明は感染拡大を「世界的な衛生上の危険」と位置づけ、金融・財政政策で「あらゆる手段を動員する」と明記。さらに安倍首相は会議後、東京五輪・パラリンピックについて「完全な形で実現することで支持を得た」と話しはしたものの、開催時期については明言しなかったという。首相は、電話会議で「東京五輪・パラリンピックは、人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形で実施したい」とも話し、各国首脳が支持と連帯を表明したという。また菅義偉官房長官は17日の記者会見で「電話会議では各国首脳から東京五輪・パラリンピックを延期すべきだ、との意見は出なかった」と説明。「予定通りの開催に向けて準備を着実に進めていく」とも述べた。

 ロイター電によると、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が新型コロナウイルスのエアロゾロ化に関する研究成果を明らかにした。エアロゾルとは、飛沫よりもちいさな粒子のことで、くしゃみなどによって発生する飛沫とは異なり、限定空間内で一定時間浮遊する。研究者たちは新型コロナがエアロゾロ化したあと、空中で最低3時間は生き残ると警告。またウイルスが物体に付着した場合、生存期間は物質の種類によって異なり、プラスチックやステンレスは3日以上、ダンボール紙は1日、銅は4時間だったという。
 週明け16日のニューヨーク株式市場のダウ工業株三十種平均は暴落し、前週末比2997・10㌦安の2万0188・52㌦で取引を終えた。終値ベースの下げ幅は12日の2352㌦を上回って過去最大に。新型コロナウイルスの感染拡大で米国経済の景気後退リスクが改めて意識された。

 関西電力は16日、元会長ら計18人に対し、東日本大震災後の赤字で最大7割カットした役員報酬のうち約2億6000万円を退任後の2016年7月から19年10月にかけ補填していたことを明らかにした。関電は値上げの際に役員報酬減額などを約束し、利用者の理解を求めていたが、秘密裏に行われていた穴埋めに批判が集まるのは当然で、関電は18人には返還を求めることにしている。
 トランプ米大統領が16日、ホワイトハウスで記者会見。新型コロナウイルスについて「制御できていない」と認め、感染拡大については「7月か8月まで続く見方がある。それより長いかもしれない」と述べ、夏以降まで続く可能性も示したという。

3月14日
 般若心経いのち惜しめと亀の鳴く
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 大阪・難波と名古屋を最短2時間5分で結ぶ近鉄の新型特急「ひのとり」(6両編成)が14日、運行を開始。近鉄特急としては2013年3月の「しまかぜ」以来となる新型デビューで、初便の239席は2月14日の発売時に16分で売り切れたという。料金はレギュラー車両が4540円(税込み)。プレミアム車両は5240円(同)
 気象庁がこの日、東京都心で桜が沖縄・奄美をのぞき全国で最も早く開花した、と発表。昨年より7日、平年より12日それぞれ早く、こんご1週間から10日ほどで満開を迎えそうだという。

 14日付中日新聞夕刊1面見出しは『東日本大震災9年 被災鉄道つながる 常磐線全線復旧 復興再スタート』という明るいニュースと『米が非常事態宣言 新型コロナ対策へ5・4兆円』『WHO「欧州がパンデミック中心地に」 感染症対応へ基金創設』『NY株1985㌦高 上げ幅最大』の見出しに見られる暗い話の二重奏とでもいえようか。

 このうち常磐線全線復旧の話題は、東電福島原発事故で不通が続いていたJR常磐線の富岡(福島県富岡町)―浪江(浪江町)間の20・8㌔で14日、運行が再開、9年ぶりに全線が復旧したというもの。4~10日に不通区間の3駅=双葉駅(双葉町)夜ノ森駅(富岡町)大野駅(大熊町)=周辺の避難指示を順次解除しての運行再開で、これにより東日本大震災で被災した全ての鉄道が復旧。福島県沿岸部を経由し東京から仙台市までが直結したことで原発事故に遭った被災地の交通の利便性が向上、こんご復興の後押しとなることが期待されている。
 再開区間にあって4日に避難指示が解除された双葉駅(双葉町)での式典で伊沢史朗町長は「きょうは双葉町と福島県の再スタートの日です」とあいさつ。避難先のいわき市から列車に乗り地元の双葉駅で降りた会社員は「車窓から見える風景は昔と同じで懐かしい。復興は半ばだが、一歩前に進んでうれしい」と話したという。ちなみに、再開区間では品川・上野―仙台を直通する特急「ひたち」が3往復し双葉、大野両駅にも停車。双葉町には人が住まず、富岡・大熊両町に1日現在で実際に住むのは約1940人だという。

 私自身、原発事故発生後に、かつて何度もバスを乗り継ぐなどして現地入り。人っ子ひとりいなかった町の様子を見て回ったことがあるだけに、被災地の方々の気持ちが痛いほど分かり、嬉しく思うのである。それだけに、遮断されたゲート越しに放射線量を警戒しつつ見た、あの日々の町の一刻も早い復興を心から願う。

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 共同通信によれば、新型コロナウイルス感染症の死者が13日、世界全体で5000人を超えたという。WHO(世界保健機関)の状況報告によれば、12日付で感染者は121カ国・地域の12万5048人。中国本土は、2日付で初めて8万人を超えたが、12日付でも8万793人にとどまっている。一方、中国以外は2日付で8922人だったのに対して12日付では実に、4万4255人にまで急増しているという。

 国内の新型コロナウイルス感染者と感染者が多い国・地域が一覧表で示された紙面=15日付の毎日朝刊紙面から
 

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 中国外務省の趙立堅副報道局長がツイッターに「武漢に感染をもたらしたのは米軍かもしれない」などと投稿し、米政府が反発。米国務省は13日、駐米中国大使を呼び「中国が感染症発生の責任を回避しようとしている」と厳重抗議。
 JR山手線と京浜東北線の新駅「高輪(たかなわ)ゲートウェイ」(東京都港区)が14日開業。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、セレモニーはなく、19日から予定されていた開業イベントも延期に。
 新型コロナウイルスの急拡大に備える改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が13日、参院本会議で与党、立憲民主、国民民主両党、日本維新の会などの賛成多数で可決、成立。本日、14日施行された。これによって新型コロナウイルス感染症にも、国民の自由や権利の制限につながる「緊急事態宣言」を首相が発令できるようになる。
 13日の東京株式市場は新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的な景気後退が強く警戒され、投資家が売り注文を増やしたため日経平均株価(225種)が急落。終値は前日比1128円58銭安の1万7431円05銭。2016年11月いらい、約3年4カ月ぶりに1万8000円を割り込んだ。アジア市場もおおむね下落し、連鎖的な世界同時株安に歯止めがかからず「売りが売りを呼ぶ展開」になったという。

3月12日
 水取りや邪気は払えと火のはしれ
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 新型コロナウイルスの感染者は、その後も増え続け、きょう12日現在の感染者は世界117国と地域で12万7062人(うち死者は4718人)に。日本国内での感染者はクルーズ船の乗船者697人(うち死者7人)とチャーター機帰国者14人も含め1386人(同26人)=退院者は511人=となっている。

 こうした危機的状況下にありながら東京五輪の聖火採火式が12日、古代オリンピック発祥の地で知られるギリシャ西部オリンピアで開かれた。新型コロナウイルスの感染防止のため異例の無観客のなかで行われ東京に向けての聖火リレーが始まった。採火式は古代遺跡・ヘラ神殿跡で100人ほどが出席するなか、古代ギリシャの巫女に扮したギリシャ人女優クサンティ・ギョルギウさんが太陽光から鏡で火を起こす方法でトーチに点火。女性では初の第一走者に選ばれた2016年のリオデジャネイロ五輪射撃の金メダリスト、アナ・コラカキ選手(ギリシャ)に引き継がれ、次いでアテネ五輪の女子マラソン金メダリスト・野口みずきさんが日本人最初の聖火ランナーとして2番目に200㍍を走った。
 2020年東京五輪の聖火は、新型コロナウイルスの拡大で世界保健機関(WHO)が〝パンデミック(世界的流行)〟を宣言したなか、予定どおり7月24日の大会開幕に向け、スタートを切ったのである。ギリシャでもウイルス感染者が80人を超え、この日の採火式は無観客の極少規模で行われた。いつもの採火式典なら華やかなパフォーマンスが行われ、1000人以上が参加するのが通例だが、今回は五輪関係者に限定されたという。
 また、新型コロナウイルスによる感染の拡大化で東京五輪の開催に不安が指摘されるなか、組織委員会の武藤敏郎事務総長は11日の記者会見で「延期や中止は検討していない」と述べ、懸念払拭に努める場面も。聖火はギリシャでのリレーを経て19日にアテネで引き継ぎ式が行われ、20日には宮城県の航空自衛隊松島基地に到着、日本での聖火リレーがいよいよ始まる。

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 トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルスについてWHO事務局長が「パンデミックと表現できる」と発言したことを受け、ホワイトハウスで国民向けに演説。感染拡大防止策として英国をのぞく欧州から米国への入国を13日から30日間停止する、と発表。さらに東京五輪は1年延期すべきだ、との考えも表明した。
 12日のニューヨーク株式市場は大幅続落し、ダウ工業株30種平均は取引開始直後に1700㌦急落。下げ幅は一時2200㌦を超え、取引時間中の過去最大を更新。株価指数の下落率が7%を超えたことから、ニューヨーク証券取引所は取引を一時停止する措置(サーキットブレーカー)を発動した。12日の東京株式市場の日経平均株価(225種)も新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け大幅続落。下げ幅は一時1000円を超えて1万9000円を割り、約2年11カ月ぶりの安値をつけた。取引時間中に1000円超下げるのは、ことし4回目。
 ドイツのメルケル首相が11日、感染拡大が続く新型コロナウイルスについて記者会見。専門家の見解を引用する形で「まだワクチンも治療法もなく、ドイツの人口の60~70%が感染する恐れがある」と述べたという。

 2017年に愛知県内で当時19歳の娘に性的暴行を加え準強制性交罪に問われ一審名古屋地裁岡崎支部で無罪となった被告の男(50)の控訴審判決が12日、名古屋高裁であり、堀内満裁判長は「被害者が受けた肉体的、精神的苦痛は甚大かつ深刻だった」として一審判決を破棄し、求刑どおり懲役10年を言い渡した。

3月11日
 日本高野連は11日、大阪市内で開いた第92回センバツ大会臨時運営委員会で新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、19日に兵庫・甲子園球場で開幕予定だった今春の春の甲子園大会を中止すると発表。32校が出場予定だった。
 センバツ大会は戦時中の1942年から終戦直後の1946年まで開催されていないが、予定されていた大会が中止となるのは1923年に第1回大会が開催されて以降、初めて。夏の甲子園は戦時中以外にも2度、中止になったことがある。
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 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生から丸9年がたつ。
 きょう11日は岩手、宮城、福島の各県で早朝から海に向かって亡き人に黙祷する遺族や友人、知人らの姿が相次いだ。中日新聞の11日付夕刊によれば、岩手県陸前高田市では津波で失った両親の墓を訪れた家族を、宮城県南三陸町の震災復興記念公園では献花する人びとを、仙台市若林区荒浜地区の海岸では亡き霊が宿る海岸を訪れ海面の水にそっと触って、ありし日の家族をしのぶ姿などが写真入りで報道され、悲しみを誘った。
 またテレビでは、地震発生時刻の午後2時46分になると、岩手県宮古市田老地区や宮城県南三陸町、仙台市、福島県南相馬市など被災したあちこちで海に向かって手を合わせ、黙祷する人々の姿が大きく映し出された。7万本ほどあった松のうち1本だけが残った【奇跡の1本松】で知られる陸前高田市の海岸でも、あちこちで海に向かって手を合わせ、黙祷する人々の姿が相次いだ。また、この日は新型コロナウイルス感染症の拡大で政府主催の追悼式は中止に。安倍晋三首相らが首相官邸での献花式に出席するにとどまった。

 午後2時46分。宮古市で、仙台で、……と各地で黙祷が行われた。奇跡の一本松の姿も(NHK総合から)
 
 
 
 
 
 

 私自身も、例年なら被災者の避難先でもある埼玉県上尾市のシラコバト団地集会場で「大震災に咲く会ひまわり」と「脱原発社会をめざす文学者の会」共催で毎年催されてきた東日本大震災追悼式に参列するはずだったが、ことしは新型コロナウイルスの感染拡大化ということもあって急きょ中止になった。このため、ことしは午後2時46分に自宅で東日本の方に向かって目を瞑り、手を合わせ、黙祷したのである。報道によれば、津波や東電福島第一原発事故による避難者は依然、4万7737人にも及んでいる。また10日現在の警察庁と復興庁のまとめによれば、死者は1万5899人、行方不明者も2529人。さらに震災関連死も10都県で3739人(昨年9月末現在)に達するという。
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 新型コロナウイルス感染症による死者が中国の湖北省武漢市で初めて確認されてから11日で2カ月。この間、感染は中国をはじめ世界5大陸の113カ国・地域に広がり、死者も4000人を超えた。新規感染者は中国で抑制気味になる一方、各国とも急増。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版によれば、米国での感染者は累計1004人に達し、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「パンデミック(世界的大流行)の脅威が現実味を帯びてきた」と言及。各国で渡航制限や外出・集会の禁止や自粛が行われ日常生活への影響が広がっている。また10日付WHOの状況報告によれば、死者は4012人。感染者総数は11万3702人で約7割の80754人は中国本土に集中。中国以外ではイタリア9172人、韓国7513人、イラン7161と3カ国が突出している(その後の報道で、イタリアでは死者が前日から168人増え、631人に。感染者も977人増で10149人に及んでいる)。

 新型コロナウイルスの世界的感染拡大を報じるテレビニュース(NHK総合から)
 
 

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 東日本大震災9年。4・7万人がなお避難生活。新型コロナウイルスで式典中止・縮小も「風化させぬ」との思い。 ◇ 大震災で家族5人を失い、昨秋の台風19号で被災した宮城の農家。「いぐなる(良くなる)ように」と再起誓う。――とは11日付毎日夕刊〈近事片々〉氏。
 東京大空襲から75年となった10日、墨田区の東京都慰霊堂で法要が営まれた。ことしは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため遺族代表だけで実施。都の追悼式典などが相次いで中止されたなか、隅田公園では市民主催の集会が開かれ約100人が惨禍を二度と繰り返さない、と平和を誓った。

3月9日
 無観戦の春場所行司の声響く
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 夜。携帯のショートメールがピコ、ピコ、ピコリと鳴る。開くと社交ダンスのレッスンは新型コロナウイルスの感染予防のため当分取りやめます、と先生からのお達しである。メールを開くと「3月末に、また連絡しますね」とあった。このところは新型コロナウイルスの感染拡大のせいでイベントや催しなど何もかもが中止、中止。延期、延期のオンパレードで、ふつうの社会が顔を変えて変質、いや現に日常生活が壊れつつある。
 実のところ、感染を確実に防ぐにはどうして良いかが、なかなか分からない。ただ、外出時には換気の悪い人々の密集した場所は、できるだけ避けてマスクをして帰宅したら、うがいをしてしっかり、手を洗う。そのことばかりが強調されている。

 実際、世界各地で新型コロナウイルスの感染者はふえる一方だ。世界101の国と地域での感染者は実に11万人を超えた。うち日本での感染者は1217人(うち死亡16人。退院者は346人)=9日正午現在=に。フランスの感染者が1000人、米国でも500人を超えるなか、イタリアでは信じられないほどの急増が目立ち、感染者は1万人に近づいている。このためコンテ・イタリア首相は「全土が緊急事態だ」としてミラノ、ベネチアなど1600万人が住む広大な北部地域を封鎖したという。とても、〝ローマの休日〟どころではない=その後、イタリアでの感染者は9172人(うち死者は463人)に。コンテ首相は10日から来月3日までイタリア全土で「外出(居住地域外に出ることは原則禁止)は控えるように」と人の移動を制限した=。
 ことほどさように新型コロナウイルスの感染は、こうしている今も世界中(9日現在では101の国と地域)の大気を蝕み、ドンドンどんどん、ドンドコド ドンドコドと増えているのである。微生物でもいい。だれか、見えない敵をやっつけてくれる正義の味方が現れてくれないものか。正直言って、この先、世界的な感染拡大が手に負えなくなるのが心配である。そうならねばよいが。
 そして。今夜、新型コロナウイルスの拡大防止策を検討する政府の専門家会議が発表した新型コロナウイルスに関する見解はといえば「本日時点での(日本の)状況は爆発的な感染状況には進んでおらず、一定程度持ちこたえている」とのこと。ならば、まだパニックまではいってはいないので安心ではあるのだが。正直言って油断は出来ない。
 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「パンデミック(世界的大流行)の脅威が非常に現実味を帯びてきた」と発言。一方で「でも、依然として制御は可能だ」とも述べ、各国に感染拡大防止に向けた取り組みを放棄することのないよう求めた、という。

 ちなみに中日新聞のきょうの夕刊見出しは、ザアっと次のとおりである。
『東証一時2万円割れ 新型コロナ衝撃、1200円安 円急騰101円台』『原油暴落3割安』『プロ野球、Jリーグ延期を 有識者助言トップら「やむを得ず」』『中韓から入国制限始まる 帰国者らに不安、戸惑い 「普通の生活が送れるのか」』『マスク売り上げ888万円 ネット出品の静岡県議謝罪』『映画館コロナ対策強化 発熱感知器導入』『佐川急便協力社員感染 港区の営業所、業務一時停止』『南生協病院が外来診療再開 面会制限は継続』………

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 大相撲春場所がきのう、8日から大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で前例のない無観覧試合で始まった。初日恒例の協会あいさつでは幕内の全力士と審判部の親方が土俵を囲むなか、八角理事長が「力士の四股には邪悪なものを土の下に押し込めるものがあり、横綱の土俵入りは五穀豊穣と〝世の中の平安〟を祈願するために行われてきました。大相撲の持つ力が世界中の方々に勇気や感動を与え、世の中に平安を呼び戻すことができるよう、協会員一同一丸となり、15日間全力で努力します」と述べ、感動を誘った。

「邪悪なものを土の下に」と話す八角理事長と土俵を囲む全力士(NHK総合から)
 
 

 8日は東京五輪女子マラソン代表の最後の一枠を決める名古屋ウィメンズマラソン2020(日本陸上競技連盟、中日新聞社主催)も名古屋市東区のナゴヤドームを発着点に行われ、一山麻緒=ワコール、22歳=がさっそうとした走りで日本歴代四位の大会新記録2時間20秒29秒で優勝し、代表に決まり五輪切符を手にした。この日は東京五輪男子代表選考会を兼ねた、びわ湖毎日マラソンも大津市の皇子山陸上競技場発着で行われ、作田直也(JR東日本)が2時間8分59秒で日本勢最高の4位に入ったが代表には届かなかった。

 ニューヒロインの誕生が日本をパッと明るくした。優勝インタビューにこたえる一山麻緒さん(東海テレビから)
 

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 8日付の中日(東京)新聞サンデー版大図解は「東京電力福島第一原発事故 9年後のふくしま」を見開きで詳しく紙面展開。原発や周辺地域がどう変わってきたのかを写真とデータでわかりやすく報告する内容。
 プロ野球の12球団代表者会議が9日、東京で開かれ、20日に予定されていたセ・パ両リーグの開幕延期を決定。「プロ野球として我々はどう行動すべきか。選手、スタッフ、家族を守り、そして何よりファンを守りたい。同時にプロ野球の文化を守らなくてはならない。そのための決断だ。お客さんを入れて143試合をやりたい」とは斉藤惇コミッショナー。
 安倍晋三首相が9日の参院予算委員会で新型コロナウイルス感染症に関し、将来の教訓として公文書の管理を徹底する「歴史的緊急事態」に指定する、と明言。
 新型コロナウイルスの感染が拡大化するなか、死亡した名古屋市の高齢男性が同ウイルスに感染していたことが分かった。新型コロナウイルス感染症による死亡確認は中部地方では初めて。関係者によると、男性は市内の感染者と行動歴の重なりが確認されており、7日までに体調不良を訴え病院に搬送されたが死亡。その後遺伝子検査をしたところ、陽性反応が出たという。市内では南生協病院(緑区)の入院患者3人の感染が判明している。

3月7日
 ウイルスやマスクもとめて三千里
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 きょうは快晴。でも、わが家のシロちゃんは、新型コロナウイルスまん延の時世もあって、外出はご法度に。少しかわいそうではあるが、相棒の判断だけに、ここしばらくは彼女とシロちゃん、女性同士の話し合いに任せることにしよう。かといって、家の中で縮こまってしまってもいけない。第一、美貌と健康にさわるからだ。でも、世が世だけに、これもある程度は仕方ないか。あ~あ、これまた〝ぽとぽとはらはら〟である。

「つまんないな。早くやすらかで平和な日々がきてほしい」と白狐のシロちゃん(俳句猫でもあり俳号は「白」、本名はオーロラレインボー)
 

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 夜。NHKのブラタモリ「甲賀へ 信楽焼と忍者の不思議」に続き、NHKスペシャルの「東日本大震災9年の謎 国内最大級の巨大津波なぜ小さな揺れで発生 海底に潜む未知の脅威」を見る。明治三陸沖地震の教訓から高さ20㍍もある強固な防潮堤で守られていた岩手県三陸海岸に面した宮古市田老地区。この地区を襲った高さ40㍍もの巨大津波。震度5強と宮城県の最大震度7に比べ、比較的揺れが小さかったのに、巨大津波が起きたのはなぜか。海底地滑りが起きたことにより、プレートがゆっくりと押し上げられた〝サイレント津波〟によるものだったことが分かりやすく説明されており、勉強になった。

 8日は国連が定める「国際女性デー」。その記念行事が6日、ニューヨークの国連本部でありフィンランドのサンナ・マリン首相(34)らが「男女平等は女性のためだけでなく、全体のためになる」とその意義を訴えたという。これより先の5日、米誌タイムが過去100年分の「ことしの女性」を発表。1991年~2000年に女性初の国連難民高等弁務官を務め、昨年死去した緒方貞子さんを1995年の「今年の人」に選出。この催し。米国で女性に参政権が認められてから今年で100年になるのを記念し企画されたという。

 本日7日付の中日新聞朝刊によれば、新型コロナウイルスの感染者が6日、世界全体で10万人を超えた。感染者が8万人を超えている中国(6日現在で8万0552人、うち死者3042人)での新規確認例が抑制されてきた一方で、このところはイラン(4747人、うち死者124人)イタリア(3858人、うち死者148人)など中国外での感染者の増加が顕著で、各国での感染拡大防止に向けた取り組みの強化が当面の課題となっているという。
 また日本国内の場合。6日は新たに55人の新型コロナウイルス感染が確認され、感染者はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員を含め1112人(うち死者12人)に。大阪市内にあるライブハウスを訪れた感染者が増加したほか、秋田、山梨両県でも初めて確認されている。
――こんなわけで、新型コロナウイルスの波紋は、感染者増に伴って日に日に増大。韓国政府は6日、日本政府が決めた韓国からの入国制限の強化を受け、対抗措置を取ると発表。日本政府の入国制限強化開始と同じ9日午前零時に短期滞在の際に査証(ビザ)を免除する制度を停止するほか、日本への渡航に関する警報も引き上げるという。
 こうした日韓両国が相互に入国制限を打ち出した動きに対し、世界保健機関(WHO)で緊急事態の対応を統括するライアン氏は「有益ではない」として渡航制限を巡る政治的な争いを戒めたうえで「それよりも〝感染拡大防止〟に集中すべきだ。両国ともに新型コロナウイルス対策を大規模に行ってきており、人命を救うため素晴らしい対応もしてきたではないか。入国制限に過度に重点を置くことは、これまでのウイルス封じ込めに向けた努力を阻害するものだ」と自制を訴えたという。

 名古屋市は6日、緑区と南区の高齢者向けデイサービス施設合わせて126カ所に対して2週間の休業を要請。緑区の南生協病院の入院患者に端を発したルートなどで感染者が相次いでいることを受けた措置で、こうした広域にわたる社会福祉施設に対して休業を要請するのは、全国でも初めてだという。
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 本日7日付の中日新聞夕刊に「イタリアの死者197人に(新型コロナウイルスに感染した死者が前日から49人増え197人に)」「米沖クルーズ船21人感染 3500人検査へ」の見出し。
 政府は6日の閣議で東日本大震災から丸9年となる11日に東京・国立劇場で予定していた犠牲者の追悼式を中止すると決定。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ必要がある、と判断したからだという。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で初の無観客で開催される大相撲春場所の初日前日の7日午前、会場となる大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で土俵祭りがあり、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)らが15日間の安全を祈願した。 

3月5日
 啓蟄やもう少し待ってカエルさん
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 きょうは冬ごもりをしていた虫が地中から出てくる啓蟄(けいちつ)。名古屋市東区の市道沿いではオオカンザクラとカンヒザクラが満開に。寒風に薄桃色の花々がひとひら、ひとひら揺れて春近し、を思わせた。

 新型コロナウイルスの感染は、その後も5日になり、名古屋市内在住の40~80代の男女7人と尾張地方に住む50代男性の計8人の感染が分かり、愛知県内の感染者は計57人に。感染者はイタリアなど各国でも増え続け、世界中で広がる一方だ。一体全体、どうなってしまうのか。早く終息してくれたら良いのに。
 これより先、NHKのお昼のニュースによれば、本日午前10時半現在の日本人の感染者は1036人と、とうとう千人を突破。滋賀県では大津市の60代男性が同県では初めて感染、大阪では堺税務署員が感染し、このため確定申告の会場が閉鎖される事態に陥ったという。
 また中国の感染者は8万0409人になっており、うち3012人が死亡。イタリアではコンテ首相が4日、緊急閣議を開催。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため5日から15日まで全国の学校や大学の授業を停止することを決めた。感染者は3089人、死者は107人に達した。米国カリフォルニア州でも53人が感染し1人が死亡。9400人が自宅で健康監査中とのことで、州全域に非常事態宣言が出された。どこも大変な事態である。
 私たち人間たちは、この苦境からどうしたら抜け出すことが出来るのか。

――というわけで、このところは、サッカーJリーグの中止(今月15日まで)に始まり、プロ野球オープン戦と公式戦、大相撲大阪場所、さらには春の甲子園・センバツ高校野球の無観覧試合はじめ、どれもこれも中止、中止。または延期、延期でなんだか、社会全体が縮んで萎縮してしまったような、そんな観さえする。
 第一、プロ野球オープン戦の無観客試合に続き、球児のあこがれの的・甲子園での選抜高校野球や大相撲までが無観客試合になる、だなんて。どれもこれも観客の応援があればこその本来、心身ともに健全なるスポーツだけに、常軌を逸している。これでは、これまでの私たちの普通の日常生活が変形し、社会そのものが別人格に変容していってしまうような、そんな〝危険〟さえはらんでいるのである。
 ここはナントカ、元のギアに戻さなければ。そう誰もが願っているに違いない。

 このままだと、町の顔そのものが変容しかねない。それだけは避けねば…=愛知県江南市内で
 

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 5日の日本列島は冬型の気圧配置に覆われ、北海道など北日本を中心に大荒れに。えりも岬では瞬間最大風速32㍍を記録する猛吹雪になったという。このため北海道の帯広空港は全便欠航となった。

 きょうは木曜日。本来なら社交ダンスのレッスン日ではあるが先日、「5日のレッスンはお休みにします」との連絡が入り、急きょ、中止に。市内のあるスーパーに出向いたが、トイレットペーパーも除菌用エリエールなど各種製品も、見事になくなっていた。なかでもトイレットペーパーの買い占め騒ぎは、志摩半島にいたころ石油パニックに陥った時以来なので、40数年ぶりか。いやはや群集心理とは恐ろしい。この状態が続くようなら、それこそ買いだめせざるを得なくなってしまう。

 一部のティッシュを残して物の見事に店頭売り場から消えたトイレットペーパー専用のカウンター。一角には、個数制限の案内表示もあった=いずれも江南市内の店舗にて
 
 

 わが家で使用しているエリエール。これも、なかった 
 

 自民党の森山裕、立憲民主の安住淳両国対委員長は5日、国会内で会談し、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案について11日に衆院内閣委員会で審議、12日に衆院本会議で採決する日程で合意した。
 日中両政府は5日、4月に予定していた中国の習近平国家主席の国賓訪日の延期を発表。両国とも新型コロナウイルスによる肺炎対策が最優先となっているため、現状では十分な外交成果が得られないと判断したためだという。
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 愛知県稲沢市は5日、東京五輪・パラリンピックに伴って計画していたギリシャへの中学生派遣を中止する、と発表。稲沢市によれば、4日夜オリンピア市から「新型コロナウイルス感染者が確認され、周辺の学校や遺跡、博物館が閉鎖となる」とのメールが届いたため中止を決めたという。稲沢市では市内の中学生18人ら計27人を8~15日の間、古代五輪発祥の地、ギリシャ・オリンピア市へ派遣する計画だった。
 国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)が4日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、世界で13カ国(日本含む)・地域が全国で学校を閉鎖する措置を取っており、2億9050万人の児童・生徒に影響が出ているとの集計を発表。
 米大統領選の野党民主党候補者選びで14州の予備選が集中する序盤のヤマ場「スーパー・チューズデー」の3日、各州で順次、投開票がされ、中道派のバイデン前副大統領(77)と左派サンダース上院議員(78)が激戦を展開。バイデン氏は劣勢とみられていた南部テキサスでサンダース氏に競り勝つなど9州で勝利。これに対してサンダース氏は最大票田の西部カリフォルニアなど4州で勝利見通しで、候補者選びはこんご両氏の一騎打ちとなりそうだという。
 フォークランド紛争から東西ドイツ統一、湾岸戦争に至るまで2期10年にわたって国連を指揮したハビエル・ペレス・デクエヤル元国連事務総長が4日午後(日本時間5日午前)ペルーの首都リマの自宅で老衰のため死去。100歳だった。

3月3日
 手作りの雛正座して目をいれる
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 ひな祭り。快晴である。なのに気分が重いのは、新型コロナウイルスによる感染者が今も世界中で増えているからか。なんとか早く終息してほしい。
 政府は4日午前零時、東電福島第一原発事故で福島県双葉町の全域に出ていた避難指示を、駅周辺の帰還困難区域など一部で解除。第一原発が立地する同町は避難指示が出た11市町村で唯一、全域避難が続いていた。事故いらい約9年ぶりに人の出入りが自由になった。

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 新型コロナウイルスによる感染者が相変わらず、ふえている。3日付中日新聞朝刊によれば、感染者の多い順に中国本土の8万0026人(うち死者が2912人)を最多に、韓国が4335人(26人)、イタリア1694人(34人)、イラン1501人(66人)、日本980人【うちクルーズ船706人】(12人)、ドイツ150人、フランス130人(2人)、スペイン121人、シンガポール108人、香港98人(2人)、米国88人(2人)、クウェート56人といった具合である。
 また政府の専門家会議はきのう2日、新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)が拡大化している問題で「軽症者が気付かないうちに、感染拡大に重要な役割を果たしてしまっている」との見解を公表。特に重症化リスクの低い若者から広がっている可能性が大だとみており、全国の10~30代に対し、人が集まる風通しが悪い場所には行かないよう、呼びかけた。
 具体的には、北海道で70人以上もの感染者が確認されている現状を踏まえての見解と必要な対策を示す形となった。感染者は広範囲に点在、特に活発な若年層がリスクの高い場所で気付かないうちに感染し、道内各地に移動して高齢者に感染させたと考えられる、と推測。こうした若者が感染を広げる可能性は北海道以外でもあり「若者は重症化リスクは低いが、感染を広げる可能性がある。人が集まる場所を避けるだけで、より多くの人びとの命を救える」点を強調している。

 それから。名古屋市が市内で新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、感染者や濃厚接触者となった従業員に自宅待機を求めることを企業の努力業務とする条例案を開会中の市議会2月定例会に追加提案する方針を固めたという。コロナウイルス感染症対策に特化した条例制定は実現すれば、全国初。名古屋市内の感染者は先月14日に初確認されて以降、今月1日までの2週間あまりで27人に増加。市は感染者と濃厚接触した人をリストアップして2週間の自宅待機を要請し、毎日の健康確認を行うことで感染拡大の防止に努めているという。
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 東海各地の中学校で3日、卒業式が行われたが、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、各校は消毒液を設置したり規模を縮小したりするなど感染防止策を徹底、いったんは中止の方針が示された名古屋市内の学校でも卒業式が実施された。名古屋市名東区の市立上社中では3年生72人が卒業。保護者と教職員を含め、全員がマスク姿で式に臨んだ。在校生や来賓は参加せず、校歌や国歌も演奏のみで歌わなかった。
 また岐阜市の私立岐阜聖徳学園大付属中の卒業式には卒業生77人が出席。在校生は代表の2人のみの出席とし来賓の数も減らした。式の内容も一部を省略し、全員にマスク着用とアルコール消毒への協力を求めた。三重県では木曽岬町立木曽岬中で卒業式があった。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国の動物園などで動物たちと触れ合うイベントを中止するかどうかの対応が遅れているという。主な中止理由は、感染者が触った動物を介して感染が広がる危険性だが、「手のアルコール消毒を徹底すれば防げる」として中止しない園もあるという。
 広島地検は3日、自民党の河合案里参院議員(46)=広島選挙区=が初当選した昨年7月の参院選を巡り、車上運動員に違法報酬を払ったとして公選法違反(買収)の疑いで案里氏の公設秘書立道浩容疑者(54)、夫で前法相克行衆議院議員(56)=自民、広島3区=の政策秘書高谷真介容疑者(43)、陣営スタッフを務めた脇雄吾容疑者(71)の3人を逮捕した。