詩「恐竜が来るぞ」
ドスンドスンドスン
ガラガラガラガラ
あきれ果てるくらいに
街を破壊していく
ミサイルは考えた
このセメントだらけの
ジャングルはどうだ
足の踏み場もないぞ
どうせ馬鹿な人間どもが
愚かな知恵を絞った
粘土細工じゃないか
人間が武器を向ける
ミサイルを発射させる
人間が我が身の
文明を守るため
崩壊を止めるため
人類が人類を攻撃する
ミサイルは爆破された
ミサイルはつぶやく
何という愚行だ
たとえ俺を犠牲にしなくても
いつか
人類の文明は
分を過ぎれば
自然界という巨大な恐竜に
喰われてしまうではないか