黒宮涼の連載小説「死神の秘密〈その3〉」を公開、あらすじも同時掲載
1週間に1度の連載が快調です。皆さん! ぜひ読んでください。
【前回までのあらすじ】
目が覚めると死神になっていた少年ユタは、住人全員が死神というアパートの草葉荘に住むことになった。監視者のサク。女の子なのに一人称が『僕』の、おしとやかなシノ。そして双子の元気な女の子ミキと、無愛想なミナト。ユタは仲間の死神たちに振りまわされながらも生活していくことになる。買い物へ行く途中で、ユタは百合子という少女に出会う。「橋から飛び降りて死のうとしていた」と言う彼女を放っておけずに、ユタは自分は死神だと正体を明かす。
死神の仕事をしていく中で、ユタは自殺したことを後悔するようになる。
そんな時、バスの大事故が起こり死神たちは魂の回収へ行くことになった。ユタは人が死ぬ意味に疑問を持ち、死にかけている少女を励まそうとする。が、ミナトに「どうせ死ぬのだからそんなことをしても無駄だ」と言われる。そんなミナトは双子の妹ミキとの過去を気にしていて、共に死んだことをずっと重荷に感じていたことを告白する。ミキを冷たくつき離そうとするミナトに、ユタは苛立ちを隠せない。殴り合いのケンカに発展したが、ユタはミナトの本音を引き出そうとする。しかしミキは離れていってしまい…。
「熱砂」テーマエッセイ〈忘れもの〉の公開、着々と
今回は16回目のテーマエッセイとなります。〈忘れもの〉の一番バッターは、円熟の真伏善人と若手のホープ・黒宮涼。格安の理髪店で真伏が忘れたものは、一体何か。そして黒宮は小学1年生のころのあの、忘れてないのに書かせられた【反省文事件】を決して忘れはしない。
人生いろいろ、忘れものもいろいろである。引き続き、同人のエッセイ〈忘れもの〉を順次、公開していきます。 お楽しみに―
7月10日現在の公開作品は以下の通り。
☆忘れられない忘れもの/真伏善人☆忘れもの恐怖症/黒宮涼☆僕の忘れもの/加藤 行
黒宮涼の新連載小説【死神の秘密】がスタート
ウエブ文学同人誌「熱砂」が誇る若手・黒宮涼のファンタジー小説「死神の秘密〈その1〉」を、お届けします。この小説は、これから週一回のペースで、計7回を予定しています。
「死神が死んだと言うのなら、自分は本当に死んだのだろう。死神とはそういう、死者の魂を運ぶ役割のある存在のはずだ。」「天国とか地獄とか、自分はそういう何かを期待しているのだ。」「死神になって、こうして死ぬ前の世界に戻ってきてしまっている。しかもここはどこだろう。全く見覚えのない住居がならんでいる。」
「今日はどうかしている。何もかも。死んで、生き返ったような気分だった。生まれ変わったわけじゃなく、人間として生きてはいないけれど。すごく不思議な感覚だった。」……
―黒宮涼ならでは。言葉の魔術師、いや、織り姫にも似た、世にも不思議な世界を大いに楽しんでください。
【連載開始に当たって・作者から】
初の連載です。四年かけて育てた、思い入れのある作品なので嬉しいです。この作品を読んだ人たちの心に、少しでも何か残るように祈っています。死神ユタの物語。最後まで読んでいただけると幸いです。
加藤行が童話詩「ペンタ君 雲にのる」と「なかよし」
この夏の詩集「ピュアな風に舞う」(文芸社)の出版・刊行を前にした奈良県生駒郡在住の「熱砂」同人、加藤行の詩〈ペンタ君 雲にのる〉と〈なかよし〉をお茶の間にお届けします。どちらもリズム感にあふれた、ステキな【童話詩】です。親子や友だち同士、兄妹そろっての朗読をお勧めします(もちろん、一人朗読も大いに歓迎です)。なんだか、全編にホンワカ感と優しさが漂っており、幸せいっぱい、夢いっぱいの世界に誘われること、間違いなしです。詩集刊行の詳しいご案内、いましばらくお待ちください。(「熱砂」主宰・伊神権太記)
「生きてゆく人間花たち/2014年7月の唄」と【熱砂】の次回テーマエッセイのお知らせ
災害や戦争、病……。きょうも、あがき、苦しむニンゲンたち。より豊かで、平和な世界実現を願い、続行します。平和とは。幸せ、って。一体何だろう。愛と憎しみの間でもがき苦しむニンゲンたち。そこにあるのは? 【ウエブ作品集伊神権太】の頁をご覧ください。
それから私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の【次回テーマエッセイは〈忘れもの〉】です。〈音楽と私〉を皮切りに〈酒〉〈雨〉〈色〉〈時〉〈夜明け〉…〈泣く〉〈東京五輪〉〈あの人〉と続いてきた、テーマエッセイも今回で16回目となります。最新の〈忘れもの〉は、こんご同人の作品を随時、公開してゆきます。ぜひ、ご期待ください。