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2013/04/19

短編の名手・真伏善人が渾身の最新作「赤い腹」を公開


 望みを思い通りには叶えられないサラリーマンの香田裕也。彼は、この先どうしたらよいのか。そんな折、裕也は行きつけの居酒屋「三春」のサキちゃんから「山にでもこもって三、四日過ごしてみれ」とのアドバイスを受け、ある行動を起こす。
 そして。その行動の行く手に待つものは。ストーリーテラー・真伏ならでは、のドッキリする展開が読者を、どんどん物語の世界に引き込んでゆく。全編に川の流れにも似た文学的トーンと色彩があり、〝愛のメロディー〟が奏でられているような、そんな名作である。
 人間ドラマの行きつく先を、どうぞ楽しみに読み進めてください。それはそうと、〈赤い腹〉とは。一体何奴なのか。

2013/04/09

じゅん文学に名古屋市芸術賞奨励賞、第十五回じゅん文学賞は一森盛大さんの「アトランティス号で見る夢」


 今回も「熱砂」主宰(伊神権太)あてに以下の同人誌が送られてきました。受贈誌、心からありがとうございます。
 ☆「じゅん文学 2013/4 №75」(発行日・2013年4月1日、発行・じゅん文学の会、編集発行責任者=主宰・戸田鎮子=、連絡先・名古屋市緑区の戸田主宰まで、電話は052―876―5476、頒価500円) 第十五回じゅん文学賞の発表と栄えある名古屋市芸術賞奨励賞受賞報告を柱に創作、エセー、連載と相変わらず充実した紙面だ。ほかに例会のお知らせ、編集室の窓も。堀田明日香の表紙絵は一見、サイケデリックな〝Junbungaku〟に、目を奪われた。山田萩恵の題字も〈じゅん文学〉らしくて味がある。
 ☆月刊文芸同人雑誌「北斗 三、四月號、第595、596号」(平成25年3月1日、4月1日にそれぞれ発行、編集発行人・竹中忍、発行所・北斗工房、連絡窓口・棚橋鏡代=名古屋市中区、電話052―321―0218、頒価各500円) 四、三月號とも評論、小説、詩、人工天文台と達者な書き手による豪華版。地方にきらめく地方文士たちの勢揃いが親近感をもって迫る。まさに中部圏を代表する同人各氏のお手本といえる。三月號の小説、詩、エッセイ、評論…の順が四月號で評論、小説、詩…と変わったのはなぜか?
 ☆「名古屋文学No30」(編集発行・名古屋文学の会=名古屋市緑区、吉田弘秋方、電話052-891-5732=、表紙・目次・扉・カットは佐藤朝子) 詩、エッセイ、創作、評論、訳のわからぬジャンル…となかなかユニークだ。今回は記念の30号。何よりも「おめでとう」とお祝いしたい。吉田弘秋の「追憶の意地」、佐山広平の「森の夢は」「虹の光の中で」(童話)=創作=、大野文也の「石巻」、永田育夫の『「闇のなかの〝黒い馬〟」の白い道』=訳のわからぬジャンル=など読みごたえある作品が満載されている。

  なお、受贈誌関連の話題は、伊神権太作品集のなかの【生きてゆく人間花たち/4月の唄】(4月8日付)でも紹介させて頂いた。

2013/04/03

ようこそ。加藤行文学ワールド=掌編小説「壁を叩く音」= へ


 そして。その時、壁を3回叩く音がした―主人公の友美恵は一体、どうなってしまうのか。スリルとサスペンスに満ちた展開をぜひ、お楽しみください。上下黒のスーツに紅色ハンドバッグなど。ファッション性に富んだ作品でもある。

2013/04/02

〈生きてゆく人間花たち〉引き続き、四月の唄スタート


☆【あ~ぁ、言霊たち】を【記憶に残る文・ことば】に変更  昨年九月から始まった伊神権太の日記文学「生きてゆく人間花たち」を引き続き、日々連載していきます。21世紀を生きる人間社会。そこには多くの名言、苦言、名文も横たわり人々の心の支えになっています。日常生活の中から掬い取った、そんな言霊たちを、より簡潔に【記憶に残る文・ことば】として、毎日ひとひらずつ紹介していきます。ご期待ください。

2013/03/18

加藤行の掌編小説「電話ボックスの黄昏」


  人間、誰だって前途が真っ暗になり死にたくなる時がある。でも、何かが見守ってくれている。くじけちゃいけない。「だから。自殺などしないで、がんばれ、がんばるのだ! 美佐子」と自身を励まし生きてゆく、そんな物語だ。
「これからは苦しくても生きていこう」。私の好きにする。やろうと思えば、なんだって挑戦できる。この作品は辛い時こそ、自暴自棄にならないで前に進むことの大切さを教えてくれる。ぜひ、ご一読ください。