琴伝流大正琴「弦洲会」がロシアで初公演
☆ウエブ文学同人誌「熱砂」メンバーの一人(ペンネーム・牧すすむ=詩人)で、弦洲会の会主兼大師範・倉知弦洲さん一門が十四日、世界三大美術館で知られるロシア・サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館で初公演に挑む。
美術館専属オーケストラの客員指揮者・藤野栄介さんの「母国日本の文化で百年の歴史を刻む大正琴の調べをぜひ、ロシアで紹介したい」との出演依頼に、琴伝流の北林豊会長(東京在住)が応じ全国三十万人の門下の中から、弦洲会に白羽の矢を立て実現する。当日は東海地方の弦洲会門下で学ぶ生徒の中から三十人が出演。日本の童謡唱歌十曲余を披露、藤野さんの指揮で美術館専属オーケストラ団員と一緒に「百万本のバラ」「上を向いて歩こう」も演奏し、国際親善に一役かう。
弦洲会は過去、米国のカーネギーホールや中国・万里の長城、タイ、チェコ…などでの大正琴演奏をしてきており、ことしに入ってからは東日本大震災の義援金活動を兼ねたコンサートをイギリスで実現。義援金は中日新聞社会事業団を通じて被災地に送られた。
弦洲会のロシアでの演奏は今回が初めてになるが、倉知会主は「名古屋の大須で生まれ育った大正琴が国際親善の橋渡しになれたら、何よりですね。大正琴の調べが広く、深く、浸透して東日本大震災の被災地の方々はじめ飢えや貧困、戦争の犠牲となっている世界中の人々の心の癒しばかりか、生きる力になってくれればいい」と話している。一行は九日、日本を出発する。
受贈誌(「北斗」、文学街、文芸きなり、弦)をありがとうございます
☆「北斗 特集・東日本大震災 六月号」(6月1日発行、編集発行人・竹中忍、発行所・北斗工房、連絡窓口・棚橋鏡代=名古屋市中区、電話052(321)0218=)
☆作家&読者を育む文藝誌「文学街 283号」「文学街 284・285合併号」(発行者・発行所とも森啓夫=横浜市旭区、文学街社) ただし、この二冊はみずしなさえこさんからの寄贈による。みずしなさんは、283号で短編「シングルサロンは花盛り」を、合併号でも詩「喪失の午後」を発表。このところの彼女の文筆活動は、意欲的かつ冴えに冴えてきた。
☆「文芸きなり №72」(発行日・二〇一一年六月、発行所・文芸「きなり」、印刷会社・株式会社タナカ企画、事務局・名古屋市昭和区=石川好子、電話052(763)5643=)
☆「弦 第89号」(事務局=名古屋市守山区、代表中村賢三、電話052(794)3430=)
読者の皆さまへ 心からのお願い
私たちの縦書きにこだわったウエブ文学同人誌「熱砂」も歩き始めて4年ー。今では東海地区はじめ全国的にも、すっかり知られた存在に育ちつつあります。
そこで、お願いです。この熱砂の輪をさらに一段と広げるためにも皆さまからの作品に対する温かくて熱い感想をお待ちしています。文脈上の痛烈なるご批評も大いに結構です。主宰者あてのお問い合わせから寄せていただければ幸いです。 (主宰・伊神権太)
【追記】ただし、神聖な作品に対する中傷、個人攻撃のたぐいは、表現の自由を著しく侵すことになります。時と場合によっては刑事告発(名誉毀損、恐喝などの容疑で)も辞さず、厳しい姿勢で対処させていただきます。
加藤行が掌編小説と詩2編を発表
☆掌編「社内恋愛必勝作戦」 かわいい後輩のための恋愛作戦、いいですねえ。ベビーフェイスの主人公・水野クン、なんだか作者に似てませんか。
☆詩 言葉をひとりよがりでひねくり回し、ともすれば分かりづらい粗悪な詩が横行するなか、「熱砂」ならでは、の詩2編の登場となりました。
▽夏が過ぎて 全編がリズミカルで軽やかに胸弾む作品です。「スイカ割りの夢をみている」の終章が効きました。
▽こころ 偶然に出会った丸い石ころさんに拝む。人間の万物への敬愛がにじむ1編です。
読者の皆さん。加藤行の世界を今後ともよろしく、お願いいたします。作品に対する論評もどしどしお寄せください。
ぜひ、お楽しみを 同人のテーマエッセイ(テーマは「便り」)
ウエブ文学同人誌「熱砂」の特色でもある、テーマエッセイの第九弾が公開されました。今回は同人9人のうち7人が作品を寄せました。
作品名は次の通りです。
☆「思うひと」 伊神権太
☆「パリからの異国便り」 碧木ニイナ
☆「便り」 牧すすむ
☆「朝だよりありてい」真伏善人
☆「再会」 山の杜伊吹
☆「便りはどこへ」 加藤行
☆「『花便り』と『花の塔』」 平子純