一匹文士伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年10月~)

2024年10月16日
 新聞、テレビなどマスコミ各社は、どこもかしこも昨日公示された衆議院選挙の報道一色である。そんな数々の報道の中でも本日16日付中日新聞朝刊1面の【「選びたくない」を選ぶ 論説主幹 島田佳幸】は、ちょっと面白い切り口で、出色の出来といえようか。面白く読ませて頂いた。

 舞の祥月命日だった昨日、令和6年10月15日を人生の新たな起点に、わたくしは、きょうあらためて新たな道に向かって歩き始めた。いつだって。わたくしの胸にも心にも舞、たつ江はさわやかに張りつき暗黙の中、私がこの先、進むべき道を教えてくれているーとでもいえようか。

 伊神舞子は私の心の中でいつも生きている
 かつてドラゴンズ公式ファンクラブ会員だったころの彼女
 

 というわけで、きょうは例によって新聞各紙を読みこなし、かつて彼女の愛唱歌でもあった<エーデルワイス><みかんの花咲く丘>、そして能登半島地震の復興応援歌として最近、誕生した<能登の明かり(牧すすむさん作曲)>を愛猫シロとともにスマホで聞き、共に口ずさんだあとは、なぜかシロの視線を背中に感じて裏庭の猫塚へ。
 かつて能登の七尾から岐阜県大垣市に家族と共に移住してきた能登・大垣猫の〝てまり〟をはじめ、先代の〝こすも・ここ〟と神猫シロが眠る猫塚の清掃とあいなったのである。私は、ついでに伸びすぎた庭木も、かつてたつ江が手にしていた切れ味鋭い挟みで伐採、野良ちゃん(わが家の庭先に毎日訪れ初代こすも・ここにそっくりなので、私は最近、2代目こすも・ここと命名)のえさ場もきれいに清掃。なんだかすっきりした気持ちとなったのは不思議である。これもシロのおかげ。彼女の視線ひとつで私は、こうして動いたのである。

 てまりなど愛猫3匹が眠る猫塚には花が供えられ、ちょっぴり華やかに
 

 午後。自宅近くの歯医者さんから帰宅後、わたくしはそれこそ久しぶりに愛用のハーモニカと、おそらく愛知県下でも数えるほどしか手にする人はいないはずの篠笛で<ふるさと>と<さくら>をふいてみた、いや演奏してみたのである。季節は、このように巡りめぐっていく。いまはもう秋、あきなのである。ちまたは衆議院選挙の選挙モード一色だ。月日がトントン、とんとんと秋風に吹かれて、きゅうと声をあげ、流れてゆく。

2024年10月15日
 十三夜。 
 きょうは、亡き妻、伊神たつ江、すなわち舞子の祥月命日である。
 
 というわけで、午前中、自宅の仏壇に愛猫シロと一緒に手を合わせ、つづいてシロに留守番を頼んで舞が眠る愛知県江南市高屋の永代供養集合墓「濃尾の大地」へ、と足を運んだ。仏壇、「濃尾の大地」ともに手を合わせ「俺たちは皆元気でそれぞれの道を前に向かって歩いているから。心配しないでほしい。それよりも元気でいるか。友だちできたか」などと久しぶりの会話を交わした。
「何言っとるのよ。それより、こどもたち皆どうしてるの。ごはん食べている」と聞くので「心配ないよ。それなりに食べとるから。皆、それぞれの道を、きちんと前を見て歩いているから。心配ないよ。それより、俺たちがお世話になった能登半島が大地震のあと、こんどは記録的な豪雨水害にまで襲われて大変だよ。それでな。おまえも知っている牧すすむさん(琴伝流大正琴弦洲会の会主兼大師範。作曲家)と一緒に大地震に遭った能登半島のみなさんを励ます復興応援歌【能登の明かり】をつくった。つい先ごろCDが出来たのでちょっと聞いてみるか。歌は、あの岡ゆう子さんが歌ってくれてる」。

 こんなわけで私はスマホに収録済みである【能登の明かり】を1、2、3番の順に「濃尾の大地」の墓前で流し、亡き妻に聞かせたのである。秋風を切って流れる牧さんならでは、のさわやかで弾んだ、かつ哀愁を帯びたメロディーが空高く次々と流れていったが、そんなドラマチックな光景を目の前にしたであろうたつ江、すなわち舞は「いいわね。いい、と思う。能登の皆さん、誰もかもが心も折れるほどに辛い毎日でしょうが。なんとか立ち上がり、前を向いて一歩でもニ歩でも進んでいってほしいね。大変だけれど」と、わたくしに向かって話す姿が目の前に大きく浮かび上がったのである。

 この日初めて舞の墓前で能登半島地震の復興応援歌【能登の明かり】が流されたー
  

 帰宅すると、シロちゃん(オーロラレインボー)がいつものように玄関先まで飛んで出迎えてくれ、ボクはそんな愛猫に向かって「シロよ。シロシロ、シロちゃん。おかあさんに【能登の明かり】を聞いてもらってきたよ」と話すと、彼女はニャア~ンとひと声だけ発した。

 きょうの夕刊各紙は【石破政権の信問う 衆院選公示27日投開票 裏金、物価対策争点】【東海3県 小選挙区に80人超】【台湾取り囲み 中国軍事演習 頼総統演説に対抗措置】(15日付中日)【石破政権に審判 衆院選公示27日投開票 自公過半数で攻防 1300人超立候補】【経済学賞 米大教授3氏 「社会制度と国の繁栄」研究 ノーベル賞】(15日付日本経済新聞)といった具合。いよいよ第50回衆院選が公示され、27日の投票に向け12日間の選挙戦に入ったーとの活字が躍った。国民注視のなか、さて結果はどうなるか、だ。関心は高い。

2024年10月14日
 秋空に未来永劫と書いてみし(伊神舞子)。

 連休中は亡き妻が詠んだ俳句そのままのさわやかな空が広がった。
 庭のアサガオも連日、美しい顔をのぞかせた。
 

 
 
    ※    ※    ※

    ☆    ☆    ☆
 秋晴れ。祝日。スポーツの日。「鉄道の日」でもある。
 北海道の旭川では初氷が張ったという。鉄道の日といえば、だ。私はかつて激務の合間を縫って連休などが訪れるつど、当時の勤務地だった岐阜や小牧、能登・七尾、大垣、大津、一宮などからよく夜行列車や飛行機に飛び乗って八尾をはじめ、伊豆や東北、山陰、四国・九州、北海道、時には韓国やサイパン、中国など海外にも出向き、ひとり旅をしたものである。
 今にして思えば、かわいい妻たつ江(舞)がいたのに。彼女には育児があるから、と大半はひとり旅で随分と勝手し放題の男でもあった(とはいえ、時には大阪や神戸、奈良、長崎、広島、北海道、東北などに彼女の求めに応じて同行したものである)。1人で行く時はいつも「ちょっとだけ行ってくるから」と出掛けたものだが、舞の言葉はいつだって「うん、いいよ。でもね、日帰りはダメよ。疲れちゃうから。だめなの。泊まってくるのよ」というのが口癖でもあった。そうした舞の理解もあってか、わたくしはそれこそ、【夜行列車に飛び乗って】そのつど書き続けた成果もあってか、これまで多くの作品をこの世に残す、ことが出来たと思っている。

 きょうは14日だ。愛猫シロちゃんは、いつものように午前10時過ぎ、いったん外に出たものの、すぐに退却。いつもの定位置・窓際の見晴らしのいい縁側が野良猫の二代目こすも・ここ(前いた愛猫こすもにそっくりなので私が勝手に名付けた)に占拠されていたためだが、ふたりの以心伝心もあってか、しばらくするとまたお外にと出て行き、こんどは二代目こすも・ここに代わって縁側に満足そうな顔をして座ったのである。
 それはそれとして、だ。ふたり(シロと二代目ここ)の間では、最終的には「シロに彼女の定位置を譲る」ということで話し合いがまとまったようである。いずれにせよ、まだ今のシロちゃんが居ないころは、先代のこすも・ここと初代シロが、わが家には居たのである。ふたりとも長寿猫でどちらも23年という猫生を謳歌したあと、私がいま住む江南の当地で亡くなり、わが家の中庭で先代の能登猫てまりともに眠っているのである。シロちゃんは、これら先輩猫3人の後を引き継いでわが家に貢献。元々野良猫だったところを、舞に家族の一員として迎えられた、あの日のことは忘れられないのである。

2024年10月13日
 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)へのノーベル平和賞授与のビッグニュースは、けさの紙面でも【ノーベル平和賞の被団協 核廃絶「人類の課題」 首相の核共有言及「怒り心頭」 フリードネス(ノーベル賞)委員長が祝意】(中日)【「偉い人たち資料館に来て 被団協ノーベル平和賞 一夜明け新たな誓い 「向こうで喜んでくれている」「活動、世界に広まるだろう」「被爆者の姿目に浮かんだ」「国連にとって最優先の課題」】【核共有論に「怒り心頭」 被団協首相を批判】(毎日)などと報道され、未だ余韻が治まらない。それだけ、最近にない人類にとって大切なホットニュースが世界を駆け巡っている-ということか。
 そして。ほかに目立った見出しは【衆院選へ7党首討論会 石破氏消費減税を否定 経済や安保応酬】【核禁条約に首相慎重】(いずれも中日)か。

 夜。NHKスペシャル【世界に広がるガザの詩 死せる詩人・魂の叫び 絶望の淵でかすかな光 パレスチナの物語とは】を見る。なかでも<もし私が死ななければならないのなら あなたは生きなければならない 私の物語を伝えるために>の下りが心に染み入った。

 NHKスペシャル【世界に広がるガザの詩】の一場面(NHKテレビ画像から)

(10月12日)
 「被団協にノーベル平和賞」を伝えた新聞各紙
 

 この日の新聞紙面は【被団協ノーベル平和賞 核廃絶世界に訴え「ノーモア・ヒバクシャ」】【<解説>増す核脅威への警鐘(アメリカ総局・浅井俊典)】(中日)【被団協 ノーベル平和賞 核廃絶訴え続け 被爆証言世界に示す】【「過ち繰り返さぬ」共有を 専門記者・前広島支局長 宇城昇】(毎日)…とノルウェーのノーベル賞委員会が11日、「核兵器の使用は道徳的に容認できないという国際規範の確立に多大な貢献をした」として被爆者による唯一の全国組織で、日本の反核・平和運動の中心的存在である日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協、本部・東京都港区)に2024年のノーベル平和賞を授与する-と発表した記事が、やはり目立つ。日本の平和賞受賞は、非核三原則を打ち出した佐藤栄作元首相が1974年に選ばれていらい50年ぶり2度目。団体としては初めてとなるビッグニュースである。

 名古屋駅前のウインク愛知5F小ホールであった【ラララダンス発表会】に出演。相方の〝悦ちゃん〟と日ごろ社交ダンスを教えて頂いている先生〝若さん〟のおかげ、教えもあって、不完全ながらもなんとかタンゴを踊り切ることが出来た。それにしても、いつまでたっても上達しないわが身を内心、恥じ入った次第である。
 
 楽しく進んだラララダンス発表会のひとコマ
 

 

 この社交ダンスは亡き妻たつ江(伊神舞子)が晩年、病床で「あのねえ。社交ダンスだけは、いつまでも続けるのよ。続けてよね」と口を酸っぱくして私に言っていた、いわば遺言でもあるため、どんなに未熟でもこの先も続けなければ、と思っている。本音をいえば、こうした発表会でどんなに下手でも舞と共に踊ることが出来ていたのなら。最高によかったのだが。時、既に遅しで、今となっては恥じ入るばかりだが、舞は内心、そうした日を願っていたのかもしれない。
 実際、彼女は私の一宮支局長在任当時、25、26年前から一宮スポーツ文化センターなどでフォークダンスのレッスンをずっと続けており、世界中のフォークダンスを華麗に踊りこなす姿は、見事の一言に尽きた。後年、その一方で、私には内緒で江南市内で社交ダンスも学んでいたのも確かだ。このことは、私がピースボートの旅から帰ってから知らされ、驚いた記憶がある。

 アニメ「ドラえもん」のドラえもん役を26年務め、愛嬌たっぷりのだみ声で親しまれた声優で俳優の大山のぶ代(おおやま・のぶよ)さんが9月29日午後4時23分、老衰のため東京都の病院で亡くなった。90歳だった。
 衆院選に出馬する河村たかし名古屋市長(75)が先に議長に申し出た14日付の辞職日について名古屋市議会は11日の本会議で不同意とした。このため河村市長は辞職扱いではなく、衆院選公示日の15日の立候補に伴う自動失職となる。

(10月11日)
【文学賞 ハン・ガンさん 韓国人、アジア女性初 ノーベル賞】【歴史と人間の内面描く】【中日に「勝つ喜びを」井上新監督が就任】とは、本日付の中日新聞見出し。とはいえ、【衆院解散明け舌戦 短期決戦事実上スタート 投票所入場券の郵送 公示に間に合わず? 選管「期日前、なくても可】のニュースがトップを占めており、社会はいよいよ選挙モード一色だ、とでもいえようか。

 1面トップ記事の書き出しは、こうである。
――与野党は10日、衆院解散を受けた選挙戦を事実上スタートさせた。15日公示、27日投開票の短期決戦。………
 といった具合だ。

(10月10日)
 亡き妻伊神舞子(伊神たつ江)が能登七尾で大変お世話になり、かの地を離れてからも短歌雑誌「澪(れい)」=私が七尾に在職中。前身の短歌雑誌の名前は【凍原】であった。=同人として伊神舞子が大変お世話になり続けた七尾の歌人山崎国枝子さん=「澪」代表=から「いがみさん。能登の夜明けのCD届きました。じっくり聞かせていただきます」と電話が入った。かつて舞がセットしてくれ、今も健在でそのまま役割を果たしてくれている、わが家の留守電にあの国枝子さんの懐かしい声が入っていたため、かけ直してアレヤコレヤと話し合ったが、舞は本当によい方々のお世話になったものだーとつくづく思ったのである。
 ありがとう! 山崎さん。そして同人の皆々さまと思わず叫びたくなったのである。

 山崎さんからは、短歌雑誌「澪 2024年9月号」が「7月号」「5月号」とともに、わが家に送られてきた。そしてその中の9月号には御年90歳の竹内喜美代さん=金沢市在住=の私の本【あたし帰った かえったわよ】に対する読書感想文までが書かれており、私は何と言って良いのか。舞の仏前にこのことを報告。「能登のみなさんにお礼を言わなきゃな。ほんとに能登はやさしや、だよね」と舞に語り、話しかけ、手を合わせたのである。

 山崎国枝子さんから送られてきた短歌雑誌「澪」と竹内さんが「澪」9月号に書いてくださった拙著【あたし帰った かえったわよ】に関する読書感想文
 

 

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 朝刊見出しは【「政治とカネ」問う 衆院解散27日投開票 国会論戦わずか】【自民、裏金34人公認 旧安倍、二階派の12人非公認】【袴田さん無罪確定 静岡4人強殺 地検が上訴権放棄】(10日付中日)【「自民裏金」審判 衆院解散総選挙 15日公示27日投開票 首相就任後8日戦後最短 非公認12人 問われる中道回帰 政治部長田中成之】(毎日)といったところか。

 スウェーデン・アカデミーが10日、2024年のノーベル文学賞を韓国の女性作家韓江(はん・がん)さん=53歳=に授与する、と発表。韓国人に対しノーベル文学賞が授与されるのは今回が最初。アジア人女性としても初。

 野球日本代表(井端監督)が9日、来月開催される国際大会「プレミア12」に臨むメンバー28人を発表。岡本和真内野手(巨人)や高橋宏斗投手(中日)らが選出された。右足親指を骨折した村上宗隆内野手(ヤクルト)や佐々木朗希投手(ロッテ)は選ばれなかった。村上内野手、佐々木投手ともに私が大好きな選手だけに、こちらは少し残念無念である。

(10月9日)
 きょう9日付の中日朝刊の最大記事は、といっても1面トップの袴田さんの無罪確定を報じた【袴田さん 無罪確定へ 検察、控訴断念 逮捕から58年 総長謝罪 <解説>審理長期化 法改正が急務】だろう。なんだか私までがホッとしたのである。次には【中日 井上監督就任へ 近く会見「お受けする方向」】だといえよう。

袴田さんの無罪確定、再審無罪を報じた新聞
 

 

 午後。私の作詞、牧すすむさん作曲による能登半島地震とその後の豪雨災害からの復興を願った応援歌【能登の明かり】のCD完成に伴い、尾北ホームニュースの女性記者がその取材でわが家を訪れた。「この歌を口ずさむことで能登のみなさんが少しでも元気を取り戻し、前に向かって歩いて頂けたら」とその目的について話させて頂いたのである。

(10月8日)
 火曜日。スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2024年のノーベル生理学・医学賞を、遺伝子制御で重要な役割を果たす微小な生体分子「マイクロRNA」を発見した米マサチューセッツ大のビクター・アンブロス教授(70)と、米ハーバード大のゲイリー・ラブカン教授(72)に授与する、と発表。両氏は1993年、体長1㍉の「線中」を使い、マイクロRNAが遺伝子の働きを調節していることを発表。その後、線虫に限らず、人でも同様の調節をしていることが判明。多くの生物に不可欠な遺伝子の仕組みを明らかにしたことが高く評価されたという。

 ほかには【裏金議員比例重複認めず 衆院選 自民40人程度対象 非公認拡大、荻生田氏らも】【岡崎市長内田氏返り咲き 現元新4人の争い制す】の見出しが目立つ。6日夜には戦国時代の僧兵の姿が今によみがえる「僧兵まつり」が三重県菰野町の湯の山温泉街であったーとの報道も。燃え盛る火焔みこしが火の粉をふりまいて進む光景は、まさに圧巻だといえよう。 

(10月7日)
 プロ野球の中日ドラゴンズは6日、バンテリンドームナゴヤで今季最終戦。DeNAに2-0と16度目の零封負けを喫した。悲しいかな、三年連続の最下位である。立浪監督はこの日、3年間を締めくくる一戦でもファンの願いをかなえることは出来なかった。また同一監督では野村克也さんが指揮した1999~2001年の阪神以来となる3季連続最下位だった。
 というわけで、立浪さんは試合後のセレモニーで「皆さまには申し訳ない思いをさせてしまい、すみませんでした」とファンに謝罪。あいさつの間じゅう、何度も何度も帽子を取って頭を下げる姿が印象的だった。ちなみに3年間の成績は182勝232敗15分けで、負け越しは50に達した。でも、人生良いこともあれば悪いこともある。みんな、この悔しさをバネに立ち上がればよい。野球というドラマは、まさに人生と同じである。立浪さんも私たちファンも前に向かって歩いていくほかないのである。お・つ・か・れ・さ・までした。

 パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まってから7日で1年。ガザ保健当局によれば、この間、ガザ側の死者は4万1870人に及んでおり、ガザ人口の9割に当たる190万人以上が避難生活を続けている、という。こうしたなか、イスラエルは先月9月30日にハマスと共闘する親イラン民兵組織のヒズボラ掃討を掲げて隣国レバノンに地上侵攻。これに対してイランはイスラエルをミサイル攻撃するなど戦火は中東各地に拡大。憎悪が憎悪を呼び、地獄の構造が拡散する事態となっている。同じ人間としてなんたることか、と思ってしまう。

 月曜日。石破首相が6日、自民党派閥裏金事件を受けた衆院選への対応を表明。政治資金収支報告書に不記載があった〝裏金議員〟らを原則公認したうえで比例代表への重複立候補は目止めない旨を決めたという。

(10月6日)
 能登半島地震とそれに追い討ちをかけるように起きた豪雨水害禍。能登の皆さま一人ひとりが少しでも元気に前に向かって歩いてくだされば-と最近、誕生した復興応援歌「能登の明かり」の現地での発表会をどうするか-などで編曲をしてくださった輪島の安本保秋さん(安本さんは自宅が全壊。現在は仮設住宅暮らし)らと何度も連絡を重ねるなど多忙な日々を過ごしている(ただ作曲者の牧さん、歌の岡ゆう子さんのつごう、それについ先日起きた豪雨水害など二重被災の現地の状況もあり、あまり急がないでゆっくりと思っている)。
 昔、現役記者時代に特報とサンデー版のデスク長のほかに本紙の【この人】欄まで掛け持ちし、休む間もなかった〝あの日々〟がなぜか、思い出されるのである。

(10月5日)
 土曜日。石破茂首相が4日、就任後初の所信表明演説を衆参両院本会議で行い「政治への信頼を取り戻し、【納得と共感】をいただきながら安全安心で豊かな日本を再構築する」と訴えた。その石破さん。5日は能登半島を訪問。1月の地震、9月の記録的豪雨と続けて被害に遭った被災地を視察。この日は立憲民主党の野田佳彦代表も石川入り。豪雨で浸水した輪島市のスーパーや住宅地を見て回った。
 豪雨発生から5日で2週間。石川県の発表によれば、能登半島では先の記録的豪雨による断水が輪島市、珠洲市、能登町で計1684戸に及んでおり、被災地では、なお厳しく、辛い日々が続いている。

 日本六古窯のひとつ、愛知県常滑市で5日、常滑焼の卸売市「常滑焼まつり」(中日新聞社後援)が始まった。6日まで。日経新聞の本日、5日付夕刊の<文学周遊>で、今は亡き作家加賀乙彦さんの作品「殉教者」が【大分・国東市 転び申さず候】で紹介されており、懐かしく思う。加賀さんといえば、【宣告】【永遠の都】で知られ、私自身、かつては図書館にこもって読破した日々が懐かしく思い出される。「脱原発社会をめざす文学者の会」の産みの親でもあり、生前の加賀さんには随分とお世話になった、あのころが懐かしく思い出されもした。とはいえ、その名実ともに偉大だった加賀さんは、もはやこの世にはおいでにならないのである。合掌―

 能登半島地震の復興応援歌「能登の明かり」(歌・岡ゆう子、作曲・牧すすむ、編曲・安本和秋、作詞・伊神権太)のCDが出来たので、まもなく郵送させて頂く旨の連絡を関係者にすることに追われるなど1日中、バタバタした。(10月6日の午前零時も既に過ぎた)。

(10月4日)
 福井海上保安署が3日、福井港沖で9月30日に見つかった女性の遺体の身元がDNA鑑定の結果、石川県能登地方の記録的豪雨で連絡が取れなくなっていた輪島市の中学3年喜三翼音(きそはのん)さん、14歳と判明したと明らかにした。豪雨の死者は14人(共同通信の集計)となった。連絡を受けた父鷹也さん(42)は翼音さんにかけたい言葉を尋ねられ、しばらく考えた後で「『おかえり』ですね」と答え「(10月1日に)服を確認したとき、間違いないと思っていた。とにかく見つかってくれ、ホッとした」の弁。家族の気持ちを想像すると、何と言ってよいのか分からなくなってしまう。

 午後。社交ダンスのレッスンで一宮へ。ジルバを最初にタンゴ、ワルツ、スロー、クイックとひと通りを繰り返し踊る。レッスン前は、ちょっと大変だな、と思って踊り始めるが、レッスンを終えた時には「やはり、きょうも踊って良かった。からだには、よいはずだ」としみじみ思う。社交ダンスのレッスンは、今は亡きかわいい妻、たつ江(伊神舞子)から私への遺言でもあるだけに、生きている限りは続けになければと心底から思っている。とはいえ、わたくしも早や78歳と、とても信じられない高齢である。そのうち、パタリと逝ったとしても何の不思議もないのである。

2024年10月3日
 けさの中日新聞。【イラン、イスラエルに報復 弾道弾180発 中東緊迫 イラン核施設に反撃可能性】(1面見出し)と愚か極まる、とはこのことか。ほかには【宮崎空港で不発弾爆発 誘導路陥没、87便が欠航 通過2分後…航空機あわや】【石破内閣支持率50.7% 裏金議員公認75%否定的 世論調査】か。だが、やはりドラゴンズファンにとって気になるのは【中日新監督 井上氏に要請へ】か。わたくし個人的には世界のドラファンのためにも、だ。思い切ってイチローさんまたは、かつての名将落合博満さんに、と単純に思うのだが。そんなわけにもいかないのか。ここは成り行きを見守るほかない。

 きょうは雨、雨、また雨の1日である。地震に続く、追い討ちとなった豪雨二重水害を受けた能登半島の輪島は、珠洲は、能登町は大丈夫だろうか。心配である。
 夕刊報道では文化芸能面での【「性加害のない世界目指す」日本ペンクラブ・女性作家委員会が声明】の記事が目立つ。ほかには【米タイム誌「次世代の100人」アンナ・サワイさん選出「SHOGUN」で躍進】か。世の中、いや世界はよいにつけ、悪いにつけ動いているのである。

10月2日
 朝刊は【石破内閣が発足 デフレ脱却を最優先 地方創生「強い決意」】【夢乗せて60年未来へ 東海道新幹線 延べ70億人利用】(中日2日付)【不明中3か 遺体発見 能登豪雨 父があげた服まとい】【能登地震の死者関連死含め401人】【イスラエル、レバノン侵攻 対ヒズボラ「限定攻撃」】(毎日2日付)と内閣発足以外には、能登半島豪雨水害のその後など悲しいニュースが目立つ。
そんな中での東海道新幹線が1日、開業から60周年を迎え、JR名古屋駅の新幹線ホームで東京行き始発列車にあわせての記念の出発式が行われた、との記事は、なんだか胸に熱いものがキュンと走ったのである。私自身、かつては社の出張や日本ペンクラブなどの集まりなどで何度となく利用した日々が懐かしくもある。

 JRは、この日、東京、静岡、新大阪の各駅でも出発式が開かれた。
なお、東海道新幹線は1964年の東京五輪の開会直前に開業、当時は「夢の超特急」と呼ばれた。東京―大阪間を従来の在来線特急より2時間半短い4時間で結び、多くの人々に喜ばれたのである。私自身、かつて現役時代には特報部やサンデー版デスク長として東京での会議などにしばしば新幹線で出向いたが、なぜだか決まって東京バナナを今は亡き舞(たつ江)の土産に買ってきたものである。なぜか彼女が、東京バナナを大好きだったからにほかならない。

(2024年10月1日)
 名古屋市の河村たかし市長(75)=4期目=が30日、10月27日投開票の衆院選で愛知1区(名古屋市東・北・西・中区)から出馬する意向を固めた、とはけさの中日新聞の1面トップ報道である。「ボクはもう一度総理を狙う男。アゲインだ」とは、なかなかよろしい。彼のよいところは精錬潔癖さで私は名古屋市民ではないけれど、応援したい気になるところが、不思議だ。ずいぶん昔に同僚と一緒に食事をし、ああだこうだと、語り合ったことはあるが。わたくしのことなど、もう覚えてはいないかもしれない。とにもかくにも、おからだを大事に、「なごやを〝だゃあひょうする〟人間カワムラとして、だ。石破氏とか野田氏なんかには負けることのないよう。日本の政治をよくしてほしい、と。本気で思っている。いかがか。かつての私の同僚もそう思っとるだろう。