一匹文士伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年12月~)

2024年12月31日
 きょうは大晦日である。というわけで、NHK総合テレビの【第75回紅白歌合戦】を聞きたいところではあるが、だ。各チャンネルとも【第57回! 大晦日恒例年忘れにっぽんの歌! 〝一挙100曲6時間〟】(テレビ愛知)はじめ、【大晦日オールスター体育祭】(CBCテレビ)【N響〝第9〟演奏会】(NHKEテレ)と多彩な番組内容で、結局は【年忘れにっぽんの歌】を一番長く見た。生前の妻舞(たつ江)ならば、文句なく【N響〝第9〟演奏会】を見るに決まってはいるが、私の場合は、やはり歌の方が良いのである。

 ことしの暮れもN響、紅白歌合戦、にっぽんの歌…と何かとにぎやかだった(各テレビ画面から)
 
 
 

 そして。新年が明けた(NHKの「ゆく年くる年」から。そのひとコマ)
 
 
 
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 ともあれ、ことしも1年が過ぎ去ろうとしている。長年連れ添ってきた愛猫シロちゃん(今は亡き舞命名による俳句猫「白」。本名はオーロラレインボー)が、車に轢かれ、命を落としたのが10月21日だった。わが家にとっては一番大きな不幸、ショックではあったが、多くの人に励まされ私たち家族はなんとかここまでくることが出来たのである。
 暮れには文部科学省(分野は科学技術・学術政策)に務める長男が、日本の「研究・イノベーション学会賞」という栄えある賞に輝き、物理学者ここにありの本領を発揮してもくれた。舞(たつ江)がいたら、どんなに喜んだことか。「おかあさん。とうとうすばらしい賞に輝いたよ。まだまだ前身あるのみだがね」と私が仏前に報告したのは当然のことである。

 そして。ことし元日早々に起きた能登半島地震の復興応援歌【能登の明かり】(作詞は私・伊神権太、作曲は、かけがえのない友・牧すすむさん、歌は岡ゆう子さん。編曲は門前の安本和秋さん)がこの秋、CDとして無事、誕生(ユーチューブにもアップしたのでユーチューブでも聞くことが出来ます)。能登に響け、とばかり歌の輪はこのところ、全国各地でグングンと広がりつつある。なかでも編曲に力を尽くしてくださった安本保秋さんは、能登半島地震で自宅が全壊した被災者でもあり苦難のなかでの愛あふれる協力で、こうした人々のおかげで【能登の明かり】は誕生したのである。
 輪島市門前の琴が浜。ここでは砂浜を歩くとキュッキュッ、と砂たちが鳴いているような音をたてることから泣き砂の浜とも呼ばれ、春になると白い雪の中から雪割草が顔を出すことでも知られる。わたくし自身、家族5人で7年間過ごした能登半島。その能登の方々に何とか立ち直ってほしい-との私たちの願いをこめ誕生したのが能登半島地震の復興応援歌【能登の明かり】なのである。この先、1人でも多くの人々がこの歌をうたい、能登半島そのものが元気になって前に向かって一歩、前進してくれれば-と、私は心から願っている。

 【カーター元米大統領死去 100歳中東和平尽力、ノーベル賞】とは、31日付中日新聞の1面見出し。中東和平の推進はじめ国際紛争の平和的解決・人道支援に尽くし退任後にノーベル平和賞を受賞した第39代米大統領のジミー・カーター氏が29日、南部ジョージア州プレーンズの自宅で死去。100歳。米大統領経験者では史上最高齢だった。カーター氏が設立した非政府組織(NGO)「カーター・センター」が発表。

2024年12月30日
 年の瀬もいよいよ押し迫り、マイカーの給油に始まり、わが家の石油ストーブの灯油確保(五郎油さんへの配達依頼)、ほかにちょっとした買い物…と結構忙しい。同居の三男坊も彼は彼なりに家の中の整理やら仏壇への供花などナンダカンダとあれこれやってくれるので、大いに助かっている。彼は生前のおかあさん(舞)にとっては毎年、必需品だった「日めくりンレンダー」の必要性をよく知っており、先ほど私の大学ノートも一緒にコンビニかどこかで買ってきてくれ、「ありがたいな」と改めて感謝した次第だ(実は日めくりは先日、かつて劇団「小牧はらから」の団長として活躍した小畠辰彦さん=今は名古屋市在住。会社員=がステキなカレンダーと一緒に先日、わざわざわが家に届けてくれたので既にあるにはあるのだが)。
 それにしても、こうした時に舞(たつ江)とシロが居てくれたなら、それこそ、鬼に金棒なのだが。ことしは、先に逝った妻の舞ばかりか、愛猫シロちゃん=舞命名による俳句猫「白」。オーロラレインボー=までが天国に召されて旅立ってしまい、悲しくも辛く、悔しい暮れである。
 とはいっても舞、シロのためにもしっかりせねば-と残された私たち家族は皆こうして、頑張って生きていくのである。

 けさの新聞は、やはり韓国で昨日起きた航空機事故の見出し【韓国機事故179人死亡 南西部の空港 着陸失敗、炎上 チェジュ航空生存2乗員のみ】(韓国南西部、チョルラナムドにある務安=ムアン=国際空港で乗客乗員181人を乗せた韓国の格安航空・チェジュ航空の旅客機が着陸時に滑走路を外れ空港の外壁に衝突し炎上。乗員2人は救助され病院に運ばれたが、残る179人の全員が死亡)が痛ましい。鳥の群れが何かの拍子でエンジンに吸い込まれたバードストライク(鳥衝突)が原因とも伝えられているが、やはり離着陸時の鳥飛行は怖い。かつて名古屋空港を長年、担当した空港記者として【空港昨今】という連載を長期にわたり書いた私だが、飛行機にとって鳥はとても怖い存在ということは私も十分わかっている。とはいえ、今回の突然の事故は防ぎようのない点もあり、不運としかいいようがないのも、またしかりである。 

 夜。NHK総合で【映像の世紀73分SP戦後80年 日本の設計者3人の首相激動の記録 ▽ワンマン宰相・吉田茂▽昭和の妖怪・岸信介▽列島改造・田中角栄 敵か味方か権力の攻防】を見る。人間は、ドラマの上を歩んでいる。ふと、そんなことを思ったりする。

(12月29日)
 日曜日。ことしも残すは、あとわずかだ。きょうも、いつものように新聞をしっかり読む。
「命つなぐ炊き出し 50回目「名古屋越冬活動」(そういえば、この炊き出しは私がはるか昔。新聞社の名古屋社会部で名古屋中村・西署のサツ回りをしていたころ、暮れになるとは取材したことがあった)「旅客機墜落プーチン氏謝罪 防空システムが反撃中」(アゼルバイジャン航空の旅客機が28日、カザフスタン西部に墜落、38人が死亡。ロシア軍の旅客機誤射とみられる)「石川さゆりさんが能登町復興大使に」(ヒット曲「能登半島」で知られる石川さんが石川県能登町の復興応援大使に29日付で就任)など、新聞紙面には相変わらず、きょうも多くのニュースが満載されている。
 なかでもイイナッ、と思ったのは、日本の映画界を代表する俳優だった、あの高倉健さんのことを【俳優 高倉健 没後10年】として紙面展開していた中日新聞サンデー版である。サンデー版は、かつて私がデスク長当時に特報紙面とともに定年になるまで5、6年ほど携わったことがある。それだけに、懐かしく、紙面の内容もなかなか良かった。今は亡き名優、高倉健さんも喜んでいるに違いない。

 午後の間隙を縫って、かつて何百枚と出していたころと比べれば、それこそ数えるほど、わずかな枚数ではあるが。既に印刷済みである賀状に宛名を書き、郵便局へ。脱原発社会をめざす文学者の会ホームページで連載中の文士刮目第44回目【令和AI(人工知能)に聞く 「新しい年 世界はどうなる」】もなんとか出稿。ここ数日間は、あれやこれやでバタバタしたが、きょうまでに一応、年内の区切りはつきホッとしている。

 夜。NHKのEテレで【日曜美術館 今年92歳で世を去った美術史家・高階秀爾▽マネやルノワールなど名画の秘密を語った貴重な映像とメッセージ】を見る。続いてNHK総合のNHKスペシャル【大谷翔平が全てを語る歴史的な1年の舞台裏 最大の試練そのとき…孤高捉えた1枚の写真 同僚が激白! 胸熱物語】を見る。
 なかでも私は日曜美術館を見ながら、亡き妻(伊神舞子)が生きていたなら、間違いなく見たに違いないと思うと、なぜだか、画面に目を注ぎながら、泣けて、泣けて、泣けて仕方なかったのである。一方で「あなた。そんなに弱っちぃん、ではダメよ。あなた。これから生きていけるの。生きていかなきゃアカンよ。生きていくのでしょ。やっぱり弱っちぃな」との舞の肉声が飛んできたのには、驚かされたのである。

 歌手の石川さゆりさんが能登半島地震や豪雨で大きな被害を受けた石川県能登町の「復興応援特命大使」に29日付で就任。任期は3年。ヒット曲「能登半島」で知られる石川さんが歌で被災者を励まし復興へ向かう地域の魅力を発信するという。よいことである。

(12月28日)
 ことし最後の土曜日。新聞紙面の本日付主な見出しだけを追ってみると。
【<能登1年被災地は今>―2- 結い直す失った日常 過疎の珠洲・大谷 輪島、珠洲 人口が急減 1年で9%超】【能登の基幹国道 全線開通 249号復旧・復興の加速期待】【地震死者500人超え】【川重40年前から架空取引 防衛省が厳重注意へ 特別監察中間報告】【鈴木修さん死去 スズキ元社長 軽を国民車に 94歳】【115兆円予算案閣議決定 25年度 最大更新国債費重く】【インフル過去10年で最多 全国平均で警報水準超え】【名古屋市人口233万人 過去最多、外国人は初の10万人】【死刑異例の2年連続ゼロ 袴田さん再審無罪影響か】といった具合である。

(12月27日)
 金曜日である。午前中、新聞各紙を読み終えたあと、インフルエンザの予防接種をしに「たつ江(伊神舞子)」も生前、よく訪れた説田クリニックへ。左腕を出すと、担当医師が現れブスリと注射を打たれ、接種は一瞬にして終わったのである。同院には数名の患者さんがいたが、全員マスク姿だったのには驚いた。どうやら、このところはインフルエンザやコロナがまた流行り出したような、そんな気配を感じたのである。目には見えないけれど。「接種をしてもらって。よかったわね」とたつ江の声が風に流れて飛んできた。俺が病気になって死んでしまえば、おまえとこうしていつまでも楽しくしているわけにはいかない。だから私は勇躍、小さいころから大嫌いだった注射をあえて打ってもらったのである。

 午後はことし最後の社交ダンスのレッスンで一宮のスポ文へ。タンゴとワルツに続き、クイック・スティックに繰り返し挑む。社交ダンスは、舞との約束だから。出来得るかぎり、いつまでも続けよう。

(12月26日)
 きょうは、とても嬉しい話がある。それは文部科学省に務める長男正貫が、ことしの日本の研究・イノーベーション学会賞に輝き「表彰式が無事終わった」とのメールがはいったことである。さっそくおかあさん(伊神たつ江、舞子)の仏前に行き、蠟燭の火をつけ線香を焚き、手を合わせて「マサツラが権威ある賞に輝いたよ。本人のこれまでの努力と、あそこまで立派に育て上げたおまえ、おかあさんの手柄だ。よくぞ育ててくれた。おめでとう。むろんマサツラも努力を重ね、さすがノーベル物理学賞に輝いた江崎玲於奈さん門下だね」と報告をした。

(12月25日)
 メリー・クリスマス。聖夜である。
 能登半島地震後の避難中などに亡くなり、遺族が石川県の市や町に災害関連死認定を申請したのに、その後県などによる審査をまだ受けていない人が実に209人にも及ぶことがその後の取材で分かったーとは、けさの中日新聞1面の【能登関連死209人未審査 地震犠牲者 大幅増の可能性】【インフラ復旧遅れ 介護も人手足りず 関連死熊本地震との違いは】というものである。記事には「建物倒壊などによる直接死と合わせ現在500人超となる見通しの犠牲者数が大幅に増える可能性もあるーとしており、今回の能登半島地震による死者がいかに多かったか、が改めて浮き彫りとなっている。
 そして。もうひとつは、これも本日付の毎日新聞の1面見出し【PFAS水検査義務化へ 基準超えで改善措置 環境省・26年春】、中日新聞第2社会面の【水道4割PFAS未検査 重い負担、検出後にも費用 各務原市活用炭に年1億2000万円】というものである。こちらは環境省が24日、水道水に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)の濃度を従来の暫定目標値から、水道法に定める「水質基準」に格上げする方針を決め、2026年4月から水道事業者などに検査を義務づける案を有識者検討会に示し了承され、来春にも正式決定するというものである。

 ロシアのインターファクス通信によると、25日午前(日本時間同日午後)、カザフスタン西部アクタウ付近で緊急着陸を試みたアゼルバイジャン航空の旅客機(乗客乗員67人、エンブラエル190型機)が地面に衝突、炎上。カザフスタン当局によれば、乗員乗客のうち生存者32人が病院に運ばれた。同機はアゼルバイジャンの首都バクーから露南部チェチェン共和国のグローズヌイに向かっていたが、霧のため着陸出来ず、目的地をアクタウに変更していたという。乗客に日本人がいたという情報はないという。

(12月24日)
 クリスマス・イブ。ことしも押し迫ってきた。なぜか、亡き妻たつ江(伊神舞子)と、おかあさんのあとを追いかけるようについ先日、すなわち10月21日に車に轢かれて旅立った俳句猫シロちゃん(オーロラレインボー)のことが思い出されてならない。思えば思うほどに、胸が痛くなってどうしようもないのである。涙がとめどなく流れる。

 けさの新聞(中日)に【温かい新年やっと 能登地震の仮設全戸完成 4カ月遅れ】の見出し。それによれば、石川県が能登半島地震の被災者向けに整備していた仮設住宅のうち珠洲市で23日、24戸が完成。これにより、10市町の計6882戸の整備を終了。地震発生から1年を前に被災地は生活再建に向けた新たな段階に入ったという。ほかには【ホンダ・日産26年統合目標 三菱自は年明け判断 協議入り発表】【トヨタ上海にEV工場 中国で日系初単独出資へ 次世代レクサス】【須田寛さん死去 93歳 JR東海初代社長】という見出しがめだつ。
 夕刊は【日鉄のUSスチール買収 バイデン氏に是非一任 米当局 協議まとまらず】【不正支出 北朝鮮系が関与 警察庁特定DMM系のビットコイン】【政治改革法案、午後成立へ 政活費(政策活動費)、26年から廃止】【「グリーンランドが必要」 トランプ氏 購入意欲を再表明 自治政府「売り物でない」】【仏、新内閣を発表 有力候補、直前に外れる 野党配慮か】とは、日経夕刊の見出しだ。

(12月23日)
 上皇さま(平成天皇)がこの日、91歳の誕生日を迎えられた。上皇さまは日々、国内外の動きに関心を示される日々のなか、時には戦時下の記憶や平和への思いをお話しになられ、右大腿骨上部を骨折した上皇后美智子さま(90)のリハビリを温かく見守られ、時にはともに散策。おふたりで体調を気遣いあいながら過ごしておいでになる、という。

 全国高校駅伝が22日、京都市のたけびしスタジアム京都発着で行われ、第75回の男子(7区間、42・195㌔)は佐久長聖(長野)が2時間1分33秒で2年連続4度目、第36回の女子(5区間、21・0975㌔)は長野東が1時間7分27秒で2年ぶり2度目の優勝をした。
 この日は大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームでフィギュアスケート全日本選手権最終日が行われ、女子は24歳の坂本花織(シスメックス)が合計228・68点で4年連続5度目の優勝。ショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位で4連覇が懸かる世界選手権(来年3月・米ボストン)代表に決まった。

 夜はひと息ついたところで、メーテレで漫才日本一決定戦「M―1グランプリ」を観戦。亡き舞と愛猫シロちゃんがおれば、ふたりとも興味津々の表情で笑顔を満面に浮かべて見守ったに違いない、と。そんなことが思い出され、ついつい、ほろりほろりとまたしても涙の雨が、わが頬をしたたり落ちたのである。(M1グランプリには10330組のなかから、令和ロマンが昨年に続く2連覇で選ばれ、賞金1000万円を獲得。どちらかといえば、私はバッティリーズの方が良いと思ったのだが…)。いずれにせよ、見事な漫才の数々には久しぶりに感動した。

 ドイツ・マクデブルクでは20日、車がクリスマスマーケットに突っ込み5人が死亡。少なくとも200人がケガをするという大惨事が発生。21日、現場近く教会前では大勢の人々がろうそくをともし花を手向けた。捜査当局によれば、拘束したサウジアラビア出身の男が同胞の難民に対するドイツの対応に強い不満をいだいていた可能性がある、という。

(12月22日)
 昨日はNHKのラジオニュースを聞いていても秋田、神奈川、福岡……と全国各地で火災が相次いだが、けさの新聞によれば、だ。ほかにも秋田県能代市で木造2階建て住宅が全焼するなど全国5道県で計10人が死亡したという。寒くなり、ストーブや火を使うことが増え、その分、必然的に火災も増えているようである。

 本日付の中日新聞朝刊によれば、政府は全国の原発周辺の自治体に放射性物質の侵入を防ぐ可搬型の防護テントを配備する方針を固めたことが内閣府への取材で分かった、という。事故時に高齢者などの一時避難先となる放射線防護施設が地震などの被害で使えない場合に、被爆を防ぐために用いるが、能登半島地震で施設の損傷が相次いだことを踏まえての対応だという。
 そして変わったニュースでは【首相コンビニで息抜き!? 自ら買い物 数カ月ぶり】といった記事か。

(12月21日)
 きょうは1年で太陽の南中高度が最も低く、夜が最も長い冬至である。日本には、ゆず湯に入り冬至かぼちゃを食べる慣習があるが、かつて能登半島にいたころ、私たちはテルさん=当時、北陸中日新聞の笹谷女性販売店主。あのころ笹谷輝子さんは多くの人々から〝テルさん〟〝テルさん〟と呼び親しまれ、新聞界の日本に誇る女傑店主で知られた=から「イガミさん。今日はネ。からだのためにも冬至かぼちゃを食べ、ゆず湯に浸かるのよ。支局のみんなもだよ。いいわよね。かぼちゃを食べるのよ」とよく言われ、私たち家族と支局員はそのようにしたものである。そうして厳しかった能登の冬を、みんなで、チームワークで乗り切った。

 中日新聞の21日付夕刊によれば、だ。米国務省のリーフ次官補が20日、シリアの首都ダマスカスを訪問。暫定政府を主導する過激派「シリア解放機構(HTS)」のジャウラニ指導者と会談。内戦で荒廃したシリアの復興について協議した、とオンライン記者会見で明らかにし、ジャウラニ氏が穏健な統治に前向きな姿勢を見せた-と評価。国務省によれば、米国外交団によるダマスカス訪問は2012年いらい約12年ぶり。米政府はロシアやイランが後ろ盾となってきたシリアのアサド政権崩壊で中東の地政学的な構図が一新されたと歓迎。親欧米的な新政府樹立に向けて、働きかけを続ける構えだという。

(12月20日)
 午後、わが妻、舞との永遠の約束である社交ダンスのレッスンで一宮スポーツ文化センター、すなわちスポ文に。クイック・ステップを何度も繰り返し学んだが、きょうはクリスマスも近いというので「サンタさんの帽子でもなんでもいいので。クリスマスの雰囲気を出すため、皆さん、何でもよいので赤いものを持ってきてください。ごんたさんもよ」との事前の先生の要望に応え、私は寝室一角に何げなしに置かれていた今は亡き舞が愛用していた赤い服を手に「あっ、これがあるから良かった」とスポ文へ、と出向いた。
 いつものように先生の指導でレッスンが始まり、私はタンゴ、ワルツに続いて、最近習い始めた【クイック・ステップ】を踊ることに。持参した舞愛用の服を腰に巻き、ダンス仲間のよしこさんから頭にかぶせていただいた赤い帽子姿で躍ったが、これが少しはさまになっていたみたいで皆さんからは「いいじゃん。いいじゃん」「いいよ」と褒められてしまったのだが……。一体全体、レッスンが褒められたのか、赤い服が褒められたのか。そこまでは恥ずかしくて聞くに聴けなかったのである。
 そして。レッスンを終えるころになり、〝よしこさん〟が赤い服をしげしげと見つめ「ごんたさん。この服、なかなかいいよ。いいと思う。あたしが着てあげようか」とおっしゃられるので「そりゃ、ありがたい。いいですよ。その方が、舞も喜ぶと思います」と私はひとつ返事でオーケー。よしこさんは「じゃあ、こんど来るとき、あたし着てくるから」といって別れたのである。

 福岡県警は、北九州市小倉南区のファストフード店で起きた中学3年男女殺傷事件で男子生徒(15)に対する殺人未遂の疑いで逮捕された平原政徳容疑者(43)の自宅などを家宅捜索。黄色いサンダルや灰色の上衣、黒のズボンを押収したことが捜査関係者への取材で分かったという。

(12月19日)
 きものデザイナーで学校法人清水学園理事長だった清水ときさん=本名清水都岐子(しみず・つぎこ)さん=が9日、老衰のため死去。100歳だった。ときさんは日本の伝統衣装である「きもの」の普及振興と技術指導、人材育成に尽くされ、一般財団法人国際文化きもの学会理事長などの要職を務められた。そればかりか、1966年5月の中日栄文化センターの開設いらい、和裁や着付け講座を担当され、その功績となると偉大である。
 ときさんには私自身、文化芸能局の担当部長在任当時から大変お世話になったことが思い出される。確か、東京での着物ショーに何度か招待されたり、今は亡き聖路加国際病院の日野原先生を紹介して頂くなど随分とお世話になったものである。栄センター着物教室の受講生でもあった姪の久美ちゃんの結婚式にまで参列して頂くなどアレヤコレヤと随分お世話になった方である。1996年には勲4等瑞宝章を受章されるなど日本の着物界の牽引者的存在で生涯を着物の道ひとすじに歩まれたその功績となると、とても大きいのである。

 ほかに訃報と言えば、だ。読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄(わたなべ・つねお)さんが19日午前2時、肺炎のため東京都内の病院で死去したことだ、といえようか。98歳だった。【わたつねさん】の愛称で親しまれた渡辺さんは日本のマスコミ界のドン的、リーダー的存在で新聞界ばかりでなく、プロ野球界にも大きな功績を残しての旅立ちとなった。合掌―

 ほかに気になるニュースといえば、だ。【ホンダ・日産 統合協議 三菱自も合流見込み 世界3位浮上 持ち株会社設立へ】【訪日客最多3337万人 1~11月で更新「観光公害」深刻に】(19日付、中日朝刊見出し)といったところか。

(12月18日)
 きょうのニュースといえば、だ。何と言っても中日新聞1面に躍った見出し【「原発依存を低減」撤回 エネ計画原案 電源構成2割維持】である。それによれば、経済産業省は17日の有識者会議で、中長期的なエネルギー政策指針「エネルギー基本計画」の原案を示した。2011年の東京電力福島第1原発事故以降から明記してきた「可能な限り原発依存度を低減する」との表現を撤回。同じ原発の敷地内に限って認めていた建て替えの要件も緩和する。40年度の発電量全体に占める割合は原発が2割程度、再生可能エネルギーは4~5割程度と最大電源に位置づけた。パブリックコメント(意見公募)を経て、25年2月ごろの閣議決定を目指す。―とあるのだが。やはり<「原発依存を低減」撤回>の活字が気になる。本当に大丈夫か。心配である。

(12月17日)
 トランプ次期米大統領の妻メラニアさんが15日、故安倍晋三元首相の妻昭恵さんが南部フロリダ州パームビーチのトランプ氏の私邸で夫妻と面会した、とX(旧ツイッター)で明らかにした。夕食を共にしたとみられる。石破茂首相はトランプ氏との会談を模索したが実現しておらず、昭恵さんと交わした会話の内容が注目される-とは、中日新聞の本日付の朝刊報道である。

 ほかには【七難去れ熱き願い 熱田で火渡り神事】の見出しも。いよいよ、ことしも師走が押し迫ってきている。そんな中、14日に北九州市小倉南区のマクドナルド322徳力店で中学3年の男女2人が殺傷された事件で同区の中島咲彩(さあや)さん、15が腹を刺されて亡くなった事件は痛ましい限りである。言葉もない。

(12月16日)
 けさの中日の朝刊記事。【戒厳令下 言論守った 韓国紙「光州事件」教訓に号外 正門施錠「軍が検閲する前に発行」】は、戒厳令下で記者魂が発揮された内容でなかなか良い。新聞記者の使命感というものは、どんな状況下にあろうが、こうでなくてはいけない。この点で「光州日報」の編集局長崔権一(チェグォンイル)さん(56歳)はじめ、現場記者を含む編集スタッフには賛辞を贈りたい。マスコミ人は、こうでなければ-と思った次第である。
 そして夕刊は【イタイイタイ病存命患者ゼロに 激痛母は半世紀耐え 8月死去91歳の22年に認定 四大公害病続く訴訟】もまた見過ごすことの出来ない記事である。新聞の使命は、やはり重いものがある。一方では【韓国与党代表が辞任 弾劾対応で党内分断招く】の記事も。ことここに至ってはさもありなん、といえようか。

(12月15日)
 日曜日。けさのニュースは中日新聞の見出しによれば、➊「尹大統領弾劾可決 韓国与党一部が造反 職務停止憲法裁罷免判断へ 尹氏「私は諦めない」 戒厳令国民は許さず➋名鉄百貨店26年閉店へ 再開発新たな商業施設に➌若竜に託す夢 8新人が入団会見―といったところか。

 それはそうと、きのう、きょうと日本列島は真冬並みの寒さに。ここ尾張名古屋もこのところは厳しい寒さが続いており、私は3日ほど、いや4日ほど前から電気アンカの使用をとうとう始めた、のである。このところの寒さに震えあがりながら私はつくづくと自然にはかなわない世の中を実感している。あゝ、夏の方が、秋の方がいい、と思うのは万民に共通ではあるまいか。人間どもは、やはり自然には勝てないのである。

(12月14日)
 プロ野球の中日ドラゴンズに加わる新人選手8人が14日、名古屋市内のホテルでの入団会見に臨んだ。ドラフト1位左腕の金丸夢斗投手(21)=関大=は1年目の目標を問われ「新人王を取ることです。自分の武器はストレートの質とコントロールの良さです。最終的には日本一の投手になりたい」と宣言。2位の左腕吉田聖弥投手(22)=西濃運輸=も「身が引き締まる思い。将来的には沢村賞を取りたい」と語るなど皆頼もしい限りの入団会見となった。というわけで、来シーズンのドラは大いに期待できそうだ。

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞授賞式に合わせ、ノルウェーの首都オスロを訪れていた「高校生平和大使」の4人が帰国。14日、東京都内で記者会見、「若い世代の責任は大きい」「核廃絶へ声を上げていかないといけない」などと述べ、誓いを新たにした。

(12月13日)
 金曜日。けさ新聞(中日)に載ったニュースを見出しで列挙すれば、だ。
【五輪の栄光か 政治の暗部か 今年の漢字「金」】【「ドン・ファン」死亡元妻無罪 「覚醒剤 誤飲可能性も」 和歌山地裁判決 震える手、宣告に涙】【藤井七冠 竜王4連覇】【尹錫悦(ユンソンニョル)大統領早期退陣応じず 戒厳令を正当化 野党弾劾案再提出あすにも採決】【自民知多支部 収支報告10年以上未提出 規制法違反の可能性 伊藤(忠彦)復興相が代表時】……といったところか。

(12月12日)
 【福井中3殺害 検察再審に新証拠出さず 前川さん無罪近づく 高裁金沢支部3者協議】【早期決着見通しに安堵 来年3月に初公判、結審】【検察側、有罪立証困難か】【袴田ひで子さん「良い流れ続く」 前川さんと親交】【電車衝突後に立ち去り 踏切殺人、容疑者の車2台】【女性検事「泣き崩れた」 性的暴行 元検事正無罪主張方針に】……
 きょうも新聞紙面には多くの見出しが並ぶ。活字を前に「人間、所詮こんなものなのか」と、ついつい思ってしまう

 なかでも元大阪地検検事正北川健太郎被告(65)が準強制性交罪に問われた事件だが、これは「いただけない、を通り越して恥ずかしい限りだ」。記事によれば、被告は初公判で起訴内容を認めたが、一転して無罪を主張。これを知った女性検事は、その時の気持ちを「絶句し泣き崩れた」と振り返ったという。記事には「同意はなかった」と改めて反論したとあるが、なんだかとても低俗で、程度の落ちる話しである。それも司法を裁く検事同士、男と女の見苦しい罵り合いだ。司法は、即刻ふたりとも首にすべきだと思う。とても司法の番人など任せることは出来ない。それとも。人間、やはり誰とてこうした愚か者の集まりなのかも知れぬ。

 和歌山地裁は12日、かつて〝紀州のドン・ファン〟と呼ばれた資産家野崎幸助さんが2018年5月に急性覚醒剤中毒で死亡した事件で殺人容疑で起訴されていた元妻の須藤早貴被告に対し無罪を言い渡した。判決について国際弁護士の清原博氏は「検察側は消去法で立証しようとしたが、肝心の覚醒剤をどう飲ませたか、について立証出来ておらず、この点が大きかったのでは。疑わしきは罰せずということでしょうね」などと話している。

(12月11日)
 【「核も戦争もない世界へ共に頑張ろう」 ノーベル賞授賞式 被団協 万感の平和賞】【核タブー軽視「限りない憤り」式典演説92歳田中さん切々と】(11日付中日朝刊)【核なき世界共に 被団協ノーベル賞授賞式】(11日付毎日朝刊)……。
 けさの新聞は、どこもノルウェーのオスロ市庁舎で開かれたノーベル平和賞授賞式について大きく取り扱っていた。日本被団協を代表して受賞演説をした田中煕巳(たなかてるみ)代表委員(92)の「核抑止論ではなく、核兵器は一発たりとも持ってはいけない」との呼びかけを、世界の人々はどう受け止めたのか。原爆許すまじ、戦争はしないことで、こうした不幸は、2度とあってはならないのである。

 ノーベル平和賞の演説の様子など大きく報道された
 
 
 

 それはそうと。ここ数日間に私が住む地域も含め、日本中が厳しい寒さに襲われつつある。こんな寒さのなか、中日新聞の本日付朝刊【通風筒】に三重県志摩半島から望む海上に姿を見せた【浮き富士】の話題が紹介されていた。私自身、若き日々、志摩で記者生活をしていたころ、この浮き富士現象を味わったことがある。それだけに、とても懐かしく思った。かつて私が伊勢志摩の記者でいたころ、志摩の人々は上半身裸になって富士山の方に向かって浜辺に座り、センゲ、センゲ、センゲ……と言いながらお経のようなものを唱えお参りをしていた。「これは重要なことなのだよ。伊神さん」と当時、志摩郷土史会の上村角兵衛会長に教えて頂いた、あの頃が思い出される。けさの通風筒はそんな1枚だと言ってよい。
「いがみさん。阿児町志島の浜からは天気が良いと時に、はるかかなたに富士山が見えることがある。だから、その日は富士を遠くに眺め、上半身裸になり下帯、褌姿でセンゲ、センゲ、センゲ……と富士山に向かって願いごとが叶うように祈るのだよ」と。角兵衛さんは、そのように、若き新聞記者に教えてくださった。なぜか、この通風筒の記事を前に若かったころのことが思い出されたのである。
 確か、そんな漁どころの話題を紹介したことがあったが。おそらく、けさの記事で紹介されている【浮き富士】に向かってみんなでセンゲ、センゲ、センゲ……とお祈りをしたに違いない。というわけで私はこの記事により、懐かしいかつての思い出の場面に思いをはせたのである。

「浮き富士」が紹介された通風筒
 

 そして。本日付夕刊はといえば、だ。【被団協にノーベル平和賞 反核、共に歩こう オスロ市民がパレードで祝福】【文学は生を破壊する全ての行為と真っ向から対立するものだ ハン・ガンさん文学賞】(11日付中日夕刊)とノーベル平和賞の続報に、ことしのノーベル文学賞の紹介が加わったのである。

(12月10日)
 本日付の中日新聞夕刊に【故白井名誉会長 財界人らしのぶ 名古屋でお別れの会】が一段で掲載された。記事にはこうあつた。
―10月に96歳で死去した中日新聞社顧問・名誉会長の白井文吾さんのお別れ会が10日、名古屋・栄の中日ビル6階「中日ホール」で営まれた。/会場には献花台が設けられ、愛知県の大村秀章知事や名古屋商工会議所の嶋尾正会頭など政財界の関係者らがカーネーションを供えた。中日ドラゴンズの井上一樹監督や落合博満元監督、選手ら球団関係者も参列。大島宇一郎社長と白井さんの長男の伸明さんが立礼で参列者にあいさつした。

 白井文吾さんお別れの会は中日スポーツでも報じられた
  

 デ、わたくし伊神権太のこの日の行動といえば、だ。やはりお世話になった白井さんに、何よりもお礼を言いたくなって名鉄犬山線と地下鉄を乗り継いで名古屋・栄の中日ビルへ、と急いだのである。
 というわけで、先日、亡くなられた中日新聞の顧問・名誉会長だった、あの白井文吾さんの「お別れの会」に行ってきた。白井さんには、それこそ社会部(小牧通信局長時代含む)当時から能登半島七尾支局長時代(当時。白井さんは北陸本社代表)のあとも大垣、大津、一宮各支局長、この後も文化芸能局、編集局デスク長、さらには定年後の中日ドラゴンズ公式ファンクラブの会報編集担当時代に至るまで、それこそ、言葉には言い尽くせないほどずっとお世話になりどおしだった。
 なかでも公式ファンクラブスタッフ当時はドラゴンズの白井文吾オーナーの下、あの落合博満監督率いるドラゴンズの黄金時代まで多くのファンのみなさまと共に日本一の喜びに浸らせてもらうことが出来たのである。むろん、ファンクラブのマスコットキャラクター・ガブリと共に球場入り口でお客さんを待たせて頂き、ファンクラブ通信などの取材で連日、ハードな日々を過ごすーなどそれはそれなりに大変な時代でもあった。でも、あのころトップに何よりも新聞販売店を重視した白井文吾さんの存在があればこそ、我々スタッフと落合信者をはじめとする多くのファンが一丸となって歩いてこられた。このことは間違いないのである。

 というわけで、白井文吾さんのお別れの会にはそうした過去の経緯があっただけに、どうしても、たとえ一言だけでも遺影を前に直接、お礼を言いたくて出かけた。そして。場所は、最近、建て替えられたばかりの中日ビルディング六階ホールである。

――私は、この日、白井さんの遺影を前に一本の花を献花。前に進み出て遺影を前に白井さんの顔を見つめ「長年の地方記者生活の間、わたくしはじめ、妻、家族が小牧はじめ能登半島七尾でも大変、お世話になりました。ありがとうございました」と頭を下げた。黙って語りかけたあとは、ただ深い涙が激流となって全身の芯の部分から立ち上がり、あふれ出てくる気配を感じ、最後に別れの目礼をし、辞したのである。
 そして。軽く目礼をして帰るときのあの声「ありがとうございました」と二度声をかけてくださった若き、現大島宇一郎社長には無言でそのつど深く一礼。と同時に「わざわざ丁寧にありがとう。俺がお世話になりどおし。かけどおしだったよ。どれほどお世話になったことか。こっちこそ、お礼をいわなきゃ」とあふれ出る涙を押し殺しながら、心の中で返答、頭を下げ会場を後にしたのである。

(12月9日)
 本日付の中日新聞夕刊は、1面が【アサド政権崩壊 シリア反体制派首都掌握 大統領、ロシアに亡命】【強権体制50年超 歓喜と不安交錯】【尹大統領内乱容疑で捜査 韓国検察 前国防相の身柄拘束】といったものだ。いやはや、シリアと韓国が同時進行で夕刊紙面のトップを二分しているのである。

 かと思えば、だ。同じ9日付夕刊で【ノートルダム大聖堂再開 パリ、火災から5年】の記事には、かつて舞と訪れた、あのノートルダム大聖堂が復活したか、と思い、どこか、ホッとした。2019年4月に火災に見舞われたフランス・パリのノートルダム大聖堂の修復がほぼ終わり、再開記念式典が7日開かれ、8日には再開後初のミサが執り行われ、一般公開も始まったーという内容である。ほかには【被団協代表団オスロに到着 ノーベル平和賞 あす授賞式】の記事も目立つ。

(12月8日)
 日曜日。三男坊が運転する車で午前中、江南市内の「キッチンくま」へ。
 わたくしが敬愛する兄夫妻と妹夫妻、そして。ひとりぽっちの私ひとりが参集。年に一度の兄妹会があったためで、兄は正義の味方(私は尊敬する兄のことを昔からそのように思っている。兄は過去、小塚ヨットスクールのリンチ事件や爆弾魔・加藤三郎らによる北海道庁爆破など数々の事件の主任弁護士を手掛けてきた)そのものの日本に誇る弁護士であり、そして妹もまた、美しさ抜群の才長けた税理士(元々、数学が得意で、数学教師だったが教師の傍ら税理士資格を取得。教職から転身し、税理士だった父の後を継いだ)である。

 というわけで、私たち3人兄妹が年に一度の約束で久しぶりに集まった。そこには兄の妻の声楽家(ソプラノ歌手。音楽療法士としても、この地方の草分け的存在)と妹の夫(彼は長年、日本特殊陶業に務め半導体の研究開発で知られた。長身の二枚目である)も同席。そして俳人で歌人でもある私の妻たつ江(伊神舞子)も、と言いたいところだが、彼女は先年、ひと足早く旅立ってしまったこともあり私だけが片肺飛行の青春? といおうか。ひとりポッチの寂しい出席とあいなった。何はともあれ、久しぶりに会う兄夫妻と妹夫妻は、どちらも元気そうで先ずはひと安心。ランチを前に近況につき互いに話し合い、楽しいひとときとなったのである。
 このうち妹夫妻は、つい最近沖縄に行ってきたということで沖縄・石垣島銘菓石垣の塩、すなわち〝ちいすこう〟をお土産にもらったが、これがまた格別の味で、これまで風邪気味だった私の体調がみるみる回復していったのには驚かされた。というわけで、帰宅後は、いつもの調子で新聞を詳しくチェックし、お風呂に入り、このところは剃る暇もなく見苦しいほどに茫々と伸び放題だった髭を剃り、今度は夕食をたべ、こうしてデスクに向かいパソコンキーを打ち始めたというわけだ。

 ロシア外務省が反体制派の武装勢力によって政権が崩壊したシリアについてアサド大統領が自発的に辞任した、と発表。歌手で俳優の中山美穂さん(54)が自宅浴室で死亡していた件で警視庁は8日に行った解剖の結果や現場の状況などから「検死の結果、事件性はなく、入浴中に起きた不慮の事故(ヒートショック)によるものと判明した」点を明らかにした。また死因については遺族からの要望があるとして明らかにはしていない。

2024年12月7日
 きょうは大雪(たいせつ)。雪が激しくなり、降り積もるころで、地面に霜柱が立ち、朝夕には池や川に薄い氷が張るようになる(二十四節気)、そんなころだ。なんだか、アッという間に冬が駆け足でやってきた気がする。そういえば、きょう7日は死者が約1200人、全壊・流失家屋が2万戸を超えたとされる昭和の東南海地震(昭和19年12月7日、紀伊半島南東沖を震源に発生。マグニチュード7・9)から80年になる。まさにその日である。
 夜。韓国国会が尹大統領の弾劾訴追案を否決。

 風邪がなかなか治らない。体温は平熱、頭、喉も痛くはないのだが。鼻水が止まらず、ちょっと憂鬱である。だから入浴は久しぶりに思い切ってやめることにした。
 このところは岐阜県多治見市の文芸祭に寄せられた文芸作品のうち小説部門の審査に追われて半ば自宅で缶詰め状態だったばかりか、「脱原発社会をめざす文学者の会」幹事会の要請で文学者の会ホームページで連載している月に一度の【文士刮目】の執筆、出稿……、そこに加えて。つい先日に終わった社交ダンスのメダルテストに向けてのたゆまぬレッスンなど。正直、満78歳というこの歳になってなお休む間がない日々に追われてきた。
 だから、〝さすがのガミちゃん(私の愛称)〟も自分では自信のある体力に少しだけガタがきた、と言ってよさそうである。というわけで、息子から渡された葛根湯(かっこんとう)とやらを飲んで、こうしてペンを走らせている。ちなみに今回公開された文士刮目は第43回目で、タイトルは<能登半島地震と豪雨水害の復興応援歌【能登の明かり】がCDに>である。
 アドレスは以下のとおりである。
 https://dgp-bungaku.com

【韓国大統領「心から謝罪」 戒厳令巡り 今後、与党に一任 弾劾訴追案今夕採決】【フィギュアGPファイナル ペアりくりゅうが2位 ジュニア女子日本勢メダル独占】とは、本日7日付の中日新聞夕刊。同じ7日付の朝刊には【中山美穂さん死去 54歳、自宅浴室で発見】の悲しいニュース。いつも前を向いて歩き続けた努力の女性、好きな歌手だっただけに、残念無念な旅立ちとは、このことか。中山さんの旅立ちは、中日スポーツでも大きく報じられた。合掌ー

 
 

(12月6日)
【音の日】だそうだ。
 南米パラグアイで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会が4日(日本時間5日)、日本酒や本格焼酎、泡盛などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録。新聞報道によれば、だ。岐阜県飛騨市古川町で150年以上の歴史を持つ酒蔵「渡辺酒造店」は、無形文化遺産登録をお祝いするセレモニーを店頭で開いたという。「日本酒を飲むことが伝統文化の体験につながる。酒造りの魅力をさらに発信したい」とは、渡辺久憲社長(56)。その言や良し、である。

 金曜日なので社交ダンスのレッスンで一宮のスポ文(スポーツ文化会館)へ。きょうからは、新たにこんどはクイック・ステップへの挑戦が始まった。社交ダンスのレッスン続行は、今は亡き妻たつ江(伊神舞子)との永遠の約束だけに、生きている限り、守らざるを得ない。このクイック・ステップ。きょうのレッスンでなんとか足の運びはマスターできたような、そんな気がする。それから。先日あった検定試験(メダルテスト)のスタンダード2級(スロー・フォックス・トロット)の成績表を先生から渡された。

 先生から「ごんたさん。よくがんばったね」と渡された成績表
 

(12月5日)
 【「酒造り」無形遺産登録 ユネスコ日本酒や本格焼酎】【仏 内閣不信任案可決 マクロン大統領も窮地】【大統領弾劾案与党反対へ 韓国一時戒厳令 野党、7日採決意向】【企業献金「禁止より公開」 衆院予算委で首相 裏金再調査拒否】とは、本日付中日新聞の1面見出し。アレヤコレヤと、せねばならないことがあり過ぎ、きょうの一匹文士は合間を縫って、これだけ書くのが大変である。でも新聞があるので要点を記録しておける。

(12月4日)
 水曜日である。きょうは月一回診ていただいている定期診療で名古屋・金山のペインクリニックへ。前回して頂いた血液検査の結果につき一覧表で説明して頂いたが、担当医がおっしゃられるには「腎臓も、肝臓も、すい臓も内臓はどこも特に問題ありません」とのこと。きょうは、いつものように血圧測定もしていただいたが正常値で、血圧の薬など常備薬を手に帰宅した。
 ただ、これら検診結果とは別に、このところの激務などでここ数日間は殆ど寝ておらず体力の衰えどころか、のどが痛くて咳が出て、ようやく生きている-といえば言い過ぎか。いずれにせよ、自身の小説執筆も合わせ胸突き8丁の日々をどうにかこなしている、とでもいえようか。それでもこうして原稿を書いているのである。

 帰宅したところで、たった今、手に玄関を開けるのに使ったばかりの鍵が行方不明に。30分ほど探しまわったが、外出時には常時手にしている小銭入れに入っており、ヤレヤレで発見と同時に疲れがドッと私を襲ったのである。やはり、年なのか。

 日本ペンクラブの大先輩で何かとことのほか、よくして頂いた作家小中陽太郎さんが3日、老衰のため亡くなった。90歳だった。小中さんといえば、NHKでバラエティー番組やドラマの制作に携わったばかりか、作家の小田実さんらと「ベトナムに平和を! 市民連合」の活動に参加したことでも知られる。日本ペンクラブの専務理事も務められた。私が地球一周の「ピースボートの船旅」から帰国した際には、有志で帰国を祝う会まで開いて頂き、その懐の深さと広さには今も敬服、感謝している。小中さん。お疲れさまでした。これまで何かとありがとうございました。合掌―

【韓国大統領「戒厳」を解除 宣言から6時間 軍撤収 野党即時退陣求める 弾劾が平和/もう信じられぬ 国会前で市民ら】とは、中日新聞の 4日付夕刊1面見出し。まったくもってこの世の中、何が起きるか知れたものでない。【堀田力さん死去 元検事ロッキード事件捜査】(中日新聞夕刊)の訃報も。

(12月3日)
【ヒズボラ 停戦後初攻撃 イスラエル、直後に反撃】【シリア要衝奪還へ「反攻」 アサド大統領 イランが支援強化】とは、3日付の中日新聞夕刊の見出しだ。それにしても、人間とは何故にこれほどまでに愚か極まる戦争が好きなのか。そこが分からない。

 多治見市文芸祭小説の部に寄せられた力作の数々にあらためて目を通す。近年、時折、散見される独りよがりで何を言わんとしているのか、がさっぱり分からないプロ? という名のまだまだ力のない作家たち(もちろん、全部とは言わないが)。彼らよりも数段上の作品を何編か読むことが出来、つくづく良かったな、とも思う。

(12月2日)
 気象庁が、ことし秋(9~11月)の日本の平均気温が平年より1・97度高かったーと発表。1898年の統計開始以降で最高だった昨年(プラス1・39度)を大きく上回り、3年連続で最も暑い秋となった。過去最高だった夏から暑さが続いた一方、最新の3カ月予報では、冬は全国的にほぼ平年並みの寒さになる見通し。寒暖差が大きく、四季を感じづらい傾向が続いており、気象庁は秋の高温は「異常気象」だとしている。

 ことし話題になった言葉に贈られる「現代用語の基礎知識選 2024年ユーキャン新語・流行語大賞が2日発表され、宮藤官九郎さんが脚本を手がけたドラマ「不適切にもほどがある!」を略した【ふてほど】が年間大賞に選ばれた。トップテンには、ほかに自民党派閥による【裏金問題】や、闇バイトを募集する際の誘い文句【ホワイト案件】などが選ばれた。

(12月1日)
 伊吹山が、この冬初の冠雪をし、流れ星が空をながれたこの日。私は名古屋の平針新公民館へ。愛知県ダンス検定委員会のスタンダード2級のスロー・フォックス・トロットに挑み、なんとか合格証を頂いた。社交ダンスのレッスン続行は亡きわが妻、愛するたつ江(伊神舞子)の私に対する永遠なる遺言でもあっただけに、その言葉を順守、おかげで健康維持にも役立って何とかここまで続けてこられた。幸い、良き先生(若原さん)はじめ、悦ちゃんにヨシコさん、水谷さん、そがべさん、おトキさんら良きダンス仲間の皆さんにも恵まれ、遠い山道を登るようにして、どうやらこうやら、ここまでやってこられた。それだけに、前回のモダン(ワルツ、タンゴ)に続く合格証書は私にとっては久しぶりにとても嬉しく、かつ価値あるものになった。これも若さんはじめ、ダンス仲間の皆さんのおかげがあればこそで、感謝している。

 というわけで、私はこの日、バブル全盛期のころ、新聞社の七尾支局長在任当時に七尾市内の洋服店(七尾青年会議所のメンバーが経営していた)でエイ、ヤアーッと26万円也で購入したブラックカシミアジャケットに、それこそ何十年ぶりかに袖を通した。そして当時、能登半島を米国西海岸のフィッシャーマンズワーフのように育てよう-と<港の町づくり運動>を進めていた七尾青年会議所がつくった、あのマリンシティーのネクタイピンを胸につけ、スロー・ソックス・トロットに挑戦。幸い、名匠の教えにダンス仲間の助けもあって、なんとか辛うじて無事、技術検定試験をパスすることが出来たのである。私は帰宅するや、仏の舞【静汐院美舞立詠大師】に報告したのは言うまでもない。
 
 運よく頂いた合格証